今月もつみたてNISAを33,000円積み立てた以外は取引がありません。
VOOとSPYは、アメリカのS&P500のETFです。
銀行預金派から株式ETF派に転身
現在の連れ合いのポートフォリオは、ほとんど全財産を株式ETFに投資していますが、15年前までは、基本的に銀行預金派でした。1980年代から1990年代初頭にかけて、部分的に利回りの良いワリコーや一時払い養老保険に投資したことがありましたが、1990年代後半に金利が低迷すると、銀行預金に戻って行きました。
説得には時間がかかる
その銀行預金派が株式ETF派に変身した理由は、私が説得したことですが、この件について、取材に来た日経新聞の女性記者から「どのように奥さんを説得したのか」と尋ねられました。私は「1~2年かけて、日本政府の債務残高、日本における過去のハイパーインフレ、アメリカ株式の利回り実績を説明した」と答えました。するとその女性記者は、「1~2年ですか。時間がかかるんですね。」と言っていました。
投資直後にリーマンショック
そして説得の効果があって、2007年に1000万円を、1306(TOPIX連動型上場投資信託(ETF))とSPY(アメリカSPDRのS&P500のETF)に投資したのですが、その直後に住宅ローン問題により株価が下落し始め、2008年にはリーマンショックが起こりました。結局、現在のポートフォリオにたどり着いたのは2017年頃なので、それまでには10年かかりました。
為替レートも乱高下
その間、株価だけでなく、SPYやVOOの評価額に影響するドル円相場も大きく変動しました。現在は140円を突破しましたが、2011年には75円だったこともあります。さらには、以前勤めていた会社の従業員持ち株会で積み立てた株式が、倒産によって無価値になってしまい、なかなか波乱万丈の投資人生を送っています。現在は、ある程度の利益がありますが、今後も順調に行くとは限りません。現に、2年前には、新型コロナウイルスショックで、利益が全部吹き飛んだ瞬間もありました。その時のVOOの株価は、320ドル⇒210ドル⇒440ドルという乱高下となりました。
私や連れ合いが投資を始めてから10~15年が経ちましたが、その間に投資環境が劇的に変化しました。
- インターネットの普及による投資情報増加
- ネット証券の隆盛
- 低コストインデックスファンドの誕生と成長
- アメリカでVOO誕生
- ウォーレン・バフェットがアクティブファンドとの賭けで勝つ
1.インターネットの普及による投資情報増加
ネットの情報は偏る
現在、私はほぼ毎日、インターネットから投資に関する情報を得ていますし、わからないことは、グーグル検索で調べています。私が投資を始めた1980年代は、そのような情報がなく、お金や投資に関する雑誌を見て、公社債投信、ワリコー、一時払い養老保険、抵当証券の利回りを確認する程度でした。そういう点では、非常に低コストで有用な情報が手に入る時代になったと思います。ただし、インターネットの情報は、自分にとって都合のより情報に偏りがちですから、常に幅広い意見・情報を入手するように気を付ける必要があります。
日経、ロイターは一長一短
基本となるのは、日経デジタル版、ロイターなどですが、日経は大手金融機関から広告宣伝料を受け取っているので、必ずしも個人投資家向けでないことがあります。その意味ではロイターの方が、個人投資家向けですが、日経に比べると情報量がかなり少ないのが現状です。なお、日経のデジタル版は1か月10件まで、無料で閲覧できますので、有料にする必要はありません。また、パソコン、スマホごとに登録できますから、その台数✖10件を無料で閲覧できます。
個人のブログはポジティブトークに要注意
豊島逸夫のブログは、日経などには掲載されない裏情報もありますが、金(ゴールド)の取引に関してはポジティブトークの恐れがあります。過激な発言で有名な藤巻健史のブログは、他の人の記事や発言の情報源として使えます。
いずれの発言者も、完全に中立な会社、人間はいませんので、バランスよく吸収する必要があります。
2.ネット証券の隆盛
信頼性なら対面証券よりネット証券の時代
10年以上前までは、SBIや楽天などのネット証券より、野村や大和などの対面証券の方が信頼感がありました。しかし、ネット証券は、低コストインデックスファンドの品揃えを充実させ、自らも低コスト化を進めたことにより、口座数だけでなく、信頼感についても上回ってきました。つまり、対面証券に行くと、高コストの商品を売りつけられますが、ネット証券はそのようなことがないので、信頼できる、といった具合です。特に、20代、30代の人達の間では、SBI証券や楽天証券に口座を開設して投資することが常識のようになってきました。
3.低コストインデックスファンドの誕生と成長
2013年に、<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドが発売され、三菱UFJ国際-eMAXIS Slim シリーズが競争に参入したことによって、一気に低コストインデックスファンドの市場が形成されました。この結果、さわかみ投信、セゾン投信、レオス・キャピタルワークス、コモンズ投信などの商品が、相対的に高コストになりました。
4.アメリカでVOO誕生
現在はS&P500のETFやインデックスファンドの人気が高いですが、2010年にバンガード社が遅ればせながらS&P500の株式ETFであるVOOを発売したのはインパクトがありました。現在では全米で第3位にまで成長し、低コスト化をドンドン進めた結果、第2位のIVVも同じ信託報酬にせざるを得なくなりました。
5.バフェットがアクティブファンドとの賭けで勝つ
ウォーレン・バフェットが、自分の死後、相続財産をS&P500のETFで運用することを公開し、その利回りと競争するアクティブファンドを募り、それらの銘柄に圧勝したことで、S&P500のETFの評価が俄然高まりました。