個人のお金に関する指針20か条 1

経済か人命か

2020年は、新型コロナウイルスが蔓延し、経済優先か、医療・人命優先か、の議論が繰り返されました。

貧困と戦争

第2次世界大戦においても同様で、もし日本に資源があり、経済的に恵まれていたなら、あれほど無謀な戦いを仕掛けることは無かったでしょう。歴史を遡れば、日本ではすでに弥生時代には戦争と貧困の問題がありました。日々の生活ができないほど困窮しているから、命を懸けて戦争をするのが人間の歴史です。その意味で、お金は大事です。

一定程度の経済力

しかし、お金の重要性は、ある一定程度までで、それ以上に追い求めると、自分が不幸になったり、他人を不幸にするかもしれません。それが経済格差にもつながります。一定程度まで、お金を確保するときの考え方を自分なりに整理したほうが良いと思います。FORTUNEの2020年12月8日の記事をもとに考えてみましょう。以下は拙訳です。

個人のお金に関する最も重要な指針20か条

あなたはウォーレン・バフェットの再来になれるかも知れませんが、もしお金を貯められなかったり、個人のお金を最優先にしなくても問題ありません。お金を貯めることは、投資することより常に重要です。私は、投資専門家、資産運用者として、絶えず友人や顧客から、何をすればよいかを質問されます。

1.クレジットカードの借金を疫病のように避ける

個人のお金に関する第一ルールは、決してクレジットカードの支払いを翌月以降に持ち越さないことです。クレジットカードの借入利率はとんでもなく高いので、その利子を払うと、簡単に正味財産が赤字になってしまいます。もし長期間にわたってクレジットカードの借金をしていると、市場で投資をできるような状態ではありません。

2.信用度を高めることが重要

人生において最大の支出は、住宅ローン、カーローン、学生ローンの利子費用である可能性が高いのです。クレジットのスコアをちゃんとしておけば、数万ドル、数十万ドルの借り入れ費用を縮小できます。

3.収入は貯蓄と同じでない

お金を稼ぐことと裕福になることは大きく異なります。正味財産は、どれだけお金を稼ぎがあるかということよりも価値があるからです。高収入であるからといって自動的に裕福であるわけではなく、低所得だからといってそのまま貧困だというわけでは有りません。問題は、収入からどれだけ貯蓄するかであって、どれだけ使うかではありません。

4.貯蓄は投資よりも重要

支出は自分で決めるということは単純なアドバイスですが、これを実行している人はほとんどいません。自分でできる最高の投資決定は、貯蓄率を上げることで、そうすることで人生における安全の余裕度が高まるのです。利率のレベル、株式市場の実績、不況や弱気相場の時期をコントロールすることはできませんが、貯蓄率はできます。

5.収入の範囲内でなく、収入より少ない生活をする

収入の範囲内や、収入を超えて生活するのは、結局本当に財を蓄えることにならず、その日暮らしの生活をすることになってしまいます。成功するためには、収入より少ないお金で生活して、将来に備えて収入の一部を蓄えることです。

6.もし自分の優先順位を知りたいのであれば、毎月何にお金を使っているかを見る

もしお金の支配権を握りたいのであれば、消費習慣を理解しなければなりません。目標は重要なものにお金を使い、他のことは全て削減するのです。そしてもし、支払うものを支払ってしまえば、予算割り付けに関して悩む必要はなく、本当に大事なものに、残ったお金を使えばよいのです。

7.すべてを自動化する

より多く貯蓄し、延滞料を避け、生活を容易にする最良の方法は、お金に関する生活をできるだけ自動化することです。目標は、自分のお金の管理をする時間と労力を浪費しないで済むように、前もって大きな決断をしておくことです。

8.大きな買い物を正しくする

独断してはいけないことはわかっていますが、道路で5~7万ドルのSUVや大きな豪邸を見ると、必ず「老後に備えてどのくらい貯蓄しているのだろうか?」という疑問が頭に浮かびます。個人資産の専門家は、ラテのような小さなことを議論するのが好きですが、お金を管理するという観点から最も重要な買い物は、住宅や自動車という大きなものです。この二つの買い物にお金を使いすぎると、固定費になってしまい、ほとんどの人が理解するよりもたくさんの付随的支出を伴うので、致命的になってしまいます。

9.流動性のある貯蓄口座を作る

めったに起こりませんが、時々対応する必要のある予測可能な支出が、毎月の予算にはあるという事実を考慮しなければなりません。結婚式、バカンス、車の修理、健康上の不安は決まったスケジュールで起こるものではありませんが、生活の中でやむを得ず起こった時に備えて、毎月少額ずつ蓄えておくことによって、支払い計画を立てておくことができます。

10.必要な保険をかける

私の友人で同僚のジョナサン・ノビーは、人は保険に入るべきだということを私に思い出せます。その理由は、死んだり障害を負った時に、金銭面の影響があるからです。こう考えることによって、影響を金額的に測ることができますし、それに備えて保険に入ることもできるからです。

<明日に続く>