確定拠出年金の推移2019年12月

企業型と個人型

確定拠出年金評価額推移のグラフです。これは企業型確定拠出年金で、イデコといわれる個人型確定拠出年金では有りません。私はイデコの始まる前に60歳を迎えたので、イデコの運用はしていません。

税制適格年金廃止

2001年当時、それまで主流だった税制適格年金が廃止されることになり、その代わりに確定拠出年金(DC)と確定給付年金(DB)が導入されることになったのです。DBは勤めている会社で運用してくれますが、DCは社員が自分の責任で運用しなければなりません。

インデックスファンドと銀行預金の差

運用商品には、銀行預金、株式、債券、アクティブファンド、インデックスファンドがありました。私は全額(約600万円)を外国株式インデックスファンドで運用することにしました。そのファンドの信託報酬はゼロでした。一方、他の社員の選んだ金融商品は銀行預金が90%でした。日本の株式バブルが崩れて10年しか経っておらず、数年前には山一証券などが経営破綻した後遺症が消えなかった時代でしたので、ある程度やむを得ない状況であったかもしれません。しかし、銀行預金を選んだ人たちの資産は、20年後の今も同じ数字で、私は2.2倍になりました。DCの受取開始時期が最大で75歳まで伸びそうな状況ですから、今後さらに10年間このままにしておけば、元本の4~5倍になるのではないかともくろんでいます。

DCもつみたてNISAも外国株式インデックスファンド

私の20歳代の子供も最近就職してDCとつみたてNISAを始めましたが、両方とも外国株式インデックスファンドで運用しています。子供は、勤めている会社で指定された運用会社の外国株式インデックスファンドですが、私は「野村DC外国株式インデックスファンド・MSCI-KOKUSAI」で運用しています。

信託報酬は0.1%程度

子供のDCの信託報酬は年0.143% (税抜年0.13%)野村の信託報酬は年0.154% (税抜年0.14%)ですから最低コストでは有りませんが、一応満足できる水準です。

確定拠出年金「老齢給付金」お受取り手続きについて

野村證券から確定拠出年金の受け取り方について案内がありました。受け取りの方法は次の通りです。

  1. 一時金(全額一括)で受け取る
  2. 一部を一時金、残りを年金で受け取る(併給)
  3. 年金(分割)で受け取る

それ以外に、「すぐに受け取らず、運用を続ける」という選択肢もあります。私は間もなく65歳なので、この案内が来ました。結論から言うと、70歳まで受け取らず、このまま運用を続けようと思います。現在、政府の全世代型社会保障検討会議において、確定拠出年金の受取期限が70歳から75歳まで遅らせる動きがあります。できるだけ遅らせた方が税法上有利なのです。「運用継続」を選択する場合、特段の手続きは必要ありません。

運用益の非課税効果

運用期間中は運用益が非課税となります。運用益に対し20%程度課税される他の資産形成制度と比べ、確定拠出年金制度での運用を資産を増やすことに向いています。ただし、銀行預金はもちろんのこと、債券やバランス型のようなローリスク・ローリターンで運用するのでは、あまり意味がありません。できればハイリスク・ハイリターンの外国株式インデックスファンドで運用したいものです。

確定拠出年金を受け取る以外の方法について

1.一時金

これまで積み立てた資産を全額一括して受け取る方法です。

<税金について>

受け取る一時金は、「退職所得」として課税対象になりますが、「退職所得控除」の適用が受けられます。

<手数料について>

  • 口座管理手数料(運用指図者の月次手数料):一時金を受け取るまで毎月所定の金額が発生します。
  • 給付手数料(振込手数料)」:一時金振り込みの際、所定の金額が1回のみ発生します。

2.併給

これまで積み立てた資産を、一部を一時金、残りを年金として受け取る方法です。

3.年金

これまで積んち当てた資産を、複数回に分けて(分割して)受け取る方法です。

<税金について>

  • 受け取る年金は、「雑所得」として課税対象となりますが、「公的年金等控除」の適用が受けられます。
  • 運用期間中は運用益が非課税となります。

<手数料について>

  • 口座管理手数料(運用指図者の月次手数料):年金の受取りが終了するまで毎月所定の金額発生します。
  • 給付手数料(振込手数料):年金の振り込みの際に、毎回所定の金額が発生します。

直ぐに資産を受け取らない場合の注意事項

私はこの場合に該当しますがいくつか注意しなければいけない事柄があります。

① 掛金の積み立てについて

60歳以降は新たな掛金の積立はできません。政府の全世代型社会保障検討会議では、現在掛金の積立を65歳まで延長することが議論されていますが、私には間に合いません。

② 手数料について

給付金の受取が終了するまで、口座管理手数料(運用指図者の月次手数料)が毎月発生します。

③ スイッチングについて

スイッチングとは、保有している個人別管理資産のある運用商品を売却し、別の運用商品を購入することを言います。私は昨年このスイッチングをすることによって、信託報酬を下げることができました。

将来の受取

受け取り期間は5年から20年の間で選べます。将来の受取に関しては、75歳から年金を20年間で受け取る予定です。こうすることによって、できるだけ非課税の期間を長くすることができます。また、年金を受け取るには、年1回、2回、3回、4回、6回、12回の中から選ばなければなりません。振込手数料が毎回440円かかりますので、年1回コースを選択しようと思います。その頃には現在の残高1350万円が2700万円にふえている(かもしれない?)ので、初年の受取は135万円になるかな?

死亡一時金について

全額を受け取る前に私が死亡した場合には、死亡一時金が出ます。

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