団塊世代、ベビーブーマー世代のお金

日米の団塊世代、ベビーブーマー世代のお金について考えます。

2024年12月30日のyahoo!financeの記事を読んで見ましょう。

I’m a Retired Boomer: 3 Things I Wish I Had Done Differently To Better Prepare for Retirement Longevity


私はリタイアしたベビーブーマー世代: リタイア後の長寿に備えるために、もっと違うことをしておけばよかったと思う3つのこと

退職は多くの人にとって一大事だ。成人してからずっと働き、貯蓄に励み、ゆっくりと黄金期を楽しむのだ。残念なことに、多くの人が退職までに十分な貯蓄ができず、苦労している。

2024年のAARPの調査によると、50歳以上のアメリカ人の20%が退職金を貯めておらず、半数以上が退職後の生活資金が足りないと心配している。

GOBankingRatesは最近、フランク・Hに話を聞いた。彼は退職金ゼロの20%には入らなかったが、その過程でいくつかの失敗をしたという。さらに、もしもう一度やり直すとしたら、どのようなことに重点を置くかを3つ話してくれた。

フランクからどのように学び、自分の老後に備えることができるのか、読み進めてほしい。

計画を立てる

「私が大学を卒業して働き始めたころは、401(k)プランは存在しませんでした。401(k)プランが開発されたのは1970年代後半で、私がそれを利用できたのは1980年代になってからです。その代わりに、私は個人の貯蓄口座にお金を貯めていました。その代わり、私は個人的な貯蓄口座にお金を貯めていた。

フランクは続けた。いくら必要なのかもわからず、ただやみくもにお金を貯めていたんです」。

「今はだいぶ違う。息子と話すと、彼は退職金を持っている。退職までにいくら貯蓄しておきたいか、過去のリターンに基づいて、毎月いくら貯蓄すべきかがわかっているのです」。

計画を立てることは、老後のためにできる最も重要なことのひとつだ。退職後の生活に必要な毎月の資金を理解することで、退職までに退職金口座にいくら必要かを把握することができます。

ロス口座を活用する

「ロス口座が創設された時点で、私は20年以上働いて貯蓄していました。「しかし、もっと早くその威力を理解していればよかったと思います」。

私の退職貯蓄のほとんどは(社会保障制度以外の)伝統的な401(k)かIRAです。分配金を出すと、かなりの額が税金で引かれるんだ。これは、ロス口座が利用できるようになったときには考慮に入れていなかったことだ。

伝統的な退職金口座は退職金を貯める素晴らしい方法ですが、追加的な計画が必要です。拠出すると、拠出した年の課税所得を減らすことができる。しかし、収益が引き出されると、その収益に対して税金を支払わなければならない。

ロス口座は、退職後の税負担を変えるのに役立つ。ロス口座に拠出した場合、現在、税制上の優遇措置は受けられないが、退職後に利益を引き出す際には非課税となる。

長く働く

「退職するとき、もう辞めようと思っていました。「過去40年間働いてきて、疲れていました。

「社会保障の受給を開始できる年齢にはなっていましたが、定年前に受給することが受給額にどう影響するかは考えていませんでした。小銭をつまむわけではありませんが、毎月の臨時収入はありがたいものです」。

労働者は62歳になると、社会保障給付金を受け取り始めることができる。しかし、給付額は減額される。満額の退職年齢である67歳まで待たずに62歳でソーシャル・セキュリティーの徴収を開始した場合、給付額は約30%減額されることになる。

さらに、70歳になるまで徴収を待たなかった場合、何を諦めることになるのかも考える必要がある。満期退職年齢をあと3年延ばせば、さらに24%受け取ることができる。

リタイアする前に計算を理解することで、最善の財務上の決断をすることができます。


これから起こる…50代、団塊ジュニア「定年後」の雇用獲得競争の「勝ちパターン」もっとも重要な「本業」と「副業」すみわけ方法

2024/12/14 マネー現代

解雇規制緩和法案の浮上、定年延長、役職定年の廃止など今年も労働環境を取り巻く様々なニュースがありました。

AI技術の進化でこれまであった仕事がなくなる、いわゆる「技術的失業」のリスクが取り上げられる一方で、平均寿命が延びるに伴い、労働寿命も延ばさないといけない現代社会。長く働いて老後費用を得るためには、新たなスキルを身につけ新しい仕事に就く-「リスキリング」が必要になります。

