連れ合いのポートフォリオ 2026年2月:実質為替レート

今月も、

つみたて投資枠のNISAでeMAXIS S&P500を100,000円
成長投資枠のNISAでeMAXIS Slimオルカンを 1,000円

自動買付しました。

今月はそれ以外に、取引は行っていません。

連れ合いのポートフォリオは、

  • 日本株式ETF 3割
  • アメリカ株式インデックス・ファンド 7割

です。

連れ合いの金融資産は十数年間で3倍以上になりましたが、そのうちの数割は円安によるものです。

そしてその原因は、アベクロ(アベノミクスと黒田バズーカ)です。


<AI>

「実質為替レート」および「実質実効為替レート」は、物価上昇率の違いを考慮して、通貨の本当の購買力(実力)を測るための指標です。

1. 実質為替レートとは

名目為替レート(ニュースで見る1ドル=150円など)に、自国と相手国の物価上昇率の差を加味したものです。

  • 算出方法: 名目為替レート ×(外国の物価 ÷ 自国の物価)。
  • 意味: 日本の物価が海外より安い場合、同じ円を出しても海外で買えるものが少なくなるため、実質為替レートは「円安」方向に振れます。

    2. 実質実効為替レート(REER)

特定の2国間だけでなく、多くの貿易相手国との為替レートを貿易額で重み付けし、物価変動を除いた通貨の総合的な実力を示す指数です。

現状: 日本円の実質実効為替レートは、記録的な低水準が続いています。
〇日本銀行が公表した最新データ(2026年3月4日時点)によると、2010年を100とした指数で60〜70台の安値圏で推移しています。
これは1970年代前半の固定相場制(1ドル=360円〜308円)の時期に匹敵する「円の実力の低下」を意味しています。

3. なぜ「実質」で見るのが重要か

名目上の円安以上に「実質」が低下している背景には、長年の日本の低インフレ(デフレ)があります。

〇海外の物価がどんどん上がる一方で日本の物価や賃金が上がらないため、日本円の海外での購買力が相対的に著しく低下しています。
〇この低下は、輸入コストの上昇(エネルギーや食料品の値上がり)として家計に影響を与えます。


<NOMURAウェルスタイル>野村證券

2025.10.28

実効為替レートとは? 円の水準で見る日本の国力

円高か、円安かを判断するときに、「1ドル=何円」などで表記されるドル円相場を見ることが多いかもしれません。実は、あまり馴染みがない「実効為替レート」を用いると、多通貨と比べた円の総合的な強弱が分かります。長らく続いたデフレ環境の中で進んだ円安は、日本の購買力や産業にどのようなインパクトを与えているのでしょうか。

実効為替レートの「名目」と「実質」の違い

通常、為替レートは1米ドル=何円、1ユーロ=何円といったような形で示されます。これは米ドルやユーロを基準とした表示のため、数字が大きいほど円安、小さいほど円高になります。

しかし、世界には米ドル、ユーロ以外にも多数の通貨があり、私たち日本人の貿易相手国や旅行先の通貨も多様です。ここで、日本の貿易相手国の通貨を加重平均し、指数化したものを実効為替レート(Effective exchange rate)といいます。ある年を基準年として100と定め、円高が進むと数字が大きくなり、円安が進むと数字が小さくなります(米ドルを基準として表示する米ドル円レートと数字の大小の方向が入れ替わるので注意が必要です)。ちなみに、日銀では加重平均する際に輸出ウエイトを採用しています。

ここで、内外のインフレ格差を考慮したものは実質実効為替レート(Real effective exchange rate)と呼ばれます。これに対し、考慮しないものは名目実効為替レート(Nominal effective exchange rate)と呼ばれ区別されます。

名目実効為替レートは、現金を保有するなら自国通貨だけを保有するのと、貿易相手国の通貨で保有するのと、どちらが有利だったのかを示しています。一方で、実質実効為替レートは製品やサービスを輸出する際のコスト競争力や、輸入する際の購買力を測ることに用いられます。

自国通貨が変動する局面で他国との物価動向を加味する実質実効為替レートはどのように変化するか、見ていきましょう。図表1は自国(ここではA国とします)のインフレ率が20%、貿易相手国のインフレ率が加重平均で5%だったケースを想定しています。A国のインフレ率が相対的に高いということは、A国では輸入品の価格が相対的に安くなったことを意味しています。これはA国にとっては実質的に自国通貨高になったのと同じ効果があります。

