ロボアドの検証 1

ロボアドの欠点

ロボアドを記事にしたのは3年前でした。その頃のロボアドは、年齢を入力すると債券の割合を多くする仕組みになっていて、私には適合しませんでした。なぜなら、私の場合には、厚生年金である程度の確定額を受給できるので、ほとんど全部をリスク・リターンの高い株式に投資することが可能だからです。

2022年3月現在のロボアド運用者数は56万人、預かり資産9,700億円です。

最近のロボアドを検証したいと思います。

  • 銘柄             運用手数料(%)
  • ウエルスナビ         1.10
  • お金のデザインTHEO     0.715〜1.10
  • 楽天証券 楽ラップ      0.715
  • 楽天証券 楽々投資      0.4915
  • ON COMPASS マネックスAM   0.9075
  • FOLIO ROBO PRO       1.10
  • SBIラップ                         0.66

ウエルスナビ(運用手数料:年率・税込1.1%)

ウエルスナビの預かり資産は6700億円で圧倒的トップです。

  • 「まずは無料診断」

いくつかの質問からあなたのリスク許容度を診断します。
診断結果に応じて最適なポートフォリオ(金融資産の組み合わせ)をご提案します。

リスク許容度とは?

「リスク許容度」とは、資産運用の際にどの程度のリスクを受け入れるかを示したものです。
一般的に、大きなリターンを得られる資産構成ではリスクも大きくなり、リスクの小さな資産構成ではリターンも小さくなる傾向があります。
投資する金融資産の種類や量を決定する方針になりますので、WealthNaviではポートフォリオのご提案前にリスク許容度診断を行います。

  • 現在、何歳ですか?

20代(18~19歳を含む)
30代
40代
50代
60代以上

  • 年収はおおよそいくらですか?

300万円未満
300万円~500万円未満
500万円~1,000万円未満
1,000万円~2,000万円未満
2,000万円以上

  • 金融資産はおおよそいくらですか?

500万円未満
500万円~1,000万円未満
1,000万円~3,000万円未満
3,000万円~5,000万円未満
5,000万円~1億円未満
1億円~3億円未満
3億円以上

  • 毎月の積立額は?

なし
1万円
3万円
5万円
10万円

  • 資産運用の目的は?

余裕資金を着実に運用
住宅購入のため短期的に運用
退職金をしっかり運用
子供のための長期的な資金づくり

  • 株価が1ヶ月で20%下落したら?

投資資産をすべて売却する
投資資産を一部売却する
何もしない
追加投資を行う

⇓ 結果を見る

リスク許容度は5段階で4です

1,580万円の投資額が、70%の確率で2,700万円以上になります

将来予想

  • 30%の確率で、5092万円以上になります
  • 50%の確率で、3679万円以上になります
  • 70%の確率で、2701万円以上になります

⇒上記の金額は30年後です。

過去分析

推奨ポートフォリオを、リーマン・ショック前から運用した場合の総資産のシミュレーションです。

ポートフォリオ

資産クラス    金額     割合
米国株(VTI)    148.0万円  37.0%
日欧株(VEA)     135.6万円  33.9%
新興国株(VWO)     56.4万円  14.1%
米国債券(AGG)      20.0万円    5.0%
金(GLD)          20.0万円    5.0%
不動産(IYR)       20.0万円    5.0%

⇒基本的にアメリカの株式ETFに投資しているので、この点は評価できます。しかも、そのETFの多くはバンガード社のものですから、経費が低く抑えられています。ただし、米国株(VTI)が37%というのは、現在の世界の株式市場におけるアメリカの占有率を考えると、少し低いような気がします。一方で、日本とヨーロッパの株(VEA)を、アメリカと同じ程度のウエイトにしているのは、多少疑問です。新興国株(VWO)が14%とというのは、かなりリスクを取ったポートフォリオです。米国債券、金、不動産にそれぞれ5%を割り当てていますが、債券と金は過去においてあまり成長しておらず、分散投資を図りましたというポーズ程度の数字のような気がします。例えば、顧客から「分散投資するなら、債券や金や不動産にも投資した方が良いのではないか」と聞かれたときに、「一応入っています」という言い訳ではないかと思います。また、株式ETFだけだと、VT(全世界に投資するバンガード社の株式ETF)とあまり変わり映えしないので、それと差別化を図る意味で債券等を加えたという面もあるかも知れません。

VTI

あらゆる時価総額規模の米国株式を保有。米国株式市場全体を投資対象とする。3500以上の銘柄を保有し、時価総額ベースでウエートを算定。

VEA

FTSE先進国オールキャップ(除米国)インデックスに連動する投資成果を目指す。カナダ、欧州および太平洋地域の主要市場上場の大型株、中型株、小型株を保有。

VWO

FTSEエマージング・マーケッツ・インデックスに連動 する投資成果を目指す。ブラジル、ロシア、インド、台湾、中国、南アフリカなど、世界中の新興国市場で大型・中型株を保有する。時価総額加重型。

AGG

米国の投資適格債券市場全体における銘柄に投資するこ とで、ブルームバーグ米国総合債券インデックスの運用実績に連動する投資成果を目指 す。国債、政府関連債、社債、MBS、ABS、およびCMBSを対象とする。

GLD

SPDRゴールド・シェアは米国籍の投資ファンド。投資目的は、経費差引後の、金地金の価格動向を反映させること。同社は金を保有し、金の預け入れと引き換えのバスケット発行およびバスケット償還に関連した金の販売を期待される。

IYR

iシェアーズ米国不動産ETFは米国籍のETF(上場投資信託)。ダウ・ジョーンズ米国不動 産指数に連動する投資成果を目指す。対象指数とほぼ同じ比率で米国不動産株に投資する。

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