持株会の株式をどうするか

◎今日のテーマ:持株会株式を持ち続けるか、売るか

(概数:万円) 掛け金総額 途中の高値 途中の安値 売却時価格
私の
持株会株式
1000 2000 1000 2500
連れ合いの
持株会株式
400 800 100 0

持株会の補助、給与天引きは魅力

上場企業に勤めている人の多くが、会社の社員持株会で毎月掛け金を払って、株式を蓄積しているかもしれません。通常持株会で、自分の会社の株式を買う場合は、1割程度の会社の補助金が付加されます。会社が補助金を出す理由は、安定株主の確保のためです。給与天引きですから、浪費壁の強い人にとっては、良い制度かも知れません。

福利厚生なので税制上の優遇

さらに会社によっては、給与天引き以外にも、毎年定期的に持株会に保有している株式残高に補助金を追加で付与する場合も有るかもしれません。これらの補助金は、福利厚生として経費処理できるので、会社も社員も余計な税金を払わなくてよいというメリットがあります。

私も連れ合いも持株会で最高額を積み立て

このようなメリットを考えると、持株会で株式を積み立てることは魅力的で、利用したくなるかもしれません。事実、私も連れ合いも、それぞれ別の会社の持株会で最高額を積み立てていました。そして、それを数十年間、積立を続け、そのままにしておきました。株式は上がったり、下がったりします。私の掛け金総額は1000万円、連れ合いは400万円でした。

私は2500万円分を売却し1306に変換

私の時価総額は、2006年ごろに2000万円まで倍増しましたが、リーマンショックで元本まで下がってしまいました。その後2012年に2500万円まで上昇したので、全額を売り払って、1306(TOPIX連動型上場投資信託のETF)に変換しました。その直後にアベノミクスによって、さらに倍増しました。

連れ合いは、会社が倒産

一方、連れ合いの持株会株式は800万円まで倍増しました。この株式は、株主優待があったので、それを利用したい気持ちもあって持ち続けていると、業績が悪化して、どんどんか株価が下落しました。しかし、倒産するとまでは思わなかったので、持ち続けていると、ある時、突然倒産してしまったのです。株価と同様に、倒産ということも予測はつきにくいものです。

自分の会社の倒産は予測が難しい

ある著名な経済評論家が、山一証券に勤めていましたが、まさか自分の勤めている会社が倒産するとは思っていなかったと述懐しています。株式を持ち続けた結果は見事に2通りに分かれました。私も連れ合いも、個別株式は、それぞれの持株会株式しか保有していません。

最高額を掛け、1~2年後に引き出し

さて、この事例をもとに、持株会をどのように利用したら良いかを考えます。連れ合いのように、株式を持ち続けて株価がゼロになったら目も当てられません。私は基本的に個別株式を持ちませんので、給与天引き時に最高額を掛け、福利厚生の補助金だけはもらって、1~2年後に引き出して、インデックスファンド、ETFなどに変換するのが無難だと思います。それを繰り返すのが良いと思います。

早めにETFなどに変換

私の持株会株式は2.5倍になりましたが、それをもう一度期待するのは欲張りだと思います。欲張り犬は、連れ合いのようにすべてを失う可能性があります。リターンは人並みでよいので、早めにETFなどに変換する方が、無理なく資産を増やすことができると思います。会社がつぶれて、株価がゼロになっても、だれもほめてくれません。