野村スリーゼロ先進国株式投信の状況2020年5月

信託報酬0%

野村スリーゼロ先進国株式投信は、2030年12月31日までの信託報酬は0%というとんでもない商品です。

高いハードル

他社の商品が0.1%前後でしのぎを削っている中、この銘柄は0%ですから、驚きでは有りますが、この商品を買うには、けっこう高いハードルがあります。それは、販売会社と購入条件です。

人気のファンドは販売会社が多い

販売会社は野村証券1社に絞られています。ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドや、三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 先進国株式インデックスが、下記の通り、15のネット証券、銀行等でも買えるのと違って、野村證券に口座を開かなければなりません。

フィデリティ証券
SBI証券
楽天証券
SMBC日興証券
ジャパンネット銀行
ソニー銀行
三重銀行
京都銀行
大光銀行
信金中央金庫
auカブコム証券
今村証券
岡三オンライン証券
エイチ・エス証券
光世証券

Web交付サービスが問題

もう一つのハードルは、原則として、メールアドレス・Web交付サービス・メール交付サービスの3点のサービスの登録が必要です。Web交付サービスとは、通常、郵送で届ける「取引報告書」などの各種書面を、インターネット(オンラインサービス)で確認するサービスです。

クレジットカードも郵便物が来る

クレジットカードの請求書もはがきが来ます。紙の報告書は重要です。私は、紙の報告書が欲しいタイプなので、このハードルは高く感じられます。

この商品を購入することとなった場合には、このほかに二つの問題があります。

NISA専用ファンドなのでスポット買い不可能

その一つ目は、つみたてNISA専用ファンドだということです。上記、ニッセイや三菱のインデックスファンドは、つみたてNISA以外にスポットでまとまった金額を購入することができますが、野村スリーゼロはできません。その理由は、高コストの商品とのカニバリ(共食い)を避けたいためです。この方法は確定拠出年金用のインデックスファンドでも採用しています。

複数証券口座開設の煩雑さ

もう一つの問題は、野村證券の口座を既に持っている人は、上記ハードルを越せばよいのですが、持っていない人は、新たに野村證券に口座開設するため、幅広い商品を利用するためには、2個目の証券口座をSBI証券や楽天証券などに解説しなければならないことです。複数口座を管理することの煩雑さと、0.1%のコストのどちらを優先すべきかは、人それぞれだと思います。

その信託設定日は2020年3月16日で、新型コロナウイルス騒動の中、少しずつ動き始めましたので、様子を見てみましょう。

基準価格は10,000円に戻る

野村アセットマネジメントのマンスリーレポートに、運用実績の推移が掲載されています。3月はコロナショックの最大の時期だったので、基準価額はスタート時の10,000円から9,000円以下に落ち込み、その後すぐに10,000に回復しました。このグラフはここまでしか表示されていませんが、5月8日には10,720円まで上昇しています。

この投資信託の基本的な項目を確認します。

信託期間:無期限
決算日:原則 12月20日(同日が休業日の場合は翌営業日)
初回決算日は2020年12月21日

純資産総額:0.01億円 ⇒ 設定から半月しか経っていないので、100万円しか投資されていません。

国別配分は以下の通りです。アメリカが3分の2を上回っています。

配分割合
アメリカ 0.686
イギリス 0.052
スイス 0.041
フランス 0.036
カナダ 0.034
その他の国 0.151

通貨別配分は次の通りです。

通貨 配分割合
アメリカ・ドル 71.3%
ユーロ 10.6%
イギリス・ポンド 5.2%
スイス・フラン 3.8%
カナダ・ドル 3.3%
その他通貨 5.8%

組入上位10銘柄は以下の通りです。アメリカ勢に交じって、スイスのネスレだけがトップ10に入っています。組入銘柄数 は1,321 銘柄で、純資産比は、マザーファンドの純資産比と当ファンドが保有するマザーファンド比率から算出しています。

銘柄 国・地域 業種 純資産比
MICROSOFT CORP アメリカ ソフトウェア 3.60%
APPLE INC アメリカ コンピュータ・周辺機器 3.50%
AMAZON.COM INC アメリカ インターネット販売・通信販売 2.50%
FACEBOOK INC-A アメリカ インタラクティブ・メディアおよびサービス 1.20%
ALPHABET INC-CL C アメリカ インタラクティブ・メディアおよびサービス 1.10%
JOHNSON & JOHNSON アメリカ 医薬品 1.10%
ALPHABET INC-CL A アメリカ インタラクティブ・メディアおよびサービス 1.10%
NESTLE SA-REG スイス 食品 0.90%
JPMORGAN CHASE & CO アメリカ 銀行 0.90%
PROCTER & GAMBLE CO アメリカ 家庭用品 0.90%
合計 16.70%

ファンドの特色

● MSCI-KOKUSAI指数(円換算ベース・為替ヘッジなし)の中長期的な動きを概ね捉える投資成果を目指して運用を行ないます。
主としてつみたて投資(定期的に継続して投資することをいいます。)によってご購入される資金の運用を行なうためのファンドです。

● 外国の株式を実質的な主要投資対象※とします。
※「実質的な主要投資対象」とは、「外国株式MSCI-KOKUSAIマザーファンド」を通じて投資する、主要な投資対象という意味です。
MSCI-KOKUSAI指数(円換算ベース・為替ヘッジなし)は、MSCI-KOKUSAI指数をもとに、委託会社が独自に円換算したものです。
MSCI-KOKUSAI指数は、MSCIが開発した、日本を除く先進国で構成された浮動株数ベースの時価総額株価指数です。

● 実質組入外貨建資産については、原則として為替ヘッジを行ないません。
ファンドは「外国株式MSCI-KOKUSAIマザーファンド」を通じて投資するファミリーファンド方式で運用します。

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