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相場は悲観の中に生まれ、
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懐疑の中で育ち、
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楽観の中で成熟し、
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幸福感の中で消えていく
日経平均は2月に24,000円に手が届き、3月は16,000円台の底をついて、4月末は半値戻しの20,000円になりました。「相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく」と言われますが、今回のコロナショックを当てはめると、以下の通りです。
- 2020年1月 : 楽観の中で成熟し
- 2020年2月 : 幸福感の中で消えていく
- 2020年3月 : 悲観の中に生まれ
- 2020年4月 : 懐疑の中で育ち
ジェット・コースター相場
私はこの間、何もしませんでした、というより、できませんでした。今回の相場暴落は、1929年の大恐慌よりもひどいのではないか、という見方もあったので、どこで買いを入れてい良いか分からないうちに、ジェットコースター(ローラー・コースター)相場は終わってしまった感があります。
VOOを買いたかった
最近数年間は、外貨ETFの分配金を使わずにためていたので、チャンスがあればETFを追加購入したいと思っていました。何を買うかということについては、最近VOO(バンガード社のアメリカS&P500ETF)に絞っていました。その理由は、今後も世界経済をけん引していくのは、アメリカの企業だろうと考えているからです。
そのVOOの半年間の値動きを示したのが、下のグラフです。
2番底狙い
2月中旬に310ドルまで上昇した後、コロナウイルスで暴落し、3月23日には204まで下がりました。この近辺で2~3百万円VOOを買えればよかったのですが、そんなにうまくはいきません。現在の270ドルというのは、それに比べれば、かなり値を戻したのですが、水準的には1年前の2019年前半の水準です。2番底になる可能性もあるでしょうから、今慌てて買うよりは、タイミングを待った方が良いだろうと思います。
つみたてNISAだけ
以上の結果、今月も特に大きな売り買いはなく、つみたてNISAを33,000円、自動的に購入しただけで終わりました。
ロボアドバイザーの間違った見方
ところで、私のポートフォリオの円グラフは、9割を株式のETFが占めています。私は60歳代半ばなので、一般的には、株式のウェイトを減らして、債券を増やすべきだと考える人が多いでしょう。現に、ロボアドバイザーでデータを入力すると、どんなにリスクを取った場合でも、私のようなポートフォリオにはなりません。
守りの戦略が外国株式ETF
私はギャンブル好きでもありませんし、金融資産を極端に増やしたいとも思っていません。逆に、減らしたくないという守りの戦略を取っています。
日本政府の債務残高は異常
もともと日本政府の債務残高は異常に高い水準になっているので、中長期的に見ればハイパーインフレになってくると思っています。
人の命か債務残高か
今は、どんなに借金が膨らんでもインフレにならないから、日本銀行がお札をどんどん刷って、国債を発行し、コロナウイルスで経済的に苦境に陥っている人を救え、という主張を耳にします。しかし、問題点は、いつか限界が来るということです。
債務残高は鹿威し
臨界点を超えると、一気に自体が変わるということです。庭の鹿威し(ししおどし)に水がたまれば、いつかはひっくり返ります。鹿威しの水は、入ってきた分だけ少しずつ出るのではなく、臨界点を超えた時にいっぺんにひっくり返るのです。それは、首都直下型地震、東南海地震が起こった時です。今まで日本銀行が刷ってきた1000兆円以上のお金は、銀行預金になって使われませんでした。つまり、鹿威しの柄杓(ひしゃく)の役目を銀行預金がしていたのです。買うものがなければ、インフレは起こりません。
大地震と復興需要
東京、愛知、大阪で大地震が起きれば、住宅も、ビルも、インフラもすべてか建設を始めます。復興需要が起きれば、今まで使われなかった銀行預金が一気に使われ、インフレになります。インフレになれば、円安が進みますから、円を売ってドルを買います。このため、海外からの商品の価格が上がり、インフレが加速します。
防衛策は外国株式ETF
このインフレから、自分の資産を守るために、株式ETFを購入しました。日本の株式ETFは全体の4分の1に抑えて、外国株式ETFをドルで保有することにしました。
外国株式ETFは安全資産だった
日本で地震が起きてインフレになることは今まで懸念されてきました。一方で、アメリカや世界には、日本のような甚大な被害をもたらす大地震は起きないだろうと考えてきたので、外国株式ETFは安全資産だと考えてきました。
新型コロナウイルスは全世界に蔓延
しかしながら、地震は日本だけですが、新型コロナウイルスは世界中に蔓延しました。そうすると、外国株式ETFだけでは安心できないかもしれないと思うようになりました。アメリカ、ヨーロッパは日本よりはるかに大規模な財政出動をしています。その結果、日本ほどひどくはないにしろ、インフレの恐れは高まっているかもしれません。
それに対処するにはどうすればよいか
インフレに強い資産は、金、土地、株式だと言われています。株式だけに頼るのではなく、金と土地をうまく組み合わせることを考えた方が良いかも知れません。
金は勉強から
金は数か月前に、1オンス=1200ドルだったのが、新型コロナウイルスで1700ドルに高騰しています。今、買っても良いものかどうかは分かりません。しかし、買う勇気がないのが正直なところです。今後勉強して、数年をかけて少しずつ買うのが良いかも知れません。ただし、資産全体の1割程度が限度ではないかという気がします。
土地は慌てて売らない・買わない
土地は、近い将来不景気になると、相場が下がりますし、素人が手を出して良いと思う資産でもありません。不動産についてできることは、今持っている不動産は、当面売らずに持ち続けた方がよさそうだということかもしれません。