連れ合いのポートフォリオ2021年12月

  • 1306(TOPIX連動型上場投資信託(ETF)):39%
  • つみたてNISA(野村つみたて外国株投信):   3%
  • SPY(アメリカSPDRのS&P500のETF):   14%
  • VOO(バンガード社のS&P500のETF):     42%

分配金はつみたてNISA、ETFに再投資

つみたてNISAの6割はアメリカ株ですから、合計するとアメリカ株が58%になります。1306の分配金は毎年40万円ほどになりますので、それをMRFで受け取ったままにして、つみたてNISAの原資にします。SPYとVOOの分配金は60万円ほどになりますが、ある程度溜まるとVOOを買い増すことになります。

証券口座は野村證券

このポートフォリオは全額を野村證券で運用しています。投資や資産運用の雑誌、ムックを見ると、SBI証券、楽天証券などのネット証券を推奨している場合が多いですが、私(江戸庄蔵)と連れ合いは野村證券だけです。十数年前には、ネット証券は今ほどメジャーな存在ではなく、かといって野村證券1社だけというのも心配だったので、大和証券に口座を作ったことがありましたが、それは結局無駄だということが分かって使わなくなりました。

野村證券、SBI証券に点数をつけると、

  • 野村證券:90点
  • SBI証券:98点

というのが私の印象です。

SBI証券にはATMカードがない

私と連れ合いは、主に株式ETFで資産運用していますが、この商品は対面証券の野村證券でもネット証券のSBI証券でも信託報酬は同じです。しかし、売買手数料と為替手数料は野村證券が1.5%程度多くかかりますので、SBI証券の方がおススメです。ただしSBI証券はATMカードを利用できないので、その点は減点の対象になり、100点ではなく2点マイナスの98点にしました。

売り買いしなければ売買手数料は重要でない

野村証券の場合も、あまり売買をせず、私や連れ合いのように、10年、20年持ち続けるのであれば、上記1.5%の経費もあまり気にならなくなりますので、90点にしました。

お勧めはネット証券だが・・・

最近、知り合いの人が、「地方のとある証券会社で運用している資産を営業員の言うと売りにしていたら、増えない」と嘆いていたので、SBI証券で低コストインデックスファンドを買うことを勧めました。

年配者にはハードルの高いネット証券

ところが、その人は年配の方で、インターネットの口座開設が難しく、まだ運用を始められないのだそうです。その知り合いの証券会社は低コストのインデックスファンド、SPY、VOOを取り扱っておらず、20世紀の対面証券のように、営業員がコストの高い投資信託を買い換えさせることによって利益をむさぼっています。もし、この証券会社がSPY(かVOO)のどちらか一つでも扱っていれば、私のアドバイスは「全額をSPYに投資して、営業員の勧める商品や営業の言葉には一切耳を傾けないことです」というものになるでしょう。ところが残念ながら、SPYなどの商品を扱っていないので、証券会社を変更せざるを得ません。

30歳代でも少しハードルが高い

最も良い証券会社はSBI証券等のネット証券ですが、上記のようにパソコン操作が難しく年配者には少しハードルが高いので、人によっては良い証券会社でない場合があります。私の子供たちは30歳前後で社会人として普通に働いていますから、一応パソコン操作はできますが、証券口座開設とインデックスファンドやETFの購入に当たっては、ある程度、投資の常識とか専門用語も理解できなければなりません。その点、野村證券などの対面証券は「口座を開設して、SPYを500万円購入したい」と言えば、手数料を少し余計に払うだけで難しい機械操作をしなくても、全部やってくれます。したがって、年配者でパソコン操作があまり得意でなければ、野村証券などで、株式ETFを買う方法が現実的な良策となるかもしれません。

野村證券の営業員の言うことは聞かない

気を付けなければいけないことは、営業員の勧める商品を買わずにSPYなどの株式ETFを買い、売らずに5年、10年と持ち続けることです。売り買いをすると、売買手数料を払わなければならず、身銭を切って証券会社に儲けさせることになってしまいます。

以上をまとめると、資産運用で大事なことは以下の通りです。

  • SBI証券か野村證券に口座を開設する。
  • SPYかVOOの株式ETFを買う。
  • 証券会社の営業員の言うことは聞かない。
  • その株式ETFを10年持ち続ける。

この4つのことを実行するだけで、10年後には投資した資産が2倍になっているでしょう。もし2倍にならなければ、もう10年待てば2倍になっているはずです。

15年前との比較

下の円グラフは今から15年前の2007年に1000万円で1306、SPYの株式ETF、欧州投資銀行の債権を買った時のポートフォリオです。今から見るといくつか問題点があります。

日本株ETFの割合が高すぎる

1306は、TOPIX連動型上場投資信託(ETF)で、これ自体を保有することは問題でなく、むしろ個別株式よりも分散されているのでリスクの小さい、良い商品ですが、全体の91%という割合はあまりに大きすぎます。日本株式ETFの割合は、せいぜい50%どまりにすべきだと思います。

アメリカ株ETFの割合が低すぎる

逆にSPYの比率が4%ではあまりにウエイトが小さすぎます。最低でも50%は持っておきたいところです。欧州投資銀行の債権は、一時的に持って勉強するということであれば、5%程度を保有しても問題ないと思います。ただし、現在は利率が低いので、やめた方が良い投資でしょう。