長期投資の点検

ETFと低コストインデックスファンド

現在、私(江戸庄蔵)と連れ合いは野村證券で内外のETFに、娘と息子はSBI証券でアメリカを中心とする外国の低コストインデックスファンドに長期投資しています。売り買いに関しては、バイ・アンド・ホールドBuy and Holdを徹底しています。

2010年代に最適のポートフォリオ

アメリカ株式が順調だった2010年代は、この方針が良かったようです。しかし、今後ともこれで良いのでしょうか?ウォーレン・バフェットも、「敗者のゲーム」の著者 チャールズ・エリスもそれが良いとしています。

念のために再点検

世界の安全保障が大きく変わろうとしている今、気を付けないといけないところはないのでしょうか?2022年5月23日に、USA TODAYに長期投資の留意点をテーマにした記事がありますので、勉強しましょう。以下は拙訳です。

退職勘定を作るにあたって耐えがたい3つの投資の失敗

もしあなたが投資に失敗した投資家であるなら、あなただけではありません。オマハの賢人であるウォーレン・バフェット自身でさえ、いろいろな点で後悔する購入をしてきました。追加収入を確保し退職勘定を開設し、子供を大学に行かせ、ひょっとしたら別荘資金を貯めようと試みるのですが、ほとんどすべての投資家には共通点があります。それは給料以上に稼ぎたいということです。

しかし、金銭的に成功したいという気持ちが強いと、意図した方向から外れてしまうこともあります。投資家が正しい道を歩み続けられるために、避けるべきなのに犯してしまいそうな投資の3つの失敗に注目します。そして、最も効率的に高利回りを得るのですが、よりたくさん稼ぐために、費やす時間とお金を減らすのです。

1. 401(k)の利点を過小評価すること

401(k)を使ってリタイアのための投資をするとき、掛け金を払う年には、その掛金の税金は払いません。この利点は大きいのですが、最大ではないかもしれません。さらに良いのは、従業員に401(k)を提供する多くの企業が、従業員が一定限度の掛け金をかける時にマッチング・ファンドを提供するかもしれません。マッチング・ファンド上限の平均は、年収の3.5%です。しかし、企業のマッチング掛金をフルに利用しないという間違いをしてしまう投資家もいて、特に企業が限度額を平均より高く設定している場合です。

労働統計局の全国報酬調査によれば、56%の企業は401(k)年金を提供しています。そのうち、59%はマッチング・ファンドを提供していません。提供している企業のうち、年収総額の6%まで401(k)掛金を提供しています。しかも、全企業の10%が6%以上のマッチングを提供しています。したがって、マッチング掛金のある企業で働くなら、少なくとも企業掛金が最大になるまで掛けるべきです。

2.配当を働かせるのが遅すぎること

配当株式は、他人のお金をあなたのために働かせる別の方法を提供しています。もちろん、自分の株式を保有するためには投資する必要があります。しかし、いったん投資すれば、定期的に配当金を受け始め、それで、請求書の支払に使うことができます。あるいは、配当金を再投資して、保有株式の数を増やすことができます。しかし、長期にわたるポートフォリオ形成に当たって、配当金の担う重要な役割を認識しない投資家もいます。

例えば、コカ・コーラは素晴らしい配当金の王様の一つで、60年連続で年間配当金を増やした記録を持っています。今日の株価だと、年間分配金1.76ドルは2.7%になります。

コカ・コーラに1万ドル投資すると、この原稿を書いている時点で約154株を入手します。配当金による収入は年間271ドル、つまり、その支払金を再投資すれば、追加で4株を受け取ることになります。30年間3.7%の平均年間配当金と6.5%の平均株価上昇(直近の株式分割までさかのぼって、過去10年間に基づく)が実現できれば、2052年までには、配当収入は総額19,000ドルになります。

3.もっと華やかなものに気をそらされる

これは克服するのがさらに難しことの一つかもしれません。熱心な投資家は、かなりの時間とお金を使って、しっかりしていると信じるポートフォリオを作ります。新しく勧められたり、ニュースや収益報告書によって投資テーマを修正する必要が生じると、所有資産を変更してしまうものです。

しかし、暗号資産、大麻ビジネス業種、ソーシャルメディアを通じて個人投資家の間で人気を博しているミーム株などの、新しい会社、製品、市場が過大に宣伝されて沸騰することもあります。こういった華やかなものが、一晩にしてミリオンネヤーになるワクワクした可能性を投資家の目の前にぶら下げて、幻惑させるかもしれません。

これは、暗号資産や合法的マリファナが長期投資家にとって報われないと言っているのではなく、単なる例です。しかし、ほとぼりが冷め、もし大胆な予想が実現しなければ、下落したり無価値な投資をしたことに気付くこともよくある。一方で、もしこれらの新たな投資資金を作るためにポートフォリオから株式を売却すれば、もっと信頼できる会社の株価上昇を逃すことになるかも知れません。

これが、リスクと報酬を慎重に比較考量しなければいけない点です。華やかなものに気を取られても、もし初期に投資し、そしてもし伸びて行けば、という二つの「もし」によって利益が得られるかもしれません。しかし、ポートフォリオができ上っていて、リタイアが近づいていたり、子供を大学に行かせるタイミングなら、落とし穴や変動からポートフォリオを守る必要があります。華やかなものに惑わされている場合ではありません。

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