◎今日のグラフ:連れ合いの2012年3月のポートフォリオ
個別株式が登場しましたが、これは家族から贈与されたものです。50万円に満たない金額ですので贈与税はかかりません。
1306(TOPIX連動型上場投資信託のETF)、SPY(アメリカSPDRのS&P 500の ETF)、NZドルMMFは前年から何もせず放置してあります。相変わらず相場が低いので、買い時なのでしょうが、買う元気がありません。
2008年3月から2012年3月までの資産運用益の推移です。運用益は前年と同じく、マイナス45(2008年3月の資産を100とした指数)ですから、45%の運用損です。しかし、売却していませんから評価損であって、実損ではありません。ETFは、価格がゼロになることは有りませんから、損切りの必要はありません。
日本の1306は低迷、アメリカのSPYは回復
1306(TOPIX連動型上場投資信託のETF)は1年前と比べて99%と、わずかながら低下しました。2008年の元本の半分を切っている時期が3年半も続いているので、トンネルは暗いままと言っていいでしょう。SPY(アメリカSPDRのS&P 500の ETF)の方は、前年比5%上がりましたが、額が小さいので全体への貢献度は低い状態です。SPYのほうは、米国の金融緩和策のおかげもあるでしょうが、順調に価額が上昇しています。
ドル円も最悪期を脱出
ドル円も2011年の最悪期を脱して、80円前後になっています。NZドルMMFは、為替相場のおかげで少し増加しました。個別株式は受贈ですので、資産運用の評価には影響しません。
インフレターゲット
日本銀行のインフレターゲット2%は2013年の1月以降ですので、この時期の日本銀行のスタンスは「中長期的な物価安定の目途」として、「消費者物価の前年比上昇率で2%以下のプラスの領域、当面は1%を目途」というものでした。米欧がインフレターゲットを2%としている中で、日本だけ1%を目途としていると、円高の傾向は続くのが当然と考えざるを得ません。
今日のテーマ:ETFをいつ買うか、いつ売るか
個人投資家がETFやインデックスファンドで長期投資を行う場合、いつ買うか、いつ売るかは問題ではないと思います。
テレビ、インターネット、雑誌などのメディアを見ていると、その内容の9割以上が短期の売買のための情報だと思います。従って、私のように10年、20年、あるいはそれ以上の長期投資をしている個人投資家にとって、それらの短期取引の情報に影響されてはいけないと思います。
短期の相場は誰にも分からない
1ヵ月、あるいは1年の短期の相場の動きは、私のような素人には全く見当がつきません。プロも短期の予測は当たらないと言っています。ある著名なエコノミストは、自分の生涯の取引の勝敗が1600勝1500敗だったと言っています。最高レベルのプロでもこの程度の勝率ですから、私のような素人の勝率が高いわけは有りません。
長期投資なら95%、99%の勝率
しかし10年の長期で1306(TOPIX連動型上場投資信託のETF)、SPY(アメリカSPDRのS&P 500の ETF)を保有した場合の勝率は、統計確率から言って、おそらく95%を超えると思います。20年の長期なら勝率はさらに高くなって99%を超えるだろうと思います。この数字は細かく統計計算をしたわけではありませんし、基礎データのとり方によって、結論は変わりますので、あくまでも感覚的なものと思ってください。
5年に分散して投資すれば2年の遅れで済む。
1929年の世界恐慌においては、アメリカの株式相場が1929年のピークを越えたのは1954年ですから25年かかりました。しかし、投資資金を数年に分けて投資すれば、もっと早く回復していたはずです。いつが買い時かが分からないので、ドルコスト平均法があります。そして、もっと短期間で買いたいときには、例えば、投資額全体を5等分して、毎年決まった時期に1回ずつ買う方法があると思います。こうすれば、今すぐに全額を投資する場合と比べて、2年の遅れだけで分散化を図ることができます。つまり、1回目は0年後、2回目は1年後、3回目は2年後、4回目は3年後、5回目は4年後です。(0+1+2+3+4)÷5=2 ですから、2年の遅れになります。リスクを低くするためには、このような時間の分散投資が有効です。
売り時も分散化
買い時は分からないのですが、売り時も分かりません。生活費、教育費などは必要な都度、ETFを売れば、ドルコスト平均法と同じ効果を期待できます。つまり、高く売ろうと思わずに、売却を分散化することによって、損もせず、儲けもしない方法が良いと思います。最高のプロでも1600勝1500敗ですから、私のような素人が、儲けようとして売り時を考えるのは止めた方が良いと思います。生活費や教育費は数年、あるいは十数年の分散化が可能ですが、自宅購入資金についてはどうすべきでしょうか。これも、数年に分けて売却して現金化しておくのがリスクを下げる方法だと思います。
最高のもうけは期待せず、リスクを分散化
私は15年ほど前に自宅用の土地を購入しました。その直前に、銀行預金のペイオフが騒がれていた時期でしたので、購入資金の一部を証券会社の外貨MMFに移したのです。満足のいく物件が見つかったので、すぐに外貨MMFを現金化しました。運悪く為替損が200万円発生してしまいました。為替相場の予測など、素人にできるわけは有りません。多少の損は発生しても仕方ありません。良い物件を手に入れられたことで、良しとしよう、と思います。最高のもうけは期待しないことです。