世界一健康な子供の国、日本

日本の子供は世界一健康なのだそうです。

2023年10月22日のCNBC makeitの記事を読んで見ましょう。以下は拙訳です。

I’m a mom living in Japan, home to the world’s healthiest kids—4 things Japanese parents do differently


私は、世界一健康な子供の国、日本に住むママです。日本の親が違う4つのこと


1896年、先駆的な医師であり薬剤師であった石塚左玄は、”食育 “と呼ばれる日本の哲学を生み出した。これは “食べる “と “育てる “を意味する2つの言葉に由来する。

食育とは、食べ物がどこから来て、私たちの心と体にどのような影響を与えるのかを、親や学校が子供たちに教えることを奨励するものである。このコンセプトは日本の文化に欠かせないものであり、日本が世界で最も健康的な子供たちの国である大きな理由でもある。

ユニセフによると、欧州連合(EU)とOECDに加盟する41の先進国の中で、太りすぎの子どもが5人に1人以下なのは日本だけだという。

日本で幼い娘を育てている母親として、幸せで冒険好きな子どもを育てるために、日本の親たちがしていることを紹介しよう:

1. 早くから食育を実践する。

日本の医師は、妊娠中の母親に「一汁三菜」と呼ばれるバランスの取れた食事スタイルを守るようよく勧める。一汁三菜とは、ごはんと味噌汁を中心に、タンパク質中心のおかずと、ビタミン、ミネラル、食物繊維を補うための野菜のおかず(海藻やきのこなど)を2品添えるというものです。

子供が大きくなるにつれ、健康的な食習慣について学び始める。2005年、政府は食育を推進するために「食育基本法」を制定した。

給食で食べる野菜を収穫させる幼稚園もあるし、小学校では野菜や魚などを生産する農園について学ぶ。

2. 弁当箱での会話を奨励している。

日本の小中学校の95%以上に給食制度がある。給食は栄養士によって計画され、生徒たちは給食の配膳に積極的に参加する。

多くの幼稚園でも給食が提供されているが、手作りの弁当は食育を推進する上で重要な役割を果たす。

私の娘の幼稚園の先生は、生徒たちにお互いの弁当の中身について話すよう頼んでいます。お弁当の時間が楽しくなり、子どもたちは友達のお弁当箱の中に新しい食べ物が入っているのを見つけると、新しい食べ物に挑戦したり、ある食べ物が嫌いだと言ったりするようになるのです。

My daughter's bento lunch: sweet potato rice balls, hamburger steaks, sausage, boiled broccoli, cherry tomato, omelet, pineapple and barley tea

娘のお弁当:さつまいもおにぎり、ハンバーグ、ソーセージ、ブロッコリー、プチトマト、オムレツ、パイナップル、麦茶

ファストフードよりもお弁当を選ぶことで、子どもたちは季節の野菜や果物をコンスタントに摂ることができ、高脂肪食品や食品添加物を避けることができる。例えば、焼きタラにスイートコーンと青梗菜を添え、ミネストローネスープと牛乳パックを添える。

3. 栄養価の高い食品をまとめて調理する。

簡単な自家製ピクルスや、栄養価の高い野菜や果物をまとめて冷凍しておくと、毎日の料理が簡単になることに気づいた。

娘が幼稚園に入園したとき、最初は園の規則(ポテトチップスやクッキーのような糖分や脂肪分の多いスナック菓子やカフェインは禁止)に苦労しました。

しかし、ポーションタイプの食事を常備しておくなど、ちょっとした工夫をすることで、家で新鮮な食材が不足しているときでも、娘のために栄養豊富なお弁当を用意することができるようになった。

4. 炭酸飲料の代わりに水かお茶を飲む。

私は、娘がフルーツジュースや時々シェイクを飲むことを制限していない。しかし娘の言葉を借りれば、炭酸飲料は「まずい」のだ。

早くから、カフェインなしでミネラル豊富な麦茶を娘に紹介してきた。麦茶は幅広い年齢層の日本人に人気があり、甘いお茶や味のついた市販の飲料に代わる素晴らしい選択肢だ。1日の摂取カロリーを抑えるのにも役立つ。

私が自宅で食育を実践しているもうひとつの方法は、娘と一緒に新鮮なフルーツとヨーグルトでスムージーを作ることだ。果物がどのように育つのか、どこから来るのかを話すのだ。このような経験は、娘の健康的な食習慣を将来にもつなげていくだろう。


石塚左玄(いしづかさげん)

日本で初めて「食育」を提唱した人

左玄は、1851年に福井市子安町(現、宝永4丁目)に生まれました。漢方医学を学び、医師と薬剤師の資格を有し、陸軍少将、陸軍薬剤監などとして活躍しました。
左玄は、1896年(明治29年)に著した「化学的食養長寿論」で、「学童を持つ人は、躰育も智育も才育もすべて食育にあると考えるべきである。」とし、体育、知育、才育の基本となるものとして「食育」の重要性を述べています。
また、「民族の伝統的食習慣を軽々しく変えるべきではない。地方に先祖代々伝わってきた食生活にはそれぞれ意味があり、その土地の食生活に学ぶべきである。」という現代の地産地消につながる、「入郷従郷」の考えを説くとともに、食の栄養、安全、選び方、組み合わせ方の知識とそれに基づく食生活が心身ともに健全な人間をつくるという教育、すなわち食育の大切さを説いています。
左玄の弟子達は仏教用語でもある「身土不二」(身体と自然は一体である意)の言葉を使って、更に世界に「マクロビオティック」として左玄の食養を広めていきました。
その左玄が明治の時代に残した食育の考え方が、今よみがえり、「食育基本法」の礎になったといえます。本市は、我が国で初めて食育を提唱した石塚左玄の生まれた地であり、その意味では、食育という言葉のふるさとといえます。

「食育」とは

食育基本法(平成17年7月施行)では、食育を次のように説明しています。

生きる上での基本であって、知育、徳育及び体育の基礎となるべきもの
様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てること

食の6つの訓え

左玄は、「食の訓え」を簡単で分かりやすい言葉で人々に教えました。

1. 家庭での食育の重要性 (食育は家庭教育)

子どもの教育においては、健康と命に関わる食育が一番大事で、食育は親が行う家庭教育である。

2. 命は食にあるという考え(食養道)

私たちの心身は食によって作られているから、食は命そのものである。

3. 人間は穀食動物である (人は穀食動物)

人間は臼歯の数やあごの形から穀物を食べる動物であり、日本人はお米を主として食べる人種である。

4. 食物は丸ごと食べる (一物全体食)

栄養は食べ物の一部分にあるのではなく食べ物全体にあるから、なるべくそのまま丸ごと食べるのが身体によい。

5. 地産地消で地域の新鮮で旬のものを食べる (入郷従郷・身土不二)

住んでいる地域の旬のものを食べることが最も自然で心身に優しく、新鮮で、栄養価も高いので健康になる。

6. バランスのある食事 (平衡)

食事は偏らず、バランスよく何でも食べることが大切である。

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