野村證券とSBI証券の比較8

若い人が口座を作るにあたって、野村とSBIのどちらが良いかを比較します。

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紙の報告書

オール電子化を拒否

口座開設、つみたてNISA申込、ETF・インデックスファンドの売買など、最近は何でも電子処理で完結します。野村證券も、SBI証券もことあるごとに書類送付を紙から電子に移行するように依頼してきます。

決算の残高証明書は紙

しかし、紙の資料などは、証拠書類としてとても大事です。私は長年にわたって、経理の仕事をしていますが、振込などインターネットバンキングの電子処理で済ませることによって、時間や、コストを大幅に低減できます。しかし、決算時の証拠書類のための残高証明書は、紙で保存しています。

不慮の事故死でも紙が頼り

もし、私と連れ合いが外国旅行中に不慮の事故で死亡したときに、証券会社から紙の報告書が送られてくれば、私たちの金融資産残高が分かります。しかし、電子データしか送られてこなければ、分かりませんから資産を野村證券に没収されてしまうかもしれません。何でもかんでも電子化すればよいのではなく、本当に大事なものは電子と紙の両方で保存するようにしておいた方が安心です。

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口座開設の手間

低コストならSBI証券

口座開設は野村證券の場合、窓口で対応してくれるでしょうから、高齢になってパソコンの技術・知識がなくても可能です。一方SBI証券の口座開設はインターネットでするので、何か1項目でも問題があると完了できません。しかも、その1項目の何が問題かが分からないことがあるから困るのです。口座開設の入力にもAIが導入されて、「ここの何が間違っていますから、何々を入力し直して下さい。」というような親切なメッセージが出れば良いのですが、そうなるには後何十年もかかるかもしれません。若い人であれば、現在のような不親切な画面表示を乗り切ることができるかも知れませんが、還暦過ぎの人は電話のサポートがあっても難しいかも知れません。金融庁はネット証券会社に対して、顧客本位の口座開設を強く働きかけてほしいと思います。

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USMMFの利回り

野村證券のアメリカMMFはUSMMFの1種類ですが、SBI証券は4種類あります。野村證券のUSMMFの利回りは1.515%で、SBI証券のブラックロック・スーパー・マネー・マーケット・ファンド(1.673%)や、ゴールドマンサックス(1.786%)には負けています。外貨MMFは円高の時に買っておいたり、分配金を受け取るとき使いますので、高い方が良いわけですが、ここでも野村證券はSBI証券に負けています。

商品名 利回り
1 野村證券USMMF 1.515%
2 ブラックロック・スーパー・マネー・マーケット・ファンド 1.673%
3 ニッコウ・マネー・マーケット・ファンド 1.433%
4 ノムラ・グローバル・セレクトトラスト 1.434%
5 ゴールドマン・サックス 1.786%

これからはSBI証券

以上様々な観点から、野村證券とSBI証券を比較検討しましたが、結論を言えば、次の通りです。別に年齢で分けることに大きな意味はありませんが、パソコンやインターネット取引に慣れていて、自身のある人はSBI証券が断然お勧めです。しかし、既に野村證券に口座を持っていて、あまり頻繁に売り買いしない人であれば、わざわざSBI証券に乗り換える必要はないかも知れません。私も連れ合いも当面現在のまま野村證券一社で行こうと思っています。パソコン操作に自信のない人はコストがかかっても野村證券の方が良いかも知れません。大事なことは、ETFなどの売買をできるだけしないことと、コストの安い商品を選ぶことだと思います。

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20 若い世代へのおすすめ度 ×
21 シニア世代へのおすすめ度 △~〇