私の運用商品は、野村DC外国株式インデックスファンド・MSCI-KOKUSAIです。
運用実績は元本の2倍
3月に少し落ち込みましたが、4月は元本100に対し指数で194まで戻してきました。元本600万円、現在1165万円です。最近2年間は指数で200近辺にいますから、4月もその範囲内にいるということです。そう思うと、コロナショック、史上最大の下げ幅などというニュースの見出しは、株式市場にとってはいささか大げさだったように思います。
ニュースの見出しに踊らされない
なるほど、中央銀行の金融緩和、各国政府の財政出動はありましたが、1929年の大恐慌と同じとか、上回ると言った見方は行き過ぎだったのではないかというのが現在の感想です。
私の確定拠出年金は、個人型(イデコ)ではなく、企業型です。企業型と個人型の特徴は以下の通りです。
企業型 | 個人型(イデコ) | |
加入 | 会社が退職金制度として導入している場合に加入可能 | 自分の意思で入る任意加入 |
掛け金 | 会社が負担 | 自分が負担 |
納付方法 | 会社が納付 | 自分の口座から振替 |
金融機関の選択 | 会社が選択 | 自分の選択した商品を扱っている金融機関を選択 |
運用商品 | 会社が選択した商品の中から選択 | 自分が契約する金融機関の提供する商品の中から選ぶ |
口座管理料 | 会社負担のケースが多い | 自分で負担 |
確定拠出年金は2001年から利用
私は2001年に、勤めていた会社が企業型確定拠出年金(DC)を始めたので、その時から加入しました。一方、私はすでに還暦を過ぎていますので、個人型(イデコ)には入っていません。
全額外国株式パッシブファンド
2001年にDCを始めた時に選んだ商品は、外国株式パッシブファンドで、掛け金の100%に利用しました。そして2018年に金融機関をみずほ銀行から野村證券に変更しました。その理由は野村証券の方が低コストの商品を扱っているからです。
長い付き合い
私は、投資に関しては、あまり頻繁に金融機関や商品を変えることはしません。今、他の金融機関などが良くても、長く付き合っていると、評価が変わることもあるからです。
長い目で見て評価が変わるものの例を二つ述べます。
日本企業の内部留保
一つ目は、日本企業の内部留保です。この金額が多いということに関しては、最近マスコミなどで時々取り上げられていて、国際的にみるとやや異常だったようです。
アメリカの株主還元はやり過ぎ?
外国の「モノ言う株主」は、アメリカの企業のように内部留保は、配当や自社株買いによって株主に還元すべきだと主張していました。それは、資本主義社会の考え方では有りますが、最近のアメリカ企業は借金をしてまで株主に還元していたのですから、少しやり過ぎだったと思います。
内部留保は、現預金と投資有価証券
日本企業の内部留保は、すべて現預金で保有していたのではなく、海外の株式や債券にも投資してきました。財務省年次別法人企業統計によれば、2006年度から2016年度の推移は以下のようになっています。
- 現預金(預金などのキャッシュ)……147兆円→211兆円、64兆円増(+43.4%)
- 投資有価証券(株式や債券など)……179兆円→304兆円。125兆億円増(+69.7%)
社員にとって重要なのは雇用継続
現預金が64兆円、投資有価証券が125兆円増えています。今までは、社員の給与を増やせという主張も随分ありましたが、社員にとって一番重要なのは雇用の継続です。コロナショックが長引いて、業績が1~2年間回復されなかったときには、内部留保が頼りになるでしょう。ただし、内部留保が実際にどう使われるかは、今後の推移をみなければ分かりません。
ドイツの過剰病床
長い目で見て評価が変わる二つ目は、ドイツの病床です。
ドイツは、他の欧州諸国と比べ、新型コロナウイルス感染による死者数を大幅に抑えることができたました。その理由は何でしょうか。初期に検査規模を大幅に拡大したこと以外に、政府も意図しない形で一役買ったのが、平時には批判の的となってきた「過剰病床」でした。
死者数の少ないドイツ
ドイツの死者数は、感染者約16万人に対して約6700人。約2万8000人のイタリア、約2万7000人の英国、約2万4000人のスペインやフランスに比べ、4分の1程度に収まり、非常に少ないのです。特にイタリアでは緊縮財政で病院数が削減されてきたところに流行が重なり、死者数が膨れ上がりました。
PCR検査数の少ない理由の一つは医療崩壊回避
新型ウイルスは、感染者が爆発的に増加すると、医療崩壊が起き、病床や人工呼吸器が不足し、死者数が急増する傾向が強いとされています。このため、日本の検査数の少ない理由の一つに、病床数不足による医療崩壊を防ぐため、意図的に検査を抑制したと言われています。
ドイツの病床数はイタリア、フランスの2~3倍
一方、ドイツは、集中治療室(ICU)病床数が新型ウイルス拡大前に、約2万8000床もあり、人口当たりではイタリアやフランスの2~3倍でした。
問題だったドイツの過剰な医療供給
実はドイツでは過剰な医療供給は、長年問題視されていました。世論に影響力のあるベルテルスマン財団は昨年、「(質が確保されない)小規模病院が多過ぎる」と、全国で病院数を半分以上削減する提言を発表したほどです。
過剰病床が幸い
しかし、新型ウイルスの拡大で状況が一転しました。シュパーン保健相は、常にICU病床の半数を新型ウイルス感染者のために空けておくよう病院に勧告しました。こうして重症患者を適時に治療できる態勢を整え、多くの命を救えましたが、これは過剰病床がなければ困難だったとみられます。ドイツ医師会のモントゴメリー会長は「病床数の多さが、ドイツの新型ウイルス抑制の大きな要因だ」と評価しました。
人生は、死ぬ直前の2~3年間が評価のタイミング
私は、このブログで、時々、人生と投資は常に中間評価と言っています。例えば、今年の2月に最高値を付けた株式相場は、3月には暴落しました。人生は死ぬ直前の2~3年間が幸せなら、途中どんなに不幸や苦労があっても、幸せな人生だったと思うでしょう。何が幸いするか分かりませんから、バイ・アンド・ホールドを貫くのが一番のようです。