図表1のケースでは、名目実効為替レートは10%下落していますが、A国ではインフレ率が相対的に高いために、実質実効為替レートが2.9%上昇していることになります。

図表1:実質実効為替レートの考え方

実効為替レートとは? 円の水準で見る日本の国力 野村證券・山口正章のイメージ

(注1)ウエイト算出に当たっては、日本銀行は輸出ウエイト、OECD(経済協力開発機構)は輸出額に輸入額を加えた総貿易額、IMF(国際通貨基金)とBIS(国際決済銀行)では、第三国競争も加味したウエイトを用いている。
(注2)日本銀行やBISでは消費者物価指数、IMFやOECDでは消費者物価指数に加えて、生産を1単位増加させるのにかかる労働コスト(ユニット・レイバー・コスト)をデフレーターに用いた実質実効為替レートも算出している。
(出所)野村證券投資情報部作成

実質実効為替レートでは、1970年前後の水準まで円安が進む日本

実質実効為替レートで見ると、円の水準はどうなっているでしょうか。2022年以降は日本でもインフレが進んでいますが、諸外国のインフレ率の方が高かったため、名目実効為替レートの下落以上に大きく実質実効為替レートが下落しています。

米ドル円レートだけみると、現在の1米ドル=150円台の水準は概ね1980年代後半のレートに匹敵します。しかし、実質実効為替レートの水準を見ると、国際決済銀行が算出しているナロウ(狭義)ベースで、1米ドル=360円の固定相場制の下にあった1970年前後の水準まで円安が進んでいます(図表2)。

実質実効為替レートの下落に伴い、米ドル換算した日本の一人当たりGDPは2012年をピークに減少傾向にあり、この年にほぼ同水準にあった米国にその後大きく水をあけられています。

図表2:日本の実質実効為替レートと一人当たり米ドル換算GDPの日米比較

実効為替レートとは? 円の水準で見る日本の国力 野村證券・山口正章のイメージ

また、2025年8月末までの10年間で見れば日本の実質実効為替レートの騰落率は主要先進国の間では最も下げ幅が大きく、主要な新興国と比較しても、この間、名目実効為替レートが急落したアルゼンチンやトルコに次ぐ下落となっています(図表3)。

図表3:主要先進国の実質実効為替レートの騰落率比較(2015年8月と2025年8月の対比)

実効為替レートとは? 円の水準で見る日本の国力 野村證券・山口正章のイメージ

実質ベースの円安はコスト競争力を向上させる一方で購買力を低下させる

日本の実質実効為替レートの下落は2つのことを示唆しています。我が国のコスト競争力を高めてきた一方で、輸入物価の高騰による購買力の低下という負の効果も、もたらしてきたということです。

わかりやすい例は海外旅行です。日本人が海外旅行に行った際の滞在費用が急騰しています。とりわけ過去に訪れたことのある国に行ったときに、現地の物価が急上昇していることを感じるのではないでしょうか。これは円安だけではなく、日本では時が止まったように物価が上がらない一方で、海外では物価上昇が進んでいたためです。対円で通貨が急落したアルゼンチンやトルコなどの国をみても、実質実効為替レートという観点でみれば日本との下落率の差は縮小し、一部の品目では円換算した価格が上がっているケースもあります。

これに対して、日本の物価の下落を反映して外国人観光客が急増し、一部では「インバウン丼」などとも揶揄される外国人価格が浸透してきています。オーバーツーリズムの問題も、その要因をたどれば、日本の実質実効為替レートの大幅な下落が一因と考えられます。

製造業には追い風の円安でも、日本製品の輸出が急増しなかったことが問題

では、製造業についてはどうでしょうか。製造業にとっては実質実効為替レートの下落は価格競争力の向上につながります。しかし、ここまで実質実効為替レートが下落していながら、日本製品の輸出が急増しなかった理由は何か考えてみる必要があります。

第一には、日本の製造業の海外移転が進んだことで、通貨安効果をフルに享受することができなくなってしまったことがあります。製造業を中心とした海外事業からの収益寄与の拡大で、日本の貿易収支は赤字ながらも受取配当金を含めた経常収支は黒字を維持しています。しかし、海外事業からの配当を現地で再投資することで、金融収支は赤字が続き、円安圧力につながっています。

第二に、少子化による労働力不足という構造的な生産抑制要因が発生しているということが指摘できます。生産拠点の海外移管だけではなく、外国人労働力に依存してきた企業も少なくありませんが、実質実効為替レートの下落は外国人労働力の誘致に逆風になる恐れがあります。

さらに、懸念されるのが日本の製造業の非価格競争力が低下しているのではないかという問題です。かつて価格はリーズナブルで、高品質、故障も少ないと評価されてきた日本製品のブランド力ですが、韓国メーカーや中国メーカーの技術進歩で、日本製品の優位性が薄れています。また半導体産業のファブレス化とファウンドリー大手へのシェア集中、自動車分野でのEV化やガラパゴス携帯に代表されるグローバル規格への対応の遅れも影響していた可能性もあります。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です