これじゃあ家が変えない

少子化対策として教育費の無償化も大事ですが、住む家が無ければ結婚もできません。

投資目的の不動産を野放しにせず、若者が住める住宅の実現が大事でしょう。


平均年収“478万円”の日本で「家を買えない若者」が増えている? 都内は“1億円超マンション”も当たり前…今後は「一生賃貸」で暮らすべき? 年収・住宅価格を比較

2026/2/21 YAHOO! JAPANニュース

近年はあらゆる物やサービスの値段が上がっており、特に住宅は著しい上昇傾向が見られます。実際に2025年の不動産価格指数は+27%(2019年比)と、消費者物価指数の+11.9%(2020年比)を大きく上回っています。

不動産価格が高騰しているため、住宅ローンを組んでも購入できないと、諦めている人もいるかもしれません。本記事では、政府が調査したデータを基に、平均年収の人が家を買えるかどうかを解説します。

▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?

平均年収は上昇傾向も、住宅価格の上昇幅はさらに大きい

まずは、住宅価格がどのくらい上昇しているのか見ていきましょう。国土交通省が公表する「不動産価格指数」によると、2025年10月時点における住宅総合の指標は、2010年比で46%も上昇しています。

図表1 国土交通省 不動産価格指数(令和7年10月・令和7年第3四半期分)を公表

上昇傾向にあるのは住宅価格だけでなく、平均年収も同様です。国税庁の民間給与実態統計調査によると、2024年の給与所得者の平均年収は478万円で、2010年比で+16%となっています。

しかし、平均年収よりも住宅価格の上昇幅のほうが大きいことから、家を購入したとしても家計を圧迫する家庭が多いと考えられます。

図表2 国税庁 令和6年分民間給与実態統計調査、平成30年分民間給与実態統計調査

平均年収で住宅購入は可能?

住宅価格が高騰していることから、そもそも購入できるかどうか懸念している人は多いでしょう。そこで、平均年収を基に、片働き(478万円)の場合と共働き(478万円×2=956万円)の場合で、いくらの住宅購入が可能かシミュレーションしてみました(図表3)。

住宅ローンを組む場合、金融機関が融資する金額は、利用者の年収の5~7倍程度と言われています。この倍率に当てはめた場合、頭金0円で購入可能な金額は片働きで2390万~3346万円程度、共働きで4780万~6692万円程度です。

図表3

各不動産サイトで首都圏のマンション価格を見ると、新築では6000万~7000万円台以上、東京23区では8000万~1億円以上が一般的となっています。中古でも23区内は6000万円超が一般的です。

このため、片働きの平均年収では首都圏の新築マンションを購入するのは難しいと言えます。

共働きの場合だと、中古マンションであれば23区も含めて購入できると考えられます。しかし、新築になると共働きであっても23区内での購入は現実的とは言えません。

このことから、平均年収の人が首都圏でマンションを購入するのであれば共働きが前提である一方で、23区内は選択肢から外したほうが良いと言えます。

持ち家比率は横ばい、要因は賃貸物件の家賃高騰か

持ち家保有率が同水準を維持している理由として、賃貸物件の価格が高騰していることが考えられます。実際に平均家賃は2013年の5万4052円に対し、直近の調査である2023年は5万9656円と上昇しています。

住宅の購入価格が値上がりしているにもかかわらず、住宅保有率が横ばいなのは、「どうせ家賃も高くなるなら住宅を購入しよう」と考える人が一定数いるからと考えられます。

賃貸物件の家賃も上昇傾向である以上、「高くて住宅購入は無理」という考えは一度捨て、まずは収入の範囲でどこまで実現可能かを再度考えてみてはいかがでしょうか。


「家買いたいけれど困難」が半数 令和子育て世帯の実像、日経調査

令和住宅物語「家が買えない」(1)

2026年3月30日 日経

住宅価格の高騰が続いている。日本経済新聞社が20〜50歳代にアンケート調査したところ、賃貸に住んでいる人で「買いたいけど困難」との回答が全体の半数近くに上った。理由を尋ねると、「価格の高騰」がトップだった。特に困難を感じているのは子育て世帯だ。都市部では世帯年収が1000万円近いような層でも購入に踏み出すのは難しくなっている。焦燥と不安、そして諦め。都市子育て世帯の実像を探る。

見つけた!と思ったら「事故物件」 年収900万円世帯の諦め

「この物件にこんなに払うの?」

都内の人材派遣会社でシステムエンジニアとして働く女性(38)は住宅探しの中で何度もこの言葉が頭をよぎった。

名古屋市出身で首都圏の国立大学を卒業した。2020年に結婚し、家がほしいと夫婦で不動産セミナーにも参加して勉強した。当時の年収は女性が500万円、夫は400万円ほど。頭金300万円をため、4800万円台のマンションで月額15万〜17万円のローン返済を想定して探し始めた。

通勤時間も考慮して、都内や川崎市に対象地域を絞った。実際探し始めると、中古物件でも強気の価格設定ばかりだった。

「これは良い」と本気になった物件は東急東横線沿線武蔵小杉周辺で4500万円前後の2つのマンション。気に入ったが、よく調べると両方とも、殺人事件があったいわゆる「事故物件」のマンションだった。「安いのにはワケがある」と購入しなかった。

日当たりが良く広さ60平方メートル以上、通勤にかかる時間が1時間以内で5000万円なら即決できる。でもそんな物件は見当たらない。折々にマンション物件サイトは閲覧し続けているが、本音では諦めモードだ。

ずっと正社員でいられる?

昨夏には待望の息子が生まれた。1DK(44平方メートル)の賃貸が狭く感じ、小田急線沿線で2LDK(64平方メートル)の賃貸に引っ越した。家賃は月額13万円から21万円に増えた。「夫婦で育休も取って、光熱費も上がった。どう倹約していくかが課題になった」

夫はコロナ禍で会社の業績が悪化し、過労で適応障害になり6カ月休職した経験もある。「普通に努力して、つつましく暮らしていても、病気で働けなくなることだってある。物価高騰と金利上昇でずっと都内に住み続けられるか分からないし、この先ずっと正社員でいられるかも確かではない」

だから、家賃負担は重いが、無理なペアローンを組んでまで購入することには消極的だ。「持ち家がないのは不安。でも、考えすぎると病む。時がきたら考えたい」