<昨日の続き>
最近の記事からパックンの考え方を学びます。
mixiの2022年12月01日の記事です。
株価が下がっても価値が変わらないなら、むしろお買い得! パックンが教える投資の基本セオリー
■「長期投資」という超基本のセオリー
僕が何度だって繰り返し伝えておきたいポイントは、「投資とギャンブルは全然違う」ということです。その記事を読めていない方のために一応振り返っておきますね。投資で押さえておいて欲しいポイントは、「投資はWin-Loseではない」「投資で価値のあるものを買う」という2つがありました。ただこの話を聞いて、「投資は絶対に損をしない」と思ったら、それは勘違いです。
このように勘違いしたまま、価値のないものに投資をしたり、マーケット変動を読み間違ったり、売り買いのタイミングでミスったりすると、やっぱり損をしてしまう可能性はあります。中には、投資のような見た目をしているけれども、実は「ギャンブル」だったというケースもあるからね。
僕の25年以上投資生活も、順風満帆なときだけではありませんでした。ときには、手痛い失敗をしたこともありました。だから、みんなにはお金で失敗しないための「理論」はもちろんお伝えしますが、同時に痛みを通して得た「僕の経験」も参考にしてもらえたら、ありがたいなと思います。投資をするとき、商品を選ぶときにはちょっと慎重になった方がいいかもしれません。でも、投資の方法で、出来る限り損を避ける方法もあります。
それが、「長期投資」というセオリーです。長期投資とは、「長く投資を続けよう」ということ。そのまんまですね。1年より10年、10年より20年といったように、投資は、可能な限り長く続けることが大切です。
そのことの証拠となるのが、過去の株価の動きです。アメリカのS&P500指数の過去70年間の動きを見ると、総合的には右肩上がりに伸びていることがわかります。ちなみにS&P500については次章でも取り上げるけれど、アメリカを代表する約500社の企業の平均株価だと考えてください。途中にオイルショックやドットコムバブル崩壊、リーマンショックなどで株価が大きく下がっている時期がありますが、これもやがては回復していっています。株価の細かい上下はありますが、ファンドを買ってから売るまで待つと利益が出る確率が高まるのです。
歴史的なデータを見ると、1年待てば、約74%の確率でプラスの利益が出る。5年だと、その数字は87%、10年だと94%。そして、20年待てば、なんと100%の割合で利益が出るはず!つまり、どの時点でこのファンドを買っても(仮に、オイルショックの大暴落の前日にでも!)20年待って売ったら利益が出ているはず!
■株価が下がったときにはどうすればいいの!?
これと真逆なのが、「短期投資」です。これは事情が大きく異なります。株価は短期的にはかなり激しく上下します。「安く買って、高く売る」なら儲かります。でも、値動きが激しい分、「高いときに買って、安いときに売ってしまう」危険性も高いわけです。朝に株を買って、夕方に売る「デイトレーダー」はこの短期的な値動きだけでお金を稼ごうとします。企業の価値と関係ないからほぼギャンブルだし、当然これは本当に難しい試みです。
先ほど話したとおり、20年で100%の割合で利益が出る計算のS&P500ですが、1日スパンで売り買いしているならば、プラスがでる確率はたったの53%。コイントスと大して変わりません!もちろん、数年スパンで売り買いしても、リスクはあります。たとえば、リーマンショックの直前に投資をして、その1年後に売却していたら、めちゃくちゃ損をしているはずです。「そんなツイていない人がいるの?」と思ってしまいますが、実際に無数にいます。「株価が上がっているときに夢を見て買って、下がったときに絶望して売る」、まさにFeel(感情)で投資している方に多い失敗パターンです。
このように投資したものを慌てて売ることを「狼狽売り」といいますが、これは投資の世界では“あるある”なのです。こんなふうに偉そうなことを言っていますが、僕もドットコムバブル崩壊のとき、一度「狼狽売り」をやってしまったことがあります。投資した株が値下がりするのは、本当に恐怖です。だから、狼狽売りをしたくなる気持ちはすごく理解できます。でも、たいていは損をするだけだから、みなさんには一度、冷静になってほしいです。
そんなときは、自分が「価値」に投資をしていることを思い出しましょう。強い企業は、仮に「○○ショック」で株価が下がったとしても、組織や商品の価値が下がったわけではありません。表面価格と価値は違います。ビビって売りたくなったときも、僕は「株価が下がっても価値が変わっていないなら、むしろお買い得だ!」というセオリーを思い出すようにしています。
YAHOO!ニュース 2022年11月23日の記事です。
収入は「5・3・2の法則」ではなく「3・5・2の法則」で分けろ!パックン式お金の育て方
「生活保護」の状態から、奨学金や借金でハーバード大学に進学したパトリック・ハーラン(パックン)。現在では東京都心に邸宅を構え、お金に悩まされずに、家族と楽しく過ごしています。この大逆転の理由を、パックンは「お金を育てる方法」を知っていたから、と語ります。最新刊『パックン式 お金の育て方』では、誰にでもマネできるお金との付き合い方を紹介しています。ハーバード卒のパックンが、アメリカ時代に学び、日本でも無理なく実践できる「お金の使い道の鉄則」を紹介。経済状況が厳しい今だからこそ、お金の使い方を明確にしたい方向けのパックン式メソッドを、本書から一部を抜粋・再編して大公開します。
■節約には目安が必要だ!
