つみたてNISAのみ
今月もつみたてNISAで、野村つみたて外国株投信を自動購入した以外は変化がありません。本当はVOOを買ったり、1306を売却しなければならないと思っているのですが、根っからの面倒くさがり屋なので、手付かずです。
世界分散
私のポートフォリオは、世界に分散させていて、日本だけ少し厚めにしています。ただし、来年から拡充NISAが始まりますので、毎年360万円ずつ1306を売却して、低コストの外国株式インデックスファンドを購入する予定です。それまでに野村證券が低コストのインデックスファンドを発売してくれれば、野村證券の中だけで拡充NISAが完結するのですが、はてさてどうなることでしょうか。
1306TOPIX連動型投資信託(特定) :22%
野村つみたて外国株投信 : 1%
SPY(アメリカSPDRのS&P500のETF) :41%
VWO(バンガード社の新興国のETF) :10%
VGK(バンガード社のヨーロッパのETF) : 7%
VOO(バンガード社のS&P500のETF) : 4%
ASX(オーストラリアのETF) : 2%
USMMF : 1%
オーストラリアMMF : 0%
DB(確定給付年金) : 3%
DC(確定拠出年金) : 8%
安倍元首相と黒田日銀総裁が去り、アベノミクスの終焉が始まりましたので、今後のドル円相場、日本の株式市場に大きな変化が訪れるかもしれません。
エミン・ユルマズの記事が日経新聞2023年1月21日に載りましたので、勉強しましょう。
インフレは10年続く? 「3つの波」の可能性
エミン・ユルマズの未来観測
米国経済が2023年にリセッション(景気後退)に突入することは、既にほぼコンセンサス。あとはその程度と、その後の影響の問題です。私は、今回のリセッションは長引く厳しいものになり、それを経てもなお、世界経済がインフレに悩む時代は終わらない可能性を考えています。
長びく「ハードリセッション」になるか、短期間で終わる「マイルドリセッション」で済むかは、結局のところ、米連邦準備理事会(FRB)が早めに緩和できるかどうかで決まります。20年春のリセッションがすぐに終わったのは、前代未聞と言える規模の量的緩和と財政出動が同時に行われたため。逆に08年のリーマン・ショック後のリセッションが長引いたのは緩和が遅れたためです。
リーマン時の教訓から、その後のFRBは早期の緩和を心掛けるようになりました。しかし今回は初めて、緩和がインフレを招いてしまった。仮に23年の4~6月期にリセッション入りとして、その時点でインフレ率が2%台まで落ち着いている見込みは薄いでしょう。リセッション対策がインフレを再加速させかねないジレンマにFRBは陥っており、以前のような機動的な緩和には動けない可能性が高いのです。今後のインフレ率がどう推移するかにもよりますが、今回はハードリセッションを覚悟した方がいいと思います。
インフレになりやすい世界
FRB自身も、再三にわたって「インフレが収まるまで引き締めを続ける」方針を表明していますが、市場はすっかり緩和に慣れてしまい、どうせすぐに利下げをするだろうと高をくくっている。これはリーマン・ショックがもたらしたモラルハザードとも言えます。
しかし、コロナ禍を経て、世界はインフレを起こしやすい経済構造に変わってしまっているのです。要因の一つが人手不足です。日本で問題になっているように、先進国はどこも人が足りません。少子高齢化に加えて、足りない働き手を移民で補うことが難しくなっています。コロナ禍の影響だけでなく、治安を意識した反移民センチメント(心理)も多くの国で高まっています。
エネルギー価格の行方も予断を許しません。中国の景気後退による需要減で原油価格は落ち着いてきましたが、米国には大寒波が訪れました。幸いなことに欧州は今のところ暖冬になっており、天然ガス価格は一時より落ち着いていますが、今後の状況は不透明です。やはり欧州も「インフレ率がさらに高まり、景気後退懸念があっても金融緩和はできない」状況に陥る可能性があり、景気には逆風が吹き続けます。
リーマン・ショック後の量的緩和が許容されてきたのは、それが消費者物価のインフレを起こさなかったからです。実際には資産価格のインフレは発生させており、米国の経済格差拡大を後押ししてきましたが、そのことを問題視する声は弱いものでした。
しかし、コロナ禍でFRBの資産規模は、約4兆ドルから一気に倍増しました。過去100年以上かけて拡大してきたバランスシートを、たった数年でさらに2倍にしたのです。これが、ついに物価のインフレを招いてしまいました。世論は物価上昇には敏感ですし、FRBも緩和をやり過ぎる危険性を思い知りました。早期の緩和は望み薄でしょう。
リセッションの本格化に先立って、既に一部の耐久消費財の需要が失速しています。パソコンやスマホの販売減は、半導体在庫のだぶつきを招いています。自動車はまだ、処理しきれていなかった受注残があるため堅調に見えますが、遠からず新規受注の失速が見えてくるでしょう。住宅ローン金利が7%を超えたことで住宅販売も冷え込んできており、今後は資材や家電、家具など幅広いセクターに悪影響が波及していくはずです。
米国企業の足元の業績予想は高水準で、リセッションの影響は明らかにまだ織り込まれていません。遠からず下方修正ラッシュが訪れると思っていいでしょう。
70年代インフレの再来か
意識しておく必要があるのは、ハードリセッションが訪れたとして、その後はインフレが落ち着くとも限らないということです。過去の消費者物価のインフレは、実は「3つの波」になることが多く、今はまだ1つ目の波にすぎないかもしれないのです。
FRBも政治的圧力の影響を受けます。インフレ退治のために一度は金融を引き締めても、リセッションが訪れれば今度は「不況を何とかしろ」という政治的圧力が高まります。そのため、インフレ退治がまだ中途半端なのに緩和が行われ、結果として前回よりもさらに高いインフレの波をつくってしまう。こうした流れは、1970年代に実際に起きたことです。今も実は、これから10年続くインフレレジームの始まりにすぎない可能性もあります。
70年代のインフレは、最終的に「インフレファイター」と呼ばれた元FRB議長ポール・ボルカーの荒療治によって収束しました。その際に起きたのは、銀行がいくつも倒産するような、とびきりのハードリセッションでした。インフレの波が長く高いほど、収束時の嵐も激しくなるでしょう。
日本も人ごとではありません。日銀はまだ国内のインフレ圧力が弱いために緩和を続けられていますが、長期の視点で見れば、むしろゆがみを温存してしまっていることになります。金融政策をどう正常化させていくかは、喫緊の課題であるはずです。