最低限身に付けるべき金融リテラシー6

<昨日の続き>

2013年4月に金融庁金融研究センターは、金融経済教育研究会の研究会報告書として、「最低限身に付けるべき金融リテラシー」をまとめました。それについて、昨日に引き続き考えたいと思います。

(c)金融知識及び金融経済事情の理解と適切な金融商品の利用選択

【ローン・クレジット】

項目 10:住宅ローンを組む際の留意点の理解

①無理のない借入限度額の設定、返済計画を立てることの重要性

②返済を困難とする諸事情の発生への備えの重要性

住宅ローンは、年収を上回る借入額となることが多いことから、自らの返済能力を把握した上で借入額・返済期間を判断・決定し、無理のない返済計画を立てることの重要性について十分に理解しておく必要があります。

また、住宅ローンの返済期間は多くが 10~35 年程度と長期にわたることから、その間に金融経済情勢の変化によっては金利負担が上昇したり、失業その他による収入減によって返済できなくなる事態があることも理解し、必要な対策(経済状況に応じた金利選択、余裕をもった返済計画等)を講じることが重要であります。

以上が報告書の内容です。

持ち家が良いか、賃貸住宅が良いかは、年収、社宅の充実度、転勤の多さ、親からの支援、インフレ状況等様々な要素が影響するので、一概にどれが良いとは言えません。

  • 私の周りには、ちょうど土地価格がピークの時に、退職金をはたいて、現在の数倍の価格の土地を買った人がいました。
  • 会社で不動産関係の仕事をしていて、かなり知識のあった人も、悪徳不動産業者に騙されて、高額の物件を交わされそうになった人もいましたが、その人は、その不動産屋との電話をやり取りを、「録音している」、と言って警告して、解約を迫ったところ、何とか解約できたそうです。
  • 建売住宅を買ったけれども、基礎工事がしっかりできていないので、床下の部分にカビが生え、改修が必要になった人がいました。
  • マンション会社の部長さんは、不動産バブルの進捗に合わせて、2回買い替えをしましたが、その直後にバブルがはじけ、不動産価格が急落し、多額の借金が残りました。
  • 住宅ローンの期間を70歳まで設定して、無理な住宅ローンを支払っている人もいます。

50歳まで社宅住まい

私の場合は30歳前後が、資産バブルの頂点に有り、このままでは一生住宅を購入できないのではないかと心配したこともありました。そして、50歳まで社宅に暮らしていて、30年近く貯めた住宅財形と一般財形を全額おろして、ローンなしで住宅を購入しました。

隣地境界線

不動産は価格以外に、近隣住民や住環境の運・不運もあります。すごく人柄の良い人もいますが、隣地境界線に関し法律違反して平気でいる人もいます。

50㎝手前に建てる

民法234条1項は「建物を築造するには、境界線から50センチメートル以上の距離を保たなければならない」と定めています。 このように定められた趣旨は、①日照・通風を確保して衛生上の悪影響を避けること、②後日の隣地建物の建築・修繕に必要な空地を確保すること、③延焼を防止すること、などにあると言われています。

マンション、アパート建設ラッシュ

日当たりが良いと思っても、近隣にマンションなど3階建ての住居が建築されると、どうしても日照時間などは減少します。私の住宅の周辺は、私が住み始めたころから、急激にアパート建設が進みました。少しずつ住みにくくなるのはやむを得ないのだろうとあきらめています。

項目 11:無計画・無謀なカードローン等やクレジットカードの利用を行わないことの習慣化

消費者金融とクレジットカードを一緒にするな

金融庁の報告書では、各種消費者金融(カードローン等)とクレジットカードを一緒に論じていますが、あまりに乱暴なやり方だと思います。消費者金融は、手を出すことも、近寄ることもしてはいけないものです。一方でカードローンは、冷蔵庫、テレビなどの電気製品、定期代の支払い等では利用した方が得な場合が多いですし、特にアマゾン、楽天、旅行代金等インターネットではインターネットは必須です。

報告書の常識外れ

ところが報告書では、次のように一緒くたに結論付けているのは、2013年という時代を考えても常識外れという感じを否めません。

報告書では以下のように記述してあります。

「簡単に現金を入手でき、現金の持ち合わせがなくてもすぐに商品・サービスを手に入れられる等の利便性が高い一方、必要以上に使いすぎるおそれがあること、カードローン等については金利負担が生じることから、その利用にあたり慎重な姿勢をとることの重要性を十分に理解しておく必要がある。また、ローンやクレジットの返済を適切に履行しない場合には、信用情報に記録が残り、将来的に、返済を滞った直接の相手方以外の金融機関・業者からも借入等が難しくなる等、広範かつ重大な影響が生じ得ることを理解することが必要である。

クレジットカードは節度を守って使用

上記のような問題点は、基本的に消費者金融に関しては当てはまりますが、クレジットカードについては、通常必要な範囲の買い物に関しては、節度を持って行えばよいと思います。

リボ払いと多数回払いは厳禁

その際気を付けなければいけないのは、リボ払いや多数回の分割払いをせずに、一回で払うことが必要です。2回で払っても、金利は発生しませんが、2回払いをしなければいけないような生活をしていることが問題ですから、支払いは必ず1回場依頼にすべきです。

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