後藤宗明『中高年リスキリング』(朝日新聞出版)より一部抜粋・編集してお伝えします。

副業を活かす二刀流キャリア

ここからは、「学際的スキル」というテーマをより具体的にイメージしやすくするために、「二刀流」というキーワードを使ってご説明します。

米国大リーグでの大谷翔平選手の大活躍によって、脚光を浴びるようになった「二刀流」ですが、そもそもは、江戸時代の剣豪・宮本武蔵が両手に異なる種類の刀を持って戦うスタイルを指し、文字通りの「二刀流」として広まった言葉だと思います。

そこから転じて、「2つの要素を兼ね備えている、2つの異なる分野で同時に能力を発揮している」といった意味で使われるようになっています。

この二刀流を、私は「本業と副業」という意味で使っていますが、副業は「学際的スキルを磨く機会」として捉えると、とても魅力的な選択肢となります。私は、講演などで「二刀流キャリアを目指せ」と言って、皆さんに副業を持つことをおすすめしています。

(1)副業で、将来の自分の雇用の安全性を高める

これまでの日本では長らく、本業を極めることがよいこととされ、副業は本業の邪魔になるといったマイナスの視点で見られることのほうが多かったように思います。

副業を禁止する企業が多く、二刀流キャリアの実現は難しい環境にあったと言えます。ですが、ここ数年、副業が認められている会社の割合は年々上昇していて、転職サイトのdodaが2023年8月に行った副業の実態調査では27.5%となっています。

ただその一方で、実際に副業を行っている人の割合は8.4%となっており、未だマイノリティであることがわかります。

副業を行う理由は、収入アップ、自己実現、リスキリング等、さまざまあると思いますが、私は「学際的スキルの獲得」という観点で、副業によって全く分野の異なるスキルを掛け合わせていくことが、将来の自分の雇用の安全性を高めていくと考えています。

そして、副業を通じて、個人のやりたいことを拡張していくことで、個性豊かな一人ひとりの固有のスキル││私は「identification(身分証明/ID)」を表すスキルという意味で、「IDスキル」と呼んでいます│が培われていくと期待しています。

このIDスキルこそが、AIに対抗しうる人間が持つ究極のスキルであるというのが、私の考えです。

(2)両極端を併せ持つ「意外性」がカギ

二刀流キャリアを築くにあたってのヒントは、実は意外なところに転がっています。テレビの世界です。

テレビは出演人数枠が決まっていて、さらにその番組の中での立ち位置や役割が決まっていて、同じタイプの人が複数出る必要がないことが多いようです。

そのため、その希少な出演枠を獲得するために、出演者が自分からアピールして仕事を取りにいく姿勢がとても積極的に出ています。特に、自分の本業での活躍の機会が減っていく中で、新たな自分の差別化戦略を行っているようにも見えます。

国民的アイドルだったSMAPがなぜバラエティ番組で活躍するようになったのかご存じですか? 1990年代に入り、1980年代に全盛だった歌番組が少なくなり、露出機会を別に探さなくてはいけなくなったからと言われています。

以前のアイドルは容姿端麗で歌って踊ることを極めていればよかったわけですが、時代の変化とともに、歌って踊れることに加え、笑いが取れることが求められるようになっていきました。

いわばアイドルがお笑い芸人の領域に進出するという「意外性」によって、新たな出演枠(仕事)を獲得してきたという経緯があるということです。

そのような「意外性」を利用したアイコンとしてまず思い浮かぶのが、松平健さんの「マツケンサンバII」です。一流時代劇俳優として活躍されていた中、50歳のときに「マツケンサンバII」がリリースされ、現在まで何度もブームを巻き起こしています。

