株式ETFの分配金2015~2021年

保有株式ETF

私(江戸 庄蔵:えど しょうぞう)の持っている外国株式ETFは以下の通りで、年間4回分配金が支払われます。

  • SPY(アメリカSPDRのS&P500のETF)
  • VOO (バンガード・S&P 500 ETF)
  • VGK(バンガード ・ヨーロッパETF)
  • VWO(バンガード・エマージング・マーケッツETF)
  • ASX(オーストリアSPDRのASX200のETF)

国内株式ETFは、1306(TOPIX連動型上場投資信託(ETF))の1銘柄で、年間1回分配金が支払われます。

これら、外国、国内の株式ETFの分配金受取額の推移を示すグラフです。

下方硬直性

2015年には年間150万円で、2021年には360万円に増えました。元金は増えていませんので、株価上昇に伴って分配金も増えたことを示しています。分配金は主にそのETFの株式を構成する配当金から支払われますが、株式配当金は下方硬直性が強い(株価下落に引き起こしかねないので現状より下げることが難しい)ため、安定した動きを示します。このグラフでも、新型コロナウイルスでわずかに減少した2020年を除いて順調に伸びています。したがって、株主としては、厚生年金や確定給付年金と同様に、将来の収入を期待してよいと思います。

平均配当率は約2%

国別分配率は以下の通りです。

  • SPY、VOO等アメリカの株式ETF :1・6%程度
  • VGK(ヨーロッパ)の株式ETF          :3.1%程度
  • VWO(新興国)の株式ETF      :2.4%程度
  • ASX(オーストラリア)の株式ETF :3.8%程度
  • 1306(TOPIX)の株式ETF   :1.8%程度

従って、合計の配当率は約2%ということになります。

私は株式ETF以外に、つみたてNISAの商品を保有していますが、それは配当金を受け取らずに複利で20年間運用しています。また、子供達には、つみたてNISA、課税される投資信託の分配金を受け取らずに、複利で再運用するように勧めています。

分配金配当金の違いについて確認します。

分配金とは、投資信託の収益から投資家に還元するお金のことで、決算時に支払われるのが一般的です。 ただし、運用成果や今後の運用戦略を考慮したうえで運用会社が決めるため、決算期ごとに毎回支払われるとは限らず、金額も決まっていません。 分配金の支払い原資は投資信託の資産ですので、分配金を支払うと資産は減ることになります。

預貯金の利息、株式の配当金との違い

分配金と混同しやすいものとして、預貯金の利息や株式の配当金がありますが、違いはどのような点でしょうか。まず預貯金の利息は、事前に決められた利率にもとづいて支払われますが、分配金の額は運用成績によって異なります。また、株式の配当金は、投資先の企業が利益の一部を投資家に支払う仕組み(企業が支払う)ですが、分配金は半年や1年など一定期間での投資信託の運用状況に応じて、運用会社から支払われます。

分配金の、あり、なし

投資信託には分配金が出ないものもあります。分配金が出ないタイプの投資信託は、運用資金に組み込まれて運用されます。「分配金あり」は短期間で利益を確保できるのがメリットですが、「分配金なし」の場合に比べて複利効果を期待できないデメリットがあります。一方で「分配金なし」は短期の利益を確保できない点がデメリットですが、元本に運用益が組み込まれていくので、複利効果を期待できるのがメリットです。

分配金には2種類ある

国内投資信託では、分配金には普通分配金と特別分配金(元本払戻金)の2種類があります。両者は分配の仕組みや税金の有無にも違いがあるので、その違いを解説していきます。

普通分配金と特別分配金

普通分配金は、運用によって得られた利益(=元本を上回った分)を投資家に支払います。普通分配金は投資家の利益になるので、課税対象となります。一方の特別分配金は、利益ではなく元本の一部を投資家に「戻す」仕組みです。

特別分配金

特別分配金は、個別元本を下回る部分から支払われる分配金です。払い戻された特別分配金の額だけ基準価額(個別元本)は減少しますので、運用資金が減ります。特別分配金は「元本の一部が戻ってきただけ(利益ではない)」という考え方なので、課税されません。

人気商品の要注意点

現在人気となっている「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」について確認します。

コストが高い

結論から先に言うと、このファンドはコストが高いので、私は買う気がないということです。では、なぜ売れているかというと、2021年にアメリカの株高が追い風となって、各金融機関が積極的に営業したからで、各金融機関は儲かるけど、その儲かった分はユーザーが負担しているのです。

この銘柄にかかるコストは、以下の通りです。SBIの銘柄は、現在SBI証券でランキングトップの銘柄です。SBIの商品の方が圧倒的に低コストです。

当該銘柄(税込) SBI・V・S&P500インデックス・ファンド
購入時手数料率 3.30%     0%
信託報酬 1.73% 0.0938%

最近1年間のリターン

リターンについては、アライアンスの当該銘柄は、ベンチマークのS&P500株価指数に対して、3年間では上回っていますが、1年間ではわずかながら下回っています。リターンがほぼ同じなのに、わざわざ高いコストのものを選ぶ必要はありません。SBI・V・S&P500インデックス・ファンドでなくても、私のようにSPYやVOOを購入すれば、低コストで資産運用できます。

1年間 3年間
ファンド 28.7% 121.2%
ベンチマーク(S&P500株価指数(配当金込み、円ヘッジベース)) 30.1% 95.5%
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