相続税対策やインフレ対策として不動産投資をどう考えるか:アパート経営 流動性

不動産投資

相続税対策やインフレ対策として不動産投資をどう考えるかという問題を考えてみたいと思います。私は最近、相続税を払うこととなりました。平成27年から相続税が改正され、基礎控除がそれまでの60%に減額されたために、相続税を払わなければならない羽目になってしまったのです。2年の違いで、相続税を払わなければならなくなりましたので、少し残念な気もします。しかし、それを避けるために何らかの対策を取ろうとは思いません。そのような策を弄しても、結局はろくなことにならないだろうと思っています。

アパートの建設ラッシュ

私の自宅の周辺は最近建て替えのラッシュです。家自体が老朽化してきていることもありますが、アパートにする家がかなり多いようです。その動きを推進しているのが、自社の建築した賃貸住宅の部屋を借り上げる事業モデルのようです。アパート経営による利益率が実際にどのくらいなのかは分かりませんが、もし7〜8%であれば、1306(TOPIX連動型上場投資信託)やSPY(アメリカSPDRのS&P 500の ETF)などのETFと同じ程度の期待値です。そうすると、必要な場合にすぐ換金できるこれらのETFの方が素人にとっては扱いやすいような気がします。

新潟の別荘地のマンション価格は10万円

ところで、昨年、新潟の有名な別荘地のマンションの価格が10万円で、ずらーと並んでいるパンフレットを見ました。なぜこんなに安いのだろうかと考えた結論は、固定資産税、マンションの管理費、修繕積立金などのランニングコストがかかるのだろうということです。そして、自分が楽しんで利用するならよいのですが、そうで無ければ早く手放したくても、買い手がいないから10万円にまで値下げをしたのだろうということです。10万円とは書いてありますが、実際の値段交渉になれば、値下げや、場合によってはさらなる売り主負担(つまり、今後1年間の管理費、修繕積立金などを肩代わりするなど。)が発生するのかもしれないと思いました。

不動産の流動性はETFよりはるかに低い

不動産で相続税対策をするといっても、土地を買う方法もあるし、アパート経営など様々な方法があると思いますが、結論から言えば、不動産はリスクが大きいような気がします。価格変動は不動産だけでなく、株式も同様にありますが、株式、とくにETFであれば、流動性が高いので売ろうと思ったときに売ることができます。しかし、不動産はそう簡単にはなかなかいかないことは確かだと思います。時間がなくて急げば買いたたかれることもあります。私のような素人に不動産の売買やアパート経営は向いていないと思います。それに比べると、ETF、特に1306(TOPIX連動型上場投資信託のETF)などはGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)や投資信託会社のプロが運用しても、私のような素人が運用しても差が有りません。ETF(上場投資信託)とは本当に便利なものができたものだと思います。