金融業界の大変革2

◎今日のテーマ:金融業界の大変革2

銀行は採用を大幅減

野村證券は、国内店舗を2割削減することを発表しましたが、銀行も大変革を迫られています。三菱UFJ銀行は2020年4月入社の新卒採用数を、前年比45%減の約530人とする方針を固めました。長引く低金利に加え、インターネットバンキングの普及など経営環境が大きく変わり、店舗網の運営に必要な人員が減っていることなどに対応するそうです。19年春の採用を半減したみずほフィナンシャルグループも20年に更に2割程度減らす方針で採用を抑制します。

2015年卒実績
東京大学新聞社調べ
2019年卒就活時東大生の注目企業
ヴォ―カーズ調べ
三井住友銀行 26人 野村総合研究所
三菱東京UFJ銀行 25人 アクセンチュア
東京海上日動火災 24人 三菱商事
NHK 17人 マッキンゼー・アンド・カンパニー・インコーポレイテッド・ジャパン
伊藤忠商事 16人 野村證券
三菱商事 16人 ボストンコンサルティンググループ
みずほフィナンシャルグループ 15人 東京海上日動火災保険
三井住友信託銀行 11人 ゴールドマン・サックス証券
住友商事 11人 シンプレクス
ワークスアプリケーションズ 10人 三菱総合研究所

東大生も銀行を敬遠

銀行の側だけが変わったのではなく、大学生も銀行を敬遠しているようです2015年度に卒業した東大学生が就職した会社の内、三井住友、三菱UFJ銀行、みずほ等のメガバンクが上位にいました。現在はどうでしょうか。調査会社や調べ方が違うので単純な比較はできませんが、現在はベスト10位に入っていないようです。商社は2015年も2019年もベスト10に入っています。

東大生はコンサルティング会社へ

2019年に大挙して入ってきたのはコンサルティング会社です。東大卒業生がどのように考えているのかは分かりませんが、銀行が現在窓口で行っているような、銀行の利益だけを優先し、顧客の得にならないような営業を続けているようでは、大学生の人気は無くなるのではないかと思います。

顧客のためか、自行の利益か

私は、30年以上前に富士銀行(現在のみずほ銀行)に身を寄せていたことがありました。その時、行員に投げかけた質問は、「富士銀行はお客様に付加価値を提供していないのではないか。」という疑問です。それに対する納得できる回答は返ってきませんでしたが、現在の銀行窓口で販売している商品は、付加価値どころか、顧客に多額のコストを負担させるようなものばかりです。高い信託報酬と高い販売手数料の投資信託、高いコストのラップファンド、ブラックボックスで包まれた保険などです。

銀行には最小限の生活資金だけを預ける

お金は、通帳の残高を見ればわかるように、物ではなくただの数字ですから、今後送金手数料はフィンテックによって大幅に引き下げられると思います。銀行の存在価値は、大きく変容するでしょうから、私たちユーザーもどのように付き合っていくかべきを注意して考えて行かなければならないでしょう。私は、普段の生活費を最小限の金額だけ預けて、資産運用は証券会社を中心に行うでしょう。銀行員の高額な人件費、一等地にある高い経費を負担したくはありません。

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