世界最大級の資産運用会社であるバンガード社の日本法人(バンガード・インベストメンツ・ジャパン株式会社)が2021年2月28日をもって廃業しました。その結果、日本語版のETFの商品説明をやめてしまったので、英語版を日本語に翻訳してその内容を確認します。
4半期ごとの分配金
また、今月は分配金支払いのお知らせも届いていますので、まずはそちらから説明します。
1306(TOPIX連動型上場投資信託(ETF))など、日本のETFの分配金は1年1回ですが、アメリカのETFは通常4半期ごと、年間4回支払われます。VWOは、新型コロナウイルス蔓延前の2020年1月までは分配率が高かったのですが、その後下落しています。最近1年間は2.27%ですから、2年前の3.14%より大幅に低い水準です。
交付日 | 株価 | 配当等の単価 | VWO分配率(%) |
2018/10/4 | 29.22 | 0.4746 | 1.62% |
2019/1/8 | 38.86 | 0.2591 | 0.67% |
2019/4/2 | 43.85 | 0.0816 | 0.19% |
2019/6/25 | 42.34 | 0.2792 | 0.66% |
2019/10/2 | 40.46 | 0.5186 | 1.28% |
2020/1/7 | 45.27 | 0.5591 | 1.24% |
2020/3/31 | 32.91 | 0.0581 | 0.18% |
2020/6/30 | 43.08 | 0.1700 | 0.39% |
2020/9/25 | 42.15 | 0.4256 | 1.01% |
2020/12/25 | 48.92 | 0.3009 | 0.62% |
2021/3/26 | 51.90 | 0.0684 | 0.13% |
2021/6/25 | 54.56 | 0.2803 | 0.51% |
リーマンショック以前の水準に戻る
分配金は少し減りましたが、株価は過去最高水準の50ドル台を維持しています。米中対決のある中で新興国株式は好調です。
以下はバンガード社の翻訳です。
VWO:バンガードFTSEエマージング・マーケッツETF
製品概要
- 中国、ブラジル、台湾、南アフリカなど、世界中の新興市場にある企業の株式に投資します。
- 目標は、FTSE新興市場オールキャップチャイナAインクルージョンインデックスのリターンを綿密に連動することです。
- 成長の可能性は高いですが、リスクも高いです。 株価は、米国を含む先進国に投資する株式ファンドよりも上下に変動する可能性があります。
- 長期的な目標にのみ適しています。
ETFのデータ
- 資産クラス: 国際/グローバルストック
- カテゴリー: 多様化した新興市場
- IOVティッカーシンボル: VWO.IV
- 経費率: 2021年2月26日現在 0.10% ⇒ 新興国に分散投資するので、少し高めです。
- CUSIP(キュージップ):922042858
- ETFアドバイザー:バンガード・エクイティ・インデックス・グループ
価格と利回り
- 市場価格:2021年7月16日現在 $ 52.96 -$ 0.40 -0.75%
- 基準価額:2021年7月16日現在 $ 52.79 -$ 0.41 -0.77%
- プレミアム/ディスカウント 0.16ドル
リスク潜在性
アグレッシブファンド: リスクレベル5
アグレッシブに分類されたバンガードファンドは、株価が非常に大きく変動する可能性があります。 これらのファンドは、長期的な投資期間(10年以上)を持つ投資家に適している可能性があります。 これらのファンドに関連する異常に高いボラティリティは、いくつかの戦略に起因する可能性があります。
パフォーマンス
設定来16年間の平均年率リターンは7.42%ですから、アメリカとヨーロッパの中間ぐらいの高さです。新興国は成長が著しいように思いがちですが、アメリカほどではありません。
平均年間収益 2021年6月30日現在
1年 | 3年 | 5年 | 10年 | 設定(2005年3月4日)来 | |
バンガードFTSEエマージング・マーケッツETF | 38.82% | 11.66% | 11.96% | 3.93% | 7.42% |
スプライストゥ・エマージング・マーケット・インデックス(ベンチマーク) | 39.54% | 11.65% | 12.10% | 4.02% | 7.54% |
10,000ドルの仮想成長 2021年6月30日現在
2011年に10,000ドル投資していたら、14,702.81ドルになっていた計算になります。前半の5年間は1万ドルに届かない時期が続き、しかも2015年にはチャイナショックで8千ドル以下まで下がりました。その後は順調です。
国別の配分は中国が4割、台湾、インドが続きます。
市場配分(普通株式の%) 2021年6月30日現在
中国 40.2%
台湾 17.6%
インド 12.7%
ブラジル 6.4%
南アフリカ 4.1%
サウジアラビア 3.3%
ロシア 2.9%
タイ 2.4%
メキシコ 2.1%
マレーシア 1.8%
インドネシア 1.3%
フィリピン 0.8%
カタール 0.7%
アラブ首長国連邦0.8%
クウェート 0.6%
チリ 0.5%
トルコ 0.5%
ギリシャ 0.3%
ハンガリー 0.2%
その他 0.3%
コロンビア 0.2%
チェコ共和国 0.1%
エジプト 0.1%
パキスタン 0.1%
月末の持ち株 2021年6月30日現在
ランク 銘柄 パーセンテージ
1.台湾セミコンダクターマニュファクチャリング株式会社6.20%
2.Tencent Holdings Ltd. 5.30%
3.アリババグループホールディング株式会社4.70%
4.美団1.90%
5.リライアンスインダストリーズリミテッド1.10%
6.ヴァーレSA1.10%
7.Naspers Ltd. 1.00%
8.Infosys Ltd. 0.90%
9.中国建設銀行0.90%
10.NIO Inc. 0.80%