<昨日の続き>
USA Today 2019年10月27日の記事です。
株式には、(100―年齢)% を投資する。
25歳であれば、75%を株式と株式ファンドで、残りを債券と現金で保有します。75歳なら逆の数字にします。
もし投資できるだけのお金があれば、このルールを考えます。
この考えは、一方で株式や株式ファンドに、他方で債券・債券ファンド・現金のポートフォリオに幅広く分配・割り当てるのです。そうすることによって人生のステージに応じてリスクとリターンをバランス良くするのです。株式は成長する可能性を秘めていますがリスクも大きくなります。債券はリターンが小さいのですが、暴落したときの緩衝材になります。
このようにして年齢を考慮に入れるのです。このルールに従えば、投資に対する姿勢は最初積極的で、時間とともに保守的になります。このやり方は、ターゲット年齢型の投資信託と基本的に同じ考え方です。401(k)の年金の多くが、もし自分で選択しなければ初期設定として、このやり方を採用しているのです。
このルールはどんな場合にも当てはまるわけでは有りません。住宅ローンが完済していて個人年金と、公的年金を受け取っているシニアなら、もっと積極的に投資することが可能です。特に自分の財産の一部を相続しようと考えているなら、それが可能です。
逆に貯蓄を始めたばかりなら、現金の蓄えをすることが必要で、株式投資で大きな賭けをする前に、保守的になるべきです。
高齢まで生きることを想定している退職者にとって、このルールは保守的に過ぎるかも知れません。修正するとすれば、(110-年齢)% を株式にするのです。そうすれば、成長可能性と長期のインフレ防衛の対策になります。
年間の引き出しを4~5%に抑える
この原則はポートフォリオを維持するための引き出し割合と考えられます。もし年間の引き出しを、ポートフォリオの価値の4~5%に制限すれば、ポートフォリの価値をほぼ維持できます。もし、それ以上にすると、つまり6%以上引き出すと、元金にかなり食い込んでしまいます。
この原則には、株式と債券の両方をかなりたくさん含む、バランスの良いポートフォリオを持っているという前提があります。この原則に従ってお金を引き出すのは、株式市場が上昇しているか、少なくとも安定している期間であるという前提があります。そうではなく、急落している年に4%を引き出すとすれば、ポートフォリオの回復は容易ではないかも知れません。
フィデリティ投信の研究によると、退職後のアメリカ人がもし貯蓄に手を付けたくないのであれば、引き出し額を毎年4.5%以下に抑えた方が良いとしています。ですから、50万ドル(5,400万円)貯蓄したなら、公的年金からの所得に加え、毎年22,500ドル(243万円)を引き出しても大丈夫です。
<明日に続く>