◎今日のテーマ:私の周りの株式バブル、不動産バブル
現在は、もしかするとバブルになっているかも知れない、と言われています。そして、バブルは、はじけてみて初めて分かるらしいのです。還暦も過ぎると、何度かバブルの時代を生きて来て、身の回りにバブルの影響を受けた人もいました。その一部をご紹介します。
① 1989年バブルのサムライ業
サムライ業とは、弁護士、公認会計士、税理士、弁理士など、「士」のついている自由業の人です。この人たちのところには、銀行から融資のお誘いが盛んにありました。私の知り合いは、億単位の借金をして、元々持っていた土地も抵当に入れたのです。バブルがはじけた結果、その元々の土地まで無くなりそうになりました。別のサムライ業の人は、まだ借金がかなり有り、80歳近い今でも借金を少しずつ返す毎日です。
② 土地を高く売り抜ける
文京区のお煎餅屋さんは、店舗兼自宅をバブルのピークの時に、1坪3000万円で売り抜けて、引っ越していきました。
③ 不動産バブルの最中にマンションを2回買い替え
私の知り合いに、マンションデベロッパーの部長がいましたが、1980年代にマンションを2回買い替えしました。当時、マンションは中古でも買った時より高く売れるので、より高額な物件に引っ越して行ったのです。3回目の物件の住宅ローンは多額だったでしょう。マンションデベロッパーの部長でも、バブルがはじけるとは思っていなかった、と言っていました。皆が、本物の好景気だと信じていたのです。
④ 100万円の転換社債
私がアメリカ出張の飛行機の中で、山一証券の人が隣席に座ったので、株式のことなどを教えてもらいました。
私:株式の勉強をしたいけれど、何を買ったらいいか。
山一:投資信託だけはやめた方が良い。あれは、証券会社が儲かって、個人投資家は損をするから。
私:何を買ったらいいか。
山一:転換社債が良い。転換社債は、株式の値動きと同じ動きをするから、高くなったら株式に転換すれば良いし、安くなっても5年間持ち続けて満期に売れば損はない。
そこで、転換社債を買ったところ、ドンドン値が上がり、150万円になりました。勉強のために買ったので、そのまま持ち続けていると、バブルがはじけて70万円に下がりました。しかしそれよりは下がらずに、5年間待って額面で償還されました。金利は付いたので、わずかに利益が出ました。山一証券の社員の言うとおりになりました。この転換社債も含めて、それ以来、個別株式は一回も買っていません。
⑤ 2000年のITバブル
IT会社に勤める私の知り合いは、ITバブルで懐が温かくなり、クルーザーを買いました。しかし、家族を乗せてクルージングしたところ、家族は船酔いして、2度と乗りませんでした。その後、ご主人の浮気が発覚して、離婚していまいました。
お金に振り回されずに、今まで同様、コツコツ働いて地道な生活をするのがよさそうです。