私の運用実績2021年5月:評価益は中央区日本橋本町83㎡新築マンション相当額

私の運用実績は、過去最高を更新し続け、評価益は中央区日本橋本町83㎡新築マンション相当額に達しました。

それにしても、昨年夏からの上昇ペースはいささか激し過ぎるような気もします。FRBがテーパリングを探っているようなニュースもありますので、要注意の段階に入っているかもしれません。

テーパリング

テーパリングtaperingとは、中央銀行が超金融緩和状態から抜け出す過程で採用する出口戦略の一つで、量的緩和策による資産買い入れ額を徐々に減らしていくことです。英語の「taper」は「先が細くなる」「徐々に減らしていく」という意味です。この単語の覚え方は、紙paperを丸めて、先の方が細くなるイメージです。

FRBのテーパリング

米国の連邦準備制度理事会(FRB)は2012年に、毎月400億ドルの不動産担保証券(MBS)と450億ドルの長期国債を買う「量的緩和第3弾」(QE3)と呼ばれる政策を開始しました。その後、雇用環境の改善などを受けて、14年1月から9カ月にわたって購入額を徐々に減らしていき、14年10月末にこの政策を終了しました。この購入額縮小の過程がテーパリングと呼ばれました。

テーパータントラム

『テーパータントラム』は、量的金融緩和の縮小(テーパリング)に対する懸念により、金融市場がかんしゃく(タントラム)を起こしたように混乱することを指します。この単語の覚え方は、のどの奥にある痰を取ろうとしても取れないので、かんしゃくを起こしている状態をイメージします。

新興国市場からの資金流出による通貨安

2013年5月には、米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ元議長が市場の想定より早いタイミングで、金融危機以降実施していた資産購入規模の縮小を示唆しました。これにより、それまで大規模な金融緩和に支えられていた資金の流れが急激に変わり、長期金利の急騰や新興国市場からの資金流出による通貨安などが生じました。

バーナンキ・ショック

当時、米連邦公開市場委員会(FOMC)が四半期ごとに公表しているドット・チャート(メンバーが予想する政策金利の予想分布)では、2015年12月までに3回の利上げが予想されていました(2013年3月時点)。しかし、「バーナンキ・ショック」と呼ばれるこの『テーパータントラム』を受けてFRBは金融市場との対話に苦心することとなり、実際の初回利上げは2015年12月の会合まで後ろ倒しとなりました。

不動産価格の動向

このブログの月1回の「私の運用実績」では、運用益の額を都心の新築マンションの価格で表していますが、新型コロナウイルス以降、都心のマンション価格は上昇していると聞きます。一方で、近郊のマンション価格は下落傾向にあり、2極化が進んでいるとも聞きます。

中古物件の成約価格

最近の首都圏の中古物件の成約価格を見てみましょう。データが一部欠けていますが、傾向はある程度分かります。

中古マンション 中古建て
2019年1月 4021 4368
2019年2月 4629
2019年3月 4368
2019年4月
2019年5月 4120 4760
2019年6月
2019年7月
2019年8月 4314 4224
2019年9月
2019年10月 4409 4590
2019年11月
2019年12月 4420 4502
2020年1月 4623 4451
2020年2月
2020年3月 4509
2020年4月 4129 3785
2020年5月 4164
2020年6月 4394
2020年7月
2020年8月 4867
2020年9月 4639
2020年10月 4587 4374
2020年11月
2020年12月 4765 5323
2021年1月 4613
2021年2月 4727
2021年3月 4834 4959

中古マンションは過去20年で最高

中古マンションは、2020年1月に4623万円を付けた後、4月には4129万円まで下がり、現在は4834万円(過去20年で最も高い成約価格)に上昇しました。

中古建ては過去20年で2番目

中古建ては、2020年1月に4451万円を付けた後、4月には3785万円まで下がり、現在は4959万円(2021年3月は2番目に高い成約価格)に上昇しました。

中古不動産高騰の理由

中古不動産が高騰しているりゆうとしては、大きく以下の3つが考えられるそうです。

  1. コロナの影響による供給戸数の減少
  2. 在宅時間増加によって今までより広い住宅需要の増加
  3. 政府・日銀による金融緩和

不動産と金融商品は異なる

この中で、「1.コロナの影響による供給戸数の減少」に関しては、不動産と金融商品との違いがはっきり表れます。

ETFはすぐに買い手が見つかる

例えば、金融商品である1306(TOPIX連動型上場投資信託(ETF))の純資産総額は15兆円、1日の取引代金が20億円ありますから、すぐに売買が成立します。ところが、不動産の場合は、一つ一つ特徴がありますから、専門家が割安だと思っても、そのニーズがなければ売買は成立しません。

不動産は『縁』

不動産の場合、売り手にとっては、結果をお金で測ることができますが、買い手にとっては、今まで自由できるお金を手放して、特定の用途に使う不動産に換えるのですから、売り手・買い手双方のニーズは大きく異なります。このため、不動産の売却は現金調達の一手段ですが、不動産の購入は『縁』という側面が強く現れます。

不動産は思い出の塊

ただし、売り手にとっても、長い間そこに住んだ期間があると、単なる現金調達という手段でなく、思い出の詰まったものを手放す行為という面があるので、気持ちの整理が必要な場合も多いようです。

不動産を安く買う方法

不動産価格は今高騰していますが、今後需給が緩めば価格が下がります。それでも、あまりスペックを絞ると値下がりの恩恵を受けられません。幅広く待ち受けて、リーズナブルな物件が出たら買うのが、安く買う秘訣だそうです。

不動産を高く売る方法

急いで買おうとすると、どうしても買いたたかれます。時間をかけてじっくり待つだけの余裕があると、安く売らずに済むそうです。