テレビを見ると、インフレで価格が上がったというニュースが多いが、それだけではないようです。アメリカでは、昨年より安くなったものもあるというCNBC makeit 2023年7月26日の記事を読みましょう。
インフレにもかかわらず、昨年より安くなった6つのもの
インフレ率がまだ比較的高い中、航空券、テレビ、主要家電製品など、昨年より大幅に安くなっている商品があることに驚くかもしれない。
その通りだ。インフレ率が減速を続けるなか、6月時点では前年同月比のピークである9.1%から3%へと下がり、消費者物価指数で測定された物価追跡では、10%以上値下がりしている品目もある。
多くの商品やサービスの価格は、パンデミック以前に比べればまだはるかに高いが、最近の価格下落により、昨年に比べればお買い得の部類に入る。
ここでは、2022年6月以降に最も値下がりした品目を見てみよう。
1. ガソリン:-26.5%
パンデミックによる石油生産の減速を受け、2021年には消費者のガス需要が急増した。ロシアのウクライナ侵攻により石油供給が制限されたことも相まって、レギュラーガスの平均価格は2022年6月に5.02ドルと過去最高を記録した。
しかし、米国の石油生産が回復傾向にあるため、米国自動車協会のデータによると、レギュラーガスの平均価格はその後1ガロンあたり3.69ドルまで下落している。
15ガロンのガソリン・タンクであれば、1回給油するごとに20ドル弱の節約になる。
2. 航空運賃:-18.9%
航空運賃は、わずか2年余りで40%以上も上昇したため、安くは感じないかもしれないが、6月時点では前月比8.1%、前年同月比では19%近く値下がりした。
航空会社の報告によると、海外旅行やビジネス旅行の顧客は減少しており、パンデミック前の2019年のレベルには戻っていない。
3. 主要家電製品 -10.7%
冷蔵庫やオーブンレンジを購入する予定がある人はラッキーである。
ヤフー・ファイナンスによれば、これは消費者需要の軟化によるところが大きい。金利の上昇が大物家電製品への支出をある程度抑制している。住宅市場の低迷も要因のひとつで、人々は新しい家に引っ越すときに家電製品を購入する傾向があるからだ。
4. テレビ -9.9%
他のほとんどの品目のインフレ率が上昇しているにもかかわらず、テレビの価格はここ2年間下落傾向にある。
価格の下落は、製造効率の改善と「スマートTV」インターフェイスからのデータ収集収入、および需要の減少を反映している。市場調査会社S&Pグローバルによると、世界全体の出荷台数は今年初めに5年ぶりの低水準に落ち込んだ。
5. 卵:-7.9%
昨年は、鳥インフルエンザや人件費・燃料費の高騰により鶏卵の卸生産量が減少し、価格が高騰した。しかし、その後生産量は回復し、昨年までの卸売価格の上昇の大部分を取り戻した。
米国労働局のデータによると、卵1ダースの平均価格は、2023年1月のピーク時の4.83ドルから6月には2.21ドルまで、半年足らずの間にほぼ半値になった。パンデミック以前は、卵1ダースの平均価格は1.50ドルに近かった。
6. 自動車・トラックレンタル:-5.2%
2020年、自動車製造とサプライチェーンはパンデミックにより混乱し、在庫は記録的な低水準となった。供給不足により、新車・中古車ともに価格が高騰した。
これはレンタル市場にも波及し、2022年1月までの前年比価格は29.3%急増した。パンデミック以前に比べれば価格は高止まりしているが、車両生産は安定し、レンタル料金は2023年を通じて低下している。
日本でも値下がりしたものがあるようです。2023年6月2日のマネーイズムの記事です。
2023年に値下げしたもの一覧
まずは、2023年に値下げした商品・サービスを紹介します。
電気・ガス料金
家計を圧迫しがちな光熱費ですが、昨今のエネルギー価格高騰による家庭や企業への負担を軽減するため経済産業省の「電気・ガス価格激変緩和対策事業」により、2023年1月より、電気・都市ガス料金が値引きされることになりました。値引き額は、以下のとおりです。
●電気料金(家庭用):7円/kWh
●都市ガス料金:30円/m3
電気もガスも生活には欠かせないインフラであり、毎月かかる固定費のひとつでもあるため、ここをカットできるのは家計にとってありがたいでしょう。
加熱式たばこ(メビウス)
たばこは年々価格が上昇し続けていますが、加熱式たばこ「Ploom X(プルームエックス)」のメビウスがリニューアルされ、3月20日(月)より500円(従来は570円、値下げ幅は-70円)で販売されています。多くの銘柄が値上げしているなかでの値下げであるため、喫煙家からの人気はきっと高まるでしょう。
JR東日本オフピーク定期券
JR東日本の運賃は、国が創設した「バリアフリー料金」の設定によって、3月18日(土)から実質値上げされています。
しかし、同日より「オフピーク定期券」の販売も開始しています。オフピーク券は、平日朝のピークを除く時間帯の間に限り定期券として使えるものです。オフピーク定期券を使うことで、改定前の約⁻10%の通勤定期運賃で利用できるようになりました。
ただし、対象となっているのはSuicaおよびモバイルSuicaの通勤定期券のみです。また、ピーク時間帯は駅や当日の状況によって異なるため、必ずしも割引運賃が適用されるわけではない点にも要注意です。