パンデミック、ウクライナ侵攻
2年前のパンデミック、昨年からのインフレ、今年に入ってからのウクライナ侵攻と、大きなショックが襲い、個人資産は上下動を繰り返しています。
給料、年金が無くなる
ウクライナに関して言うと、現役世代の人たちは、仕事をしていた会社が無くなり、稼働せず、もし稼働していても自分がそこで働けなければ給料をもらえません。年金世代の人達は年金を受け取れているのでしょうか。ウクライナの人達は日本人と違って、あまり貯蓄をしないという話を聞きました。もし外国に避難していたら、どうやって年金などを受け取るのでしょうか。
北海道割譲のロシア案
もし、日本にロシアや中国が攻め入ってきたらどうなってしまうのでしょう。第2次世界大戦終結時に、太平洋への入り口を広げたいソ連は北海道の半分を割譲してほしいと言ったのですが、アメリカに拒否されました。
預金封鎖、国債の無価値
日本でも大戦後に預金封鎖が実施され、絶対安全と言われて買った国債は、2万パーセントのインフレで紙くずになってしまいました。これは過去だけの話ではなく、可能性は低いにせよ、これからもありうる話です。
ショックをうまく利用できない
そして、新型コロナウイルスやウクライナ侵攻のような事件は数年ごとに起きています。新型コロナウイルスは、中国や韓国以外は、少しずつ出口が見え始めたようですが、うまく乗り切れたのでしょうか。私は、大きな損はしなかったものの、2020年2月にS&P500が急落した時に買えず、2021年11月の高い時に買ってしまいました。
このようなパンデミックの時にはどうすべきだったのでしょうか?フォーチュン誌の2020年12月28日の記事をもとに、冷静に振り返って考えてみましょう。以下は拙訳です。
どうすればパンデミックを乗り越えることができるのか?
2020年は大変な年でした。
世界的なパンデミックになり、シャットダウンや、産業が大ダメージを受けたことによって、経済的影響は、多くのアメリカ人のパーソナル・ファイナンスに、絶え間なく大損害を引き起こしました。収入が最上位階級の人達は株式市場が上昇したことによって、ポートフォリオが上昇したかもしれませんが、反対側にいた人たちは、全然別の経験をし、失業したり、支払いに困った人もいたでしょう。すべての投資家は、記録的な速さでベア・マーケットに陥ってやきもきしましたが、年末には信じられないほど強烈な反騰を謳歌しました。しかし、どんな状況に陥ろうが、今年のような荒れた年には特に重要になるパーソナル・ファイナンス規則があります。フォーチュン誌のレギュラーであるベン・カールソンは、いくつかを紹介します。
パーソナル・ファイナンスの第一ルールは、決してクレジット・カードの支払いを翌月以降に持ち越さないことです。クレジット・カードの借入利率は言語道断に高く、その利率で支払うと純資産が簡単に赤字になってしまいます。もしクレジット・カードの支払期間を長引かせると、株式市場に投資する資金を用意することができません。
投資よりも貯蓄が大切
まず、支払う金額は自分で決められるというのが単純な助言ですが、そうする人はほとんどいません。自分でできる最良の投資決定は、高い貯蓄率を設定することで、そうすれば人生の安全性を高められるからです。利率水準、株式の成績、景気後退と弱気相場のタイミングをコントロールすることはできませんが、貯蓄率をコントロールすることはできます。
借り入れを制限する
3月にカールソンが書いたように、経済は下落した時に希望の兆しが出ることがあります。もし、35万ドルの住宅ローンを12か月早く借りていれば、30年固定金利の住宅ローンを4.5%で借りることになりました。それは毎月約1,775ドルの支払いに相当します(税金と保険は無視します)。その後30年固定金利住宅ローンは3.3%に近づきました。同じ350,000ドル住宅ローンで、毎月1530ドルの支払いになり、一月当たり245ドルの節約になります。その余分なお金があれば、景気後退が起こった時に衝撃を和らげてくれます。株価暴落による明るい面は、利率が下がって借りやすくなることです。
高い買い物は正しく行う
カールソンが言うように、「非常に高い判断力を持っているわけではないということは分かっているけれど、5万ドル、7万ドルの自動車を路上で見た時や、粗製乱造された豪邸のマクマンションを見た時には、『それでリタイヤのためにどれほど貯蓄できるのだろう?』ということが頭に浮かぶ。」パーソナル・ファイナンスの専門家は、些細なカフェ・ラテのことを議論するのが好きだが、お金をちゃん維持する観点で最も重要な買い物は、住宅と自動車という大きな買い物です。この二つの買い物にお金を使い過ぎると、それによってもたらされる固定費と付随費用は、ほとんどの人が考えるより大きいものです。
若い投資家は弱気相場を楽しみにすべきだ
弱気相場は低価格でたくさんの株を買うことができるのですから、若い投資家は弱気相場が来ることを祈るべきです。新人投資家にとって、人的資本が最大の資産ですから、将来稼ぐことになるお金によって、長期間貯蓄し、複利のおかげで大金を稼ぐことができます。
恐怖に屈しない
弱気相場は自分のアセット・アロケーションを完全に見直すには最悪のタイミングの一つで、意思決定能力が感情によって曇ってしまうからです。全面的な入れ替えは投資の際にやってしまう最も危険なことの一つです。確かに、一回や二回は幸運に恵まれることもありますが、結局、巨大な好景気になる前に売ったり、大底になる前に買ってしまうことになります。カールソンは4つの売り時をアドバイスします。リバランスする必要のある時、分散化する必要のある時、投資仮説が間違っていたと分かった時、『ゲームに勝った』のでリタイヤするときです。
リタイヤが近づいたら保守的になる
リタイヤを始める時に弱気相場になると、活発な強気相場よりも状況は厳しいけれど、最近の投資家が遭遇し、明らかに今後も繰り返すシナリオを用意することです。最低でも3年分の支出のための良質の債券か現金があれば、最悪の時でも株式を狼狽売りする必要なく生活できます。