◎今日のテーマ:投資信託購入時に参考とする情報6
投資信託に関するアンケート調査の報 告 書が2019年3月に出ました。(再掲)
購入時参考情報 | 重複回答(%) |
1 金融機関の担当者の話 | 35.6% |
2 販売用資料 | 30.0% |
3 目論見書・運用報告書 | 21.6% |
4 投資信託を販売している会社のHP | 21.3% |
5 投資信託を運用している会社のHP | 11.3% |
6 新聞 | 11.2% |
7 親族や知人、友人の話 | 10.5% |
8 投資に関する情報サイト | 9.6% |
9 その他のインターネットの情報サイト | 8.7% |
10 投資信託の評価機関 | 8.6% |
11 投資信託や資産運用に関する本 | 8.1% |
12 雑誌 | 5.4% |
13 セミナー等 | 4.4% |
14 テレビ番組 | 3.9% |
15 その他 | 0.7% |
16 特にない | 13.8% |
7 親族や知人、友人の話
① 親族
ポートフォリオ、運用全体は話せない
私は、親族に資産運用の話をすることは、ほとんどありません。兄弟姉妹、親戚などと資産運用の話をすることはとてもし難いと思います。単発的に、個別の株式や投資信託の話をすることはできても、ポートフォリオや運用益について話をすることはなかなかできるものではありません。自分が保有する金融資産全体の話はしたくありませんし、もし、親族がそれに倣って投資をした結果、損失が発生したら、恨まれて関係が悪くなってしまいます。
ウォーレン・バフェット
また、ウォーレン・バフェットの資産運用方法を紹介してあげたとしても、まずウォーレン・バフェットとはどんな人かという説明に時間がかかるでしょう。知識の差があり過ぎると思います。
兄弟からの質問
数年前に、私が兄弟に「証券会社は自社の利益になる商品は一所懸命に薦めるけど、個人投資家にとって良い商品は儲からないから薦めない。」と教えてあげたところ、「具体的には、どの商品が良いのか。」と聞かれました。私はそっけなく「1306とSPYだ。」とだけ、SMSで返しました。1306やSPYの詳しい説明はしませんでした。関心があれば自分で調べるだろうと思ったからです。そして、ある程度自分で勉強して、自分の判断で買った方が良いと思ったのです。株式や、ETF・インデックスファンド等は、一時的に大きく下がったりするものです。その時にちゃんとした心構えを持っていないと、心配で「損切」してしまい、損失だけが事実として残ります。しかし、数年間保有し続ければ利益が出るのです。従って、親族にアドバイスをすることは、とてもリスキーなのです。
② 知人、友人
S&P500のリターン
私の友人には大手の金融機関に定年まで勤めていた人が何人かいます。しかし、その人たちも、S&P500の過去20年間の平均トータルリターンが10%だということを知りません。ウォーレン・バフェットが繰り返し推奨している事実すら知らないのです。
ダウかS&P500か
経理の専門家に、私が「S&P500のETFで運用している」と話たところ、「なぜダウでないのか。」と聞かれましたので「ダウだとナスダックの会社が入らない」と答えました。
トルコリラ
資産運用に詳しくない知り合いは、メガバンクでトルコリラ預金をして損失を出した人もいます。これらの例からも分かるように、かなり高学歴で経済を勉強した人たちでも、資産運用の知識はほとんどないようです。友人・知人がもし、たまたま資産運用で成功したからと言ってマネをしないようにすべきです。
アメリカ人の知識は日本人を上回る
なお、ハーバード大学の個人資産運用の研究論文の中に、最も運用結果が良かった人は、専門家に相談せず、素人仲間が集まって情報交換した後、それを参考に運用した場合だそうです。アメリカでは、ETFやインデックスファンドが普及しているので、このような結果になったのかも知れません。日本とアメリカの素人の知識レベルには、差がありそうです。