リタイアを早くするために大切なこと 1

リタイアについて考えます

リタイア後に必要なことは、生きがい、健康、お金の三つだと言われます。この三つはほとんどの人に共通ですが、家族がいれば夫婦や子供との関係も重要でしょう。

FIREとは「Financial Independence, Retire Early」のことで、「経済的自立と早期リタイア」という意味です。日本では少し前まで、できるだけ長く働きたいと言う人が多かったので、FIREのようなアメリカの人の考えが少し流行になっているようですが、まだ主流の考えには至っていないような気がします。

生きがい、健康、お金、家族の4要素は、人によって、それぞれのむずかしさがありそうです

生きがい

生きがいは、人によって様々ですし、一人の人にとっても、年齢、環境などによって生きがいは変化しますから、教科書や成功事例が最も役立たないものかもしれません。読書好きの人が、老後に読もうと思って、本をたくさん買って置いたら、年をとった時に目が悪くなって、読めなかったという話があります。また、特に進学校、有名大学を出た人ほど、仕事を離れると自分の存在価値が分からなくなって、鬱状態になる人が多いようです。ある文房具メーカーで画期的な新商品を多く開発した人が、かつて私に、リタイア後の生きがいを用意するには、50歳から始めないと間に合わないと言っていました。

健康

健康については、若いころに無茶をし過ぎた人、酒に依存してしまった人、ラーメンなどの炭水化物を摂りすぎる人などもいますが、健康な食生活をし、適度な運動をしている人でも健康が損なわれることは、往々にしてあるものです。かつて私が50代の時に、60代前半の数人と話をしているときに、全員が2~3種類の薬を服用していると聞いて、60代というのはそういう年代なのか、と思ったことがありました。健康食品のテレビコマーシャルで、60代、70代の人が登場して健康そうにしていますが、その人たちは元々元気だったのではないかと勘繰ってしまします。そういえば、最近、加山雄三は、このコマーシャルに登場しません。

お金

お金も、60歳、65歳時点である程度の蓄えのある人は、無駄遣いをせず、大きな事故、事件、災害が無ければ、晩年を過ごせるでしょうが、そうでない人にとっては、どんなに努力しても解決困難な難しい問題かもしれません。日米の両国民のリタイア時の保有資産は、2000年頃に2,000万円でした。ところが、アメリカ人はその20年後の2020年には6,000万円に増えましたが、日本人は2,000万円のまま増えていません。

リタイアについて、アメリカから学ぶべきことは多そうです。2022年3月1日のCNBCselectの記事で勉強しましょう。以下は拙訳です。

もし、早期リタイアを考えているなら、このCFPは4つの重要なことがあるといいます

CFP(公認ファイナンシャル・プランナー)のマイケル・パワーズは、自分のFIREの旅を始めようとしている人にとってアドバイスしています。

給料や雇い主の意のままにならず、自分の思い通りに自分の時間を使う自由を得るために、十分なお金を持つというこの考え方にますます多くのひとびとが惹かれるにつれ、FIREの動きは年を追って勢いを増しています。

しかし、目標達成のためには毎年50%から70%を貯蓄するために、極端な手段を使うので、この動きはまた、押しつぶされてしまったり、ビビってしまうという評判もあります。それに比べれば、通常のファイナンシャル専門家たちは、65歳までにリタイアするために、毎年収入の15%を貯蓄するすることを勧めています。

確かに全ての人の早期リタイアへの旅はそれぞれ異なりますが、そうは言っても、FIRE初心者に当てはまる共通の指針もいくつかあります。以下では、CNBCセレクトが、早期リタイアを手助けするのが専門のマヌカ・フィナンシャルのCFPで創立者のマイケル・パワーズからヒントをもらいました。

1.まず確実にお金の基本を押さえる

取らなければいけない最重要のステップの一つは、たとえFIREを目指していなくても、いくつかのお金の基本を確実にすることで、突然の支出(医療費請求、自動車や家の修理など)があるときに追加の借金をせずに対応できるように、緊急時用資金を作っておくのです。学生ローンや住宅ローンなどの負債を毎月払い続けるられるようにした上で、高利のクレジット・カード負債を支払わなければなりません。

FIREを達成しようとする人は、目標に達するために年収の70%も貯蓄・投資する必要があるのが分かるかもしれません。パワーズによると、全体像を把握することによって、自分が今どこにいるか、そしてどこにいる必要があるかを明確にするのに役立ち待ちます。

「さらに学び、ファイナンシャルのポジションを強くしようとすることです。緊急時用資金を確保すれば、高利の負債を支払い続けることができます。そして、資産、負債、収入、支出を見れば、ファイナンシャル・プランの全体像を改善することに、実際に集中できます。」と言います。

支出の記録を点けていなかったり、ファイナンシャルの出発点がどのようなのかを分からなければ、Mint や You Need A Budget (YNAB) などの予算管理アプリをを使って、溝のいくつかを埋めることができます。これらのアプリは銀行口座、クレジットカード、負債、投資勘定につながっていて、お金がどこに行くのかを正確に把握できるよう、自動的にお金を追跡しています。

いくら入金し、いくら支出し、いくら貯蓄・投資したかが正確に分かれば、FIREを実現し始めるために、どの支出を減らせば最も良いのかを考え始めることができます。

<明日に続く>

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