複利の効果

<クイズ>

給与体系の異なる2社があります。

A社

20代から50代までの40年間、年収600万円で変化がありません。ここに勤める社員は毎年120万円ずつ40年間貯蓄し、年率8%のS&P500のETFに投資するとします。

B社

20代と30代の20年間は、年収480万円で貯蓄はしません。40代と50代の20年間は、年収720万円で、毎年240万円ずつ20年間貯蓄し、年率8%のS&P500のETFに投資するとします。

生涯賃金総額は2億4千万円、貯蓄額は4千8百万円で両社とも同じです。

60歳になった時、どちらがどれだけ多くの金融資産を持っているでしょうか。

<解答>

貯蓄額は両社とも同じです。

  • 120万円 ✖ 40年 = 4,800万円
  • 240万円 ✖ 20年 = 4,800万円

40年経過したときに、A社の貯蓄・投資額は、31,087万円、B社の貯蓄・投資額は10,983万円、両社の差は20,104万円です。簡単に言うと、A社3億円、B社1億円、その差は2億円です。意外と大差がつきました。

貯蓄額 A社 B社 差額
1 120 120 120
2 240 250 250
3 360 390 390
4 480 541 541
5 600 704 704
6 720 880 880
7 840 1,071 1,071
8 960 1,276 1,276
9 1,080 1,499 1,499
10 1,200 1,738 1,738
11 1,320 1,997 1,997
12 1,440 2,277 2,277
13 1,560 2,579 2,579
14 1,680 2,906 2,906
15 1,800 3,258 3,258
16 1,920 3,639 3,639
17 2,040 4,050 4,050
18 2,160 4,494 4,494
19 2,280 4,974 4,974
20 2,400 5,491 5,491
21 2,520 6,051 240 5,811
22 2,640 6,655 499 6,156
23 2,760 7,307 779 6,528
24 2,880 8,012 1,081 6,930
25 3,000 8,773 1,408 7,365
26 3,120 9,595 1,761 7,834
27 3,240 10,482 2,141 8,341
28 3,360 11,441 2,553 8,888
29 3,480 12,476 2,997 9,479
30 3,600 13,594 3,477 10,117
31 3,720 14,802 3,995 10,807
32 3,840 16,106 4,555 11,551
33 3,960 17,514 5,159 12,355
34 4,080 19,035 5,812 13,224
35 4,200 20,678 6,517 14,162
36 4,320 22,452 7,278 15,174
37 4,440 24,368 8,100 16,268
38 4,560 26,438 8,988 17,450
39 4,680 28,673 9,947 18,726
40 4,800 31,087 10,983 20,104

この試算の結論は、若いうちからコツコツとS&P500のファンドに投資することが良い(少なくとも、今までは良かった)ということです。

S&P500は、ウォーレン・バフェットが推奨しているETFですが、日本でも人気が高い銘柄です。

みんかぶの資金流入ランキング(過去1年間の資金流入ランキング)

1位と5位がS&P500連動型で、2位、4位もかなりの割合をS&P500が占めています。この4銘柄は、インデックスファンドですので信託報酬が低く、証券会社にとっては儲からない銘柄ですが、このように上位を占めています。一方、その他の銘柄は信託報酬が1~2%と高コストで、野村や大和などの対面証券会社等が一生懸命に営業を行っているのですが、インデックスファンドには太刀打ちできません。

運用会社 ファンド名 利回り(リターン) 信託報酬 流入額(百万円)

1 位

三菱UFJ国際

eMAXIS Slim米国株式(S&P500) 19.48% 0.09% 707,413

2 位

三菱UFJ国際

eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー) 19.38% 0.11% 529,968

3 位

インベスコ

インベスコ世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(毎月決算型)(世界のベスト) 26.52% 1.90% 527,167

4 位

楽 天

楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天・VTI) 18.75% 0.13% 256,126

5 位

SBI

SBI・V・S&P500インデックス・ファンド(SBI・V・S&P500) 19.39% 0.06% 254,759

6 位

大 和

ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし) -1.69% 1.67% 140,079

7 位

ピクテ

ピクテ・バイオ医薬品ファンド(毎月決算型)為替ヘッジなしコース 9.32% 2.09% 139,736

8 位

三井住友DS

高成長インド・中型株式ファンド 14.91% 1.16% 104,740

9 位

三井住友トラスト

J-REIT・リサーチ・オープン(毎月決算型) -2.95% 1.10% 101,200

10 位

フィデリティ

フィデリティ・世界割安成長株投信Bコース(為替ヘッジなし)(テンバガー・ハンター) 20.23% 1.65% 100,560

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