◎今日のテーマ:警戒すべき投資信託1
週刊東洋経済が初心者が、買ってはいけない「5つの投資信託」の記事を掲載しました。その5つの投資信託を検討してみようと思います。
① 「ターゲットイヤー型」
年齢とともに債権割合増加
ターゲットイヤー型の投信とは、あらかじめ目標とする年齢を決めたうえで、その年齢に向けて資産の配分比率を自動調整していく商品です。若いうちはリスクを取るために株式の比率を高めて、年齢を重ねるにつれてリスクの低い債券の比率を高めるといった運用を行います。私は、自分のポートフォリオを毎月ブログで公開・説明していますが、ターゲットイヤー型のようなステレオタイプの運用方法はしていません。
年金も含めてポートフォリオを検討
特に留意しなければならないことは、厚生年金保険、DC(確定拠出年金)、DB(確定給付年金)、財形年金も含めて資産運用方法を検討すべきだということです。もし、厚生年金を毎月20万円、年間で240万円受け取れるのであれば、この分は債券と同様して扱い、ポートフォリオに加算すべきです。今後20年間受け取るとすれば、2400万円分は、元本保証の確定利回り分として扱うのです。
バフェットの相続財産運用
ウォーレンバフェットは、自分の死後、相続財産の9割をアメリカS&P500ETFで、残り1割を政府短期証券で運用すべきだといっています。バフェットの相続財産は1000億円にも上るでしょうから、私たち庶民とは相続財産の桁が大きくかけ離れていますが、S&P500ETFを中心に運用すべきだということは、参考になると思います。
ターゲットイヤーに合わせて自分でETFを売却
なお、ターゲットイヤーにどうしても定額を用意しておきたいのであれば、目標とする年の数年前から毎年ETFを売り続けることによって、売るまでの利回りを享受することができると思います。ターゲットイヤー型の金融商品の問題点はコストが高いことです。
ターゲットイヤー型だと0.7%コスト高
同じ資産を投資対象とする商品でも、ターゲットイヤー型かそうでないかによって、信託報酬に0.7%程度の差があるそうです。
コストは大きな字で分かりやすく書いてほしい
信託報酬、あるいは、運用管理費用は、各社とも月次レポートの後ろの方に、小さな字で書いてあるだけです。町の小さな商店である八百屋さんですら、価格、産地を一番目立つところに大きな字で書いてあるのですから、証券会社、あるいは、その子会社も堂々と資料の一枚目に、大きな字でコストである信託報酬を明示してほしいと思います。また、信託報酬という表現は、初心者にとっては「報酬を受け取ることができる」と勘違いする人もいるようです。コストは、運用管理費用と表現してほしいものです。