20歳代~50歳代の人達にとっての投資案2

③ 自動積立を利用する

人間について、性悪説を採るべきか、性善説を採るべきか、という論争があります。私は、性弱説を採るます。人間はどうしても楽な方に流れてしまいます。お金があれば使ってしまうのです。永六輔は、子供の頃に、「これを買って」とお父さんに頼みました。お父さんは、「それが君にとって必要なものなら買ってあげる。でも、ただほしいだけなら、買ってあげない。と言ったそうです。私は、そこに加えて、「一か月後、または半年後も必要なら買おう。」と思っています。実際に、1か月、半年たつと、買いたくなくなるものは多いようです。私自身、長い人生の間には、なんでこんなもの買ってしまったのかというものがずいぶんあります。そこで蓄財には自動積立が必要になります。2017年のノーベル経済学賞を受賞したセイラ―教授も、確定拠出年金の自動積立を提唱しました。銀行預金の残額に少しだけ余裕をもって、残りを自動積立にして、ボーナス時などに、余った銀行預金でETFなどを購入するのが、現実的な方法だろうと思います。

④ インデックスファンドとETFを中心に蓄財・資産運用

銀行預金残高はできるだけ必要最小額に抑制し、残りをインデックスファンドとETFで長期運用することが最も良い方法です。最近数十年間は、国内、国外とも債券の利回りが非常に低いので、これらを使って運用せずに、株式のインデックスファンド、ETFに絞って資産運用すべきです。債券の利回りは、0%から2%程度ですが、株式のインデックスファンド、ETFの利回りは、5%~8%程度を期待できます。

⑤ インデックスファンドとETFは価格が下がっても売らない。

株式のインデックスファンドとETFは長期運用すれば、良い運用結果が望めます。その際大事なことは、相場が悪くなって評価損が出ても、売らずにじっと待つことです。個別株式の場合には、その会社が倒産することはあり得ますが、インデックスファンド、ETFは倒産の心配がありません。長くても5年、10年と持ち続ければ、必ず回復します。損切という言葉は、個別株式にはありうる手法だと思いますが、インデックスファンド、ETFではできるだけ避けた方が良いことです。ただし、お金が必要なら、相場が高くても安くても、必要額を売却すればいいのです。

⑥ 個別株には手を出さない

個別株式は、倒産の可能性があるますし、値動きが激しいので、手をださないことが肝要です。いつ損切りするか、いつ利益確定するかなどを気にしてしまうので、場合によっては、もっと大事な自分の仕事に支障をきたす恐れがあります。現在、私も連れ合いも個別株式を保有していません。それでも、10年すれば、私は高級車十数台、連れ合いは高級車と大衆車1台ずつ買えるほどの運用益が出ています。昭和の時代には、証券会社の商品には、個別株式と高いコストの投資信託しかありませんでしたが、現在は、インデックスファンド、国内のETF、外国ETFを簡単に購入でき、コストも極めて安いので、これを利用しない手はありません。

⑦ 持株会は、掛け金を多額にしない。少額か、一定額で引き出し

私の連れ合いは、持株会で積み立ててきた株式数百万円が、会社の倒産によってゼロになってしまいました。持株会には、会社が補助する福利厚生もありますので、ある程度は利用してもよいでしょうが、例えば100万円など、一定額になったところで、引き出して売却し、ETFなどに買い替えた方が無難です。最悪の場合、会社は倒産する、株式はゼロになるということもあり得ます。その時には誰も、損害を補填してくれません。馬鹿にされるだけです。

(明日に続きます。)