◎今日のテーマ:USMMF
USMMFでVOOの決済
USMMFは、アメリカドルのマネーマネジメントファンドです。最近、連れ合いがVOO(バンガード社のアメリカS&P500のETF)を追加購入しましたが、その決済をUSMMFで行いました。その報告書が野村証券から送られてきました。連れ合いは、数年前に、USMMFを購入しておいて、VOOなどの外貨ETFの購入に際し、原資として使用しています。
2015年までは譲渡税無し
現在、譲渡益から20.315%の税金が源泉徴収されていますが、2015年までは、譲渡税が非課税でした。そこで、2015年までに外貨MMFを売却する人がかなりいました。
簿価を高くすることで将来、売却損を経常可能
2015年は比較的円安ドル高円安だったので、連れ合いは2015年に一旦USMMFを売却して、すぐに買い戻しました。その効果は、その時の売却益に税金がかからずに、新しく買ったUSMMFの簿価を高くすることができたのです。この結果、今回のVOO購入に際して売却したUSMMFに売却損が発生します。
売却損を特定口座内で利益・分配金と相殺
その売却損は特定口座の中で、1306(TOPIX連動型上場投資信託のETF)などの分配金と相殺されるので、税金がかからなくなります。なお、分配金は当時も課税されていました。
取引報告書
さて、今回送られてきた「外貨建MMF 取引報告書」に戻ります。
所得税率 15.315%
地方税率 5%
が適用されます。しかし、上記の通り、2015年に高く買い戻したので、今回の売却にあたって、形式上損失が発生しました。従って税金の徴収額は、ゼロです。そして、今回の損失は、2018年の年間損益の中で相殺されます。
昔は外貨ETFの利回りが日本より高かった
私も連れ合いも、現在は外貨ETFをメインに資産運用していますが、以前は外貨MMFをかなりの金額、保有していました。1990年代から2010年代の前半にかけて、日本は低金利でしたが、外貨MMFの利回りは比較的高い水準が続きました。
利回りは為替リスクを十分カバー
そこで私は、為替リスクをとっても、日本の銀行に預金するよりは、外貨MMFの方が、中長期で見た場合に有利だと思いました。そして、数千万円単位で外貨MMFを購入しました。しかし、その後、リーマンショックなどが起こり、外国も超低金利になったので、外貨MMFの有利性が無くなりました。そこで現在は外貨ETFをメインに資産運用することとしました。もっと早くからそうすればよかったと反省しています。
USMMFの利回りは1.5%
現在は、アメリカの金利が上がって来ましたので、以下のようにUSMMFの利回りが先進国で最高になっています。
- USMMF 1.547%
- 豪ドルMMF 1.353%
- カナダドルMMF 0.759%
- NZドルMMF 1.303%
それでも、1.5%程度ですから、為替リスクをかけて投資する商品ではなく、経過的に一時保有する性質の商品だと思います。なお、外貨ETFの分配金は、USMMFで受け取りますので、私の場合、毎年100万円以上、USMMFが増えていきます。