アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース
日本では、アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型を筆頭に、予想分配金提示型投資信託が、最近まで人気がありました。
予想分配金提示型とは、分配金の金額が、あらかじめ基準価額の水準に応じて提示されている投資信託のことです。
例えば、
- 分配月の基準日における基準価額が1万円から1万1,000円の場合、分配金は100円
- 基準価額が1万1,000円から1万2,000円の場合、分配金は200円
- 基準価額が1万2,000円から1万3,000円の場合、分配金は300円
というふうにあらかじめルールが示されていて、基準価額に応じて分配金が決まります。基準価額が一定水準以上の場合にだけ分配金が支払われるから、投資元本に相当する部分は運用していきたいけど、利益分は使っていきたいという現金ニーズがあるひとには便利です。
最近は元本割れ
ところが、上記のアライアンスの銘柄は、最近の相場下落によって基準価額が元本の1万円を割り込んでしましました。そうすると、分配金を支払わないのか、あるいは将来的に相場が持ち直すと考えて、わずかでも分配金を支払うかという問題が発生します。ロシアのウクライナ侵攻が長引く恐れが高いのですから、分配金が支払われない可能性は高いでしょう。問題はそれにとどまらず、インデックスファンド等、他の銘柄にスイッチする可能性が増してきていると思われます。
信託報酬 1.727%
この銘柄は、アクティブファンドのなので、私は全く関心がありません。その理由は、運用管理費用(信託報酬)が 1.727%(税込)と、非常に高いからです。昨年までは、基準価額が上昇していたので分配金が受け取れましたが、もし基準価額が1万円以下になって分配金が受け取れなくなると、1.727%の費用だけは毎年払い続けることになります。一方VOO等の株式ETFに投資していれば、最低でも1%程度の分配金を受け取ることができ、費用は0.03%しか払いません。
アライアンスの銘柄について、月次レポートをもとに確認します。
- 設定日 2014.09.16
- 償還日 2034.06.15
- ファンド休日 4/15
- 決算日 毎月15日
- クローズド期間 —
- 設定来高値 12,955円 (2021.07.26)
- 設定来安値 8,324円 (2020.03.17)⇒新型コロナのパニック。短期でV字回復
- 手数料 なし
- 運用管理費用(信託報酬)(税込) 1.727%
- – うち委託会社分 0.825%
- – うち販売会社分(代行手数料) 0.825%
- – うち受託会社分 0.077%
- 管理費用(含む信託報酬)(税込) 1.727%
- 信託財産留保額 —
- 市場別配分:ナスダック 62.2%、ニューヨーク証券取引所 34.1%、現金その他3.7% ⇒ 2021年はナスダックの好調に支えられましたが、今後の成長は期待薄かもしれません
過去データ(分配金)
決算日 | 分配金 | 落基準 | 前日比 |
---|---|---|---|
2022年2月15日 | 100円 | 10,636.00円 | -100円 |
2022年1月17日 | 200円 | 11,413.00円 | -180円 |
2021年12月15日 | 300円 | 12,107.00円 | -441円 |
2021年11月15日 | 300円 | 12,631.00円 | -164円 |
2021年10月15日 | 300円 | 12,054.00円 | -40円 |
2021年9月15日 | 300円 | 12,264.00円 | -352円 |
2021年8月16日 | 300円 | 12,440.00円 | -373円 |
2021年7月15日 | 300円 | 12,560.00円 | -371円 |
2021年6月15日 | 300円 | 12,220.00円 | -184円 |
2021年5月17日 | 200円 | 11,882.00円 | -9円 |
2021年4月15日 | 300円 | 11,977.00円 | -387円 |
2021年3月15日 | 200円 | 11,519.00円 | -218円 |
2021年2月15日 | 300円 | 11,827.00円 | -178円 |
2021年1月15日 | 200円 | 11,371.00円 | -312円 |
2020年12月15日 | 200円 | 11,445.00円 | -131円 |
2020年11月16日 | 200円 | 11,481.00円 | -137円 |
2020年10月15日 | 200円 | 11,664.00円 | -320円 |
2020年9月15日 | 200円 | 11,377.00円 | -114円 |
2020年8月17日 | 300円 | 11,682.00円 | -392円 |