時代劇のイメージと異なり、笑顔で歌って踊る松平健さんはグッズにもなり、女子高生にも愛されるキャラとして認知されています。

こうした相反する意外性をウリにしている芸能人はほかにもいます。例えば、俳優の哀川翔さんは任侠映画での活躍から「Vシネマの帝王」と呼ばれるに至っていますが、最近では俳優業に加えて、昆虫飼育、特にカブトムシ飼育に詳しいことでも有名です。

また、強面のイメージが強い俳優の的場浩司さんは、スイーツマニアとしての活動がメディアに取り上げられています。強面な的場さんがかわいいスイーツを紹介している「意外性」がやはりウケているのだと思います。

こうして「意外性」を活用して、そして、その意外性を持っている人が少ないという「希少性」も活かして、二刀流キャリアを築くということが芸能人の世界では一般的になってきているように思います。

これを私たちに置き換えて考えてみると、定年後に自分の就きたい仕事をするために、希少な「雇用枠」を争っていくことが予想されます。

そのため、自らの差別化に成功し、多様な仕事の依頼が来ている芸能人の方々の姿は、「10年後に必ず起こる…ますますヤバくなる、50代「ホワイトカラー」定年後に待ち受ける過酷な現実」で記した、これからの「定年4.0」の時代を生き抜く必要がある中高年の方々の働き方に大きな示唆を与えてくれます。

「芸は身を助ける」の好循環

皆さんも自分の中で眠っている「意外性」や「希少性」を活かして、二刀流キャリアを築いていくことで、自分の未来の雇用を確固たるものにしていただけたらと思います。

学際的スキルの事例を研究している際に、とても興味深いニュースをブルームバーグの記事で見つけました。米国の投資銀行であるゴールドマン・サックスのパートナーが音楽バーで自らの引退について歌って踊っている、というお話です。

ここで注目すべき点は、ホワイトカラーの金融エリートが、エンタメという「意外性」を持った場で活躍している、という事実です。記事を読んでみると、幼少期にアマチュアミュージカルの舞台で歌っていた経験があり、それを活かして自分の引退をエンターテインメントにして披露したということです。

これは今後のキャリアを考えていく上で、とても価値のある出来事だと思います。俯瞰してみると、以下のように再現可能性のある形で誰でも活かせるのではないかと思うのです。

a 副業的なもので築いた専門性で仕事を受注する

b 意外性による話題創出で、認知を向上させる

c 垣根が溶解し、新しい分野を創出する

これからは人間とAIやロボットなどのテクノロジーの活用による労働分担が明確に進んでいきます。その中で、「人間なのにすごい」というエンタメ市場は、これから大きな価値や意味合いを持つのではと考えています。

この傾向が進んでいくと、エンタメを含む趣味の世界とビジネスの世界が徐々に融合して、新しい分野、新しい「IDスキル」が次々と生まれていくのではないかと注目しています。

(3)副業が別の「本業」を生み出す

これからは、誰でも自分の好きなことに本気で取り組み、それが副業となり、本業を行いながら複数のスキルを身につけていくことが求められる時代になっていくと思われます。

海外でビジネスを行っている際に、最近「SME(Subject Matter Expert)」という言葉を頻繁に聞くようになりました。よい和訳がないのですが、「特定の一つの分野の専門家」を指す言葉です。例えば、私自身は、リスキリングという分野におけるSMEという位置付けになります。

ここでお伝えしたいことは、「定年4.0」の時代を迎えるにあたり、会社員の方も何か一つ、ご自身の本業以外に、趣味も含めた専門家として自分の得意分野を持ち、できれば時間をかけて複数の分野のスキルを身につける努力をしておくことが、不確実な時代に自分自身のキャリアや雇用を支える「芸は身を助ける」好循環を生み出すだろう、ということです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です