「節約をしよう!」と、たぶんみんなも一度は思ったことがあると思います。だけど、長続きさせるのはなかなか難しいよね。だから、ちょっとした工夫が必要です。
まずポイントになるのは、無理をしないこと。
極端な話、「今月は節約して1万円で生活しよう」なんて思っても絶対に無理です。よゐこの濱口さんのように、モリで海の魚を獲れたら1万円で生活できるかもしれないけど。僕は子どもの頃から節約が身についていたので、今もあまり苦労なく節約できます。細かい出費はいちいちチェックしていないのですが、それでも月の支出が収入を超えたことはほとんどありません。でも、おそらく多くの人は、何かしら節約の目安があったほうがいいと思います。
■収入は「5・3・2」ではなく「3・5・2」で分ける
そこで一つ参考になるのが、アメリカのファイナンシャルアドバイザーがよく勧めている「5・3・2の法則」。
月々の収入を次のように割り振ろうという考えです。
5割:生活費
3割:投資
2割:自由に使える娯楽費
たとえば手取りの月給が30万円なら、15万円を生活費に、9万円を投資に、6万円を自由に使うという感じです。
では、早速やってみてください!
……って言ってもできないよね。きっと、「15万円で生活するなんて無理!」「娯楽費が6万円じゃ足りない!」とか、いろいろと思うんじゃないでしょうか。
そして結局は、「生活費を25万円使ったから、5万円しか残っていない」「5万円は娯楽費に使っちゃおう」なんてことになりがちです。それで結局、今月も1円も投資ができない……。こんなふうに「生活費が余ったら投資をしよう」と思っていたら、おそらくあなたは永遠に投資を始められません。
そこで僕が強く勧めたいのが、「5・3・2の法則」じゃなくて「3・5・2の法則」です。つまり、まずは「3割を投資する」を最優先にするということです。そして、残ったお金の中から生活費としてやりくりします。それでも残ったら、ご褒美として娯楽費にします。
不思議なことに、人間は「これだけのお金がある」と思うと、めいっぱい使ってしまいます。30万円あると思えば30万円を使うけれど、20 万円しかないと思えば20万円で済む。不思議だよね。だから、最初に投資資金を抜いておくことが、無駄遣いを防ぐためにもっとも効果的なのです。
後ほど詳しく説明しますが、「積立投資」という方法を使うと、毎月の指定日に自分で決めた金額を投資することができます。毎月勝手にあなたの銀行口座から投資資金が引き落とされるから、簡単に「3・5・2の法則」を守れるようになるはず。
■借金はとっとと返して、投資を始めよう
ちなみに、リボ払いやキャッシングのような高金利の借金を抱えている人は、投資用の3割や、娯楽費の2割を、まずは借金返済にあててください。
「3・5・2の法則」ではなく「5・5(ゴーゴー)の法則」にして、5割を借金返済、5割を生活費にして、一気に借金を返しちゃいましょう。
なんで借金の返済から始めるべきなのか、は考えればすぐわかる!高金利の借金を返すことは、投資のリターンよりも確実なので、最優先すべきです。僕自身も、金利の高いアメリカの奨学金を返済し終えるまでは、投資をしませんでした。
そして、「エマージェンシー資金」を確保することも忘れないでください。投資を始める前には、生活費の半年分程度を緊急事態資金として取っておきましょう。 金利が高い借金を返し終えて、エマージェンシー資金もできた! それが投資を始めるべきタイミングです。 3・5・2の法則を守れば、自然と「節約できる人」「投資できる人」になれますよ。
gooニュース 2022年11月24日の記事です。
新聞配達員で苦学生だったパックン驚愕!ビバリーヒルズの「金持ち父さん」に聞いた投資の目的とは?
