VGK:バンガード FTSE ヨーロッパETF 2021年7月

世界最大級の資産運用会社であるバンガード社の日本法人(バンガード・インベストメンツ・ジャパン株式会社)が2021年2月28日をもって廃業しました。その結果、日本語版のETFの商品説明をやめてしまったので、英語版を日本語に翻訳してその内容を確認します。

4半期ごとの分配金

また、今月は分配金支払いのお知らせも届いていますので、まずはそちらから説明します。

最近1年間の分配率は2.74%

2019年6月に異常に高い分配率になっていますが、これは間違いではありません。2020年6月が高くないのは、おそらく新型コロナショックで分配金をかなり抑えたためだと思われます。そして今年は、かなり業績が回復したので、ある程度分配率も上昇したと思われます。最近1年間の分配率は2.74%で、2年前の3.33%には及ばないものの、1年前の2.43%は上回っています。来年は、3%台に戻ることを期待します。

交付日 株価 配当等の単価 分配率
2018/10/4 54.94 0.2216 0.40%
2019/1/8 50.53 0.3109 0.62%
2019/4/2 55.04 0.3059 0.56%
2019/6/25 54.72 0.9598 1.75%
2019/10/2 52.5 0.3215 0.61%
2020/1/7 58.21 0.3313 0.57%
2020/3/31 42.59 0.2458 0.58%
2020/6/30 51.70 0.3467 0.67%
2020/9/25 51.69 0.3032 0.59%
2020/12/25 60.19 0.3779 0.63%
2021/3/26 63.28 0.2709 0.43%
2021/6/25 67.31 0.7400 1.10%

株価チャート:最近1年間は急上昇

設定来の株価チャートは以下の通りです。最近はリーマンショック前の80ドル台には及ばないものの、6月にはその後の最高値である70ドルをつけました。S&P500よりも分配金が多いので、5年間トータルリターンは10%と好調です。

ブルームバーグによる商品説明は以下の通りです。

バンガードFTSEヨーロッパETF(Vanguard FTSE Europe ETF)は米国籍のETF(上場投資信託)。FTSEディベロップド・ヨーロッパ大中小型株インデックスに連動する投資成果を目指す。同指数は、欧州主要市場に拠点を置く企業が発行した株式の投資リターンを測定。時価総額加重平均を用いて保有銘柄のウエートを算定。

以下は、バンガード社の説明の翻訳です。

VGK:バンガード FTSE ヨーロッパETF

製品概要

  • ヨーロッパの主要市場に所在する企業が発行した株式の投資収益率を測定するFTSEDeveloped Europe All CapIndexのパフォーマンスに連動しようとしています。
  • オーストリア、ベルギー、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、アイルランド、イタリア、オランダ、ノルウェー、ポルトガル、スペイン、スウェーデン、スイス、英国にある企業の株式を保有しています。
  • パッシブ管理のフル・レプリケーション・アプローチに従います。

ETFのデータ

  • 資産クラス:国際/グローバルストック
  • カテゴリー:ヨーロッパ株
  • IOVティッカーシンボル:VGK.IV
  • 経費率:2021年2月26日現在 0.08%
  • CUSIP(キュージップ):922042874
  • ETFアドバイザー:バンガードエクイティインデックスグループ

価格と利回り

市場価格:2021年7月15日現在 $ 67.31 -$ 0.72  -1.06%
基準価額:2021年7月15日現在 $ 67.22 -$ 0.75  -1.10%
プレミアム/ディスカウント:0.06ドル

(注)プレミアム・ディスカウント

ETFの基準価額(NAV)と市場価格の差のことです。一般的に乖離といった場合は、このプレミアム・ディスカウントを指す事が多いです。ETFは、投資信託でいうところの基準価額または純資産価額であるNet Asset Value(NAV)と市場で売買される価格である市場価格という2つの価格を持っています。例えば、日本に上場している日本株ETFのNAVは保有している株式の終値を用いて算出されます。一方で、そのETF自体の終値も市場で決まります。この両者の差をプレミアム・ディスカウントといいます。(単純な引き算で表す場合と、その差をNAVで割り算してパーセントで表す場合があります。)この差が大きなETFは市場での売買が活発でないために、ETFの価格形成メカニズムが上手く働いていない可能性があります。ただし、原資産が同じ市場で売買されていない場合などの理由で構造的にずれが生じている場合もありますので、一概にプレミアム・ディスカウントが大きいから良くないETFであると言い切ることは出来ません。

リスク潜在性

アグレッシブファンド: リスクレベル5

アグレッシブに分類されたバンガードファンドは、株価が非常に大きく変動する可能性があります。 これらのファンドは、長期的な投資期間(10年以上)を持つ投資家に適している可能性があります。 これらのファンドに関連する異常に高いボラティリティは、いくつかの戦略に起因する可能性があります。

平均年間収益:2021年6月30日現在

⇒ S&P500よりは見劣りしますが、分散効果があると思えば、まずまずの成績かもしれません。

1年 3年 5年 10年 設定(2005年3月4日)来
FTSE ヨーロッパETF 36.91% 9.20% 10.86% 6.05% 5.51%
スプライストゥ・ヨーロピアン・ストック・インデックス(ベンチマーク) 37.16% 9.09% 10.95% 6.01% 5.40%

10,000ドルの仮想成長 2021年6月30日現在

⇒10年間で1.8倍ですから、あまり高くはありません。

特徴 2021年5月31日現在

  • 純資産総額:251億ドル
  • 株式数:1326

月末の持ち株 2021年5月31日現在

ランク 保有 パーセンテージ

  1. ネスレSA                2.70%
  2. ASML Holding NV             2.10%
  3. Roche Holding AG            2.00%
  4. LVMHモエヘネシールイヴィトンSE     1.60%
  5. ノバルティスAG             1.50%
  6. SAP SE                1.20%
  7. アストラゼネカplc             1.20%
  8. Royal Dutch Shell plc           1.10%
  9. HSBCホールディングスplc       1.00%
  10. ノボノルディスクA / S         1.00%
カテゴリーETF

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です