連れ合いの運用実績2020年3月:運用益はコンパクトカー1台分に相当

S&P500が最高値後34%下落

この運用実績のグラフは、原則として毎月末の評価額に基づいて作成しています。今年は2月中旬にS&P500が最高値をつけましたが、その1か月後には34%も下落しました。瞬間的には、運用益がわずかながらマイナスになることもありましたが、月末になるとコンパクトカー1台分の評価益が出ました。

誰でも株で儲かる方法

3月に入って日米の株価が暴落すると連れ合いは、「これからもっと下がって、リーマンショックか、それより悪くなる。今売って、もっと安くなったら買う。」と言い出しました。まさに狼狽売りです。私は「そんなことがうまく出来たら、投資家はみんな金持ちになる。今は何もしないで、安くなったら買い増すのが一番。」と言って、説き伏せました。このやり取りは、12年前のリーマンショックの時に何回も繰り返したのですが、今回も同じことを言いだしました。

VOOを練習で買い増し

アメリカのVOO(バンガード社のS&P500のETF)が少し安くなったところで、練習の意味もあって、200万円ほどVOOを購入しました。練習というのは、野村證券が2月からアメリカのETFを電話でなくインターネットで買えるようにしたので、初めて買うことにしたのです。この練習はうまくいって、ちゃんと買えたのですが、その後もどんどん株価が下がったので、買い時としては失敗でした。

落ちてくるナイフはつかむな

株式格言でいう「落ちてくるナイフはつかむな」の失敗をしてしまいました。この格言の意味は、急落時の投資は落ちてくるナイフをつかむようなもので、どんなに魅力的な銘柄でもナイフが床に落ちてから、つまり底を打ったのを確認してから投資すべきということです。

リーマンショックの底値は6か月後

そこで今度はVOOが200ドルを割るまで待っていたのですが、204ドルを底にして上昇に転じてしまいました。やむを得ず210ドルぐらいまで下がるのを待っているのですが、現在230ドル前後でうろうろしています。リーマンショックの時は2009年の3月まで下がり続けましたから、今回も気長に待つしかないかもしれません。

ウォーレンバフェットの投稿記事

最近、リーマンショック時のウォーレンバフェットの投稿記事をテレビで紹介していて、連れ合いはそれに納得し、狼狽売りを止め、押し目買いを狙うことにしました。その記事は、 「アメリカを買え。私はそうしている。」 です。その内容のポイントは以下の通りです。

  • 他の人が貪欲なときに恐れ、他の人が恐れているときにどん欲になれ。
  • ほとんどの大手企業は5年後、10年後、20年後に利益の新記録を打ち立てるだろう。
  • 私は株式市場の短期の動きを予言することはできない。今後1か月後、1年後に株価が高いか低いかに関しては、全く分からない。しかし、感情か経済が上向くはるか前にマーケットは上昇しそうだし、たぶんそうなるだろう。
  • 悪いニュースは投資家にとって最良の友である。悪いニュースに基づいて、切り下がった価格でアメリカの将来を少し買うのだ。

3年後には世界が集団免疫

このテレビ番組に納得した後、連れ合いに言いました。「3年後には世界に集団免疫が進み、株価は元に戻るのだから、株価も回復する。だから安値を拾うのが一番だ。」連れ合いは、これにはあまり納得していませんが、とりあえず売ることはやめて、少し安値を狙ってVOOを買い増すことになりました。

Buy And Hold

連れ合いは、リーマンショック前の2007年から投資を始めましたが、この13年間一回も売却をしたことがありません。つまりバイ・アンド・ホールドを貫いています。しかし、その割には評価益があまり増えません。その理由は簡単です。高くなった時に買って、安い時に買わなかったからです。今回だけは安い時に買えるように虎視眈々と狙っています。

下落幅は史上最大?

3月は、ニュースで「下げ幅が史上最大」とか「連日の暴落」と言ったりしています。しかし、正確には、「今年の1月、2月に比べて大幅に下落」というのが正しい言い方です。2015年以降は元本の100~120%の間を行ったり来たりしているのですですから、あんまりがっかりする必要もありません。今後数か月の間に、安値を拾って買い増せば、3年後、5年後にかなりの運用益を計上できるかもしれません。

4分割のポートフォリオ

GPIF年金積立金管理運用独立行政法人)が2020年度からの新たな資産構成は外国債券の割合を従来の15%から25%に引き上げ、外国株式を含む海外資産の割合を過去最大の50%としました。

高利回り追求

日本国債の投資収益が低迷する中、利回りの高い資産の比率を高める狙いですが、為替変動による短期的な資産変動は大きくなり、海外リスクが高まることになります。

資産総額160兆円

GPIFは約160兆円を運用する世界最大規模の機関投資家です。国民が納めた年金の積立金などを国内債、国内株、外国債、外国株の4資産に投じています。これらの構成比率を定めた「基本ポートフォリオ」を5年半ぶりに改定しました。

すべて25%ずつ

これまでは運用資産の35%を国内債、25%を国内株、15%を外国債、25%を外国株に振り向けてきました。4月からは国内債に投じている資金の一部を外債にシフトします。国内債の比率を25%に下げる一方、外国債の比率を25%に引き上げる。株式比率は国内外ともに25%を維持するのですが、海外資産の構成比率はこれまでの4割から5割に高まります。

国内債 68% ⇒ 25%

GPIFは従来、国内資産を中心に運用を行ってきました。自主運用を始めた2001年度の国内債比率は68%で、国内株や短期資産を含めると、国内の資産に資金の8割強を投じていました。

人のお金は一部社債に投資

個人の資産と異なり、他人の資産を預かって運用する場合には、連れ合いのようにほとんど全部を株式に投資するわけにはいかず、ある程度債券に投資せざるを得ないのでしょう。株式だけだと変動リスクが大きすぎます。

円安の可能性

GPIFの影響力は大きいので、今後外国の債券・株式に投資する期間も増える可能性があり、その場合は円安に振れる可能性もあります。

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