■お金に悩まされるなんて、もううんざり
この記事を読んでいるみなさんは、きっとお金を増やしたいはず。違いますか?
では、もう少し深く、どうしてお金を増やしたいのかを考えてみてください。「フェラーリを乗り回したいから?」「モテたいから?」それとも「なんとなく将来が不安だから?」
たぶん十人十色で、人それぞれ理由は違うと思います。ちなみに、僕の場合は、大金持ちになりたいわけではありません。高級車にも豪華な食事にも、派手なパーティーにも、そんなに興味がない。豪華絢爛なセレブ生活も、1日くらいは経験したい気もするけれど、すぐ飽きるだろうね。
じゃあ、なんでお金を増やしたいかというと、「お金をあまり気にしない状態」を作りたいから。 この考えには、僕の子ども時代の経験がおそらく影響しています。 僕の母はお金の心配をいつも抱えていました。「銀行の残高がマイナスにならないか」「次の収入はいつ入ってくるのか」そんな心配から涙を見せることも多くありました。 あの姿を見たとき、僕は「母の助けになりたい」と思いながら、「自分は母のような心配を抱えたくない」とも強く思っていました。
別に贅沢がしたいわけではない。でも、普段の生活がギリギリではなく、ある程度のゆとりは欲しい。 行きたいところに行ける。会いたい人に会える。やりたい仕事ができる……。 そういう拘束されない、自由な人生を生きるために、お金を増やしたいと思っています。い換えれば、お金にコントロールされるのではなく、お金をコントロールする立場になりたいと思っていました。では、どうすればお金をあまり気にしない状態になれるのでしょうか?
■金持ち父さんから教わった、投資の目的
このことは、ある人生の先輩が教えてくれました。僕がハーバード大学に在学していた頃、付き合っていた彼女のご両親に大変良くしていただいていました。 彼女のお母さんはファイナンシャルアドバイザー、お父さんは税理士。ビバリーヒルズの豪邸に住んでいました。ハリウッド関係者をお客さんにしていたようで、「ドラマに出てくるセレブ」という雰囲気がありました。
ある夏休み、僕は彼女の実家に住まわせてもらい、お母さんの会社でデータ入力のアルバイトをさせてもらいました。仕事の後は毎日、夕暮れの浜辺でバレーボールをやり、夜は彼女とデートという、最高の夏でした。
そんなある日、彼女のお父さんが、投資についていろいろと教えてくれまし。彼に投資の目的を聞いたら、「自分の投資している資産の利回りだけで、自分の給料を上回れば、ゴールだ」ということでした。「なにそれ!?」「そんなことありうる!?」と、つい最近まで新聞配達をやっていた苦学生の自分は驚愕しました。そのときのことは、いまだに覚えています。
まさに『パックン式 お金の育て方』で詳しく話しましたが、ちょっとだけ紹介すると、収入にはアクティブインカム(労働収入)とパッシブインカム(不労収入)があります。これらは両方大事ですが、パッシブインカムが増えるほど人生の自由度が増すことは間違いありません。
僕は、日本に来て最初のうちは、福井県で英会話講師をしながらお金を貯めました。その後、投資を始めました。そうすることで、芸能界にチャレンジできましたし、投資を25年以上続けてきた今、パッシブインカムが増えたことで、人生の自由度はかなり増しています。 好きな仕事をしながら、プライベートでも好きなことをして、子どもの大学の学費や自分の老後のための資産もちゃんと準備できている!
さらに恵まれたことに、ときどき仕事ではおいしいものをタダで食べられるし、面白い人たちと出会える! こんなに幸せなことはありません。僕がお金を持ちたい理由は、今ある幸せと将来の安心を保ちつつ、自由なライフスタイルを実現させることです。
みんなはどうですか?
理由が僕と一緒でも、違っていても、不幸にならないお金の付き合い方、増やし方をぜひ一緒に考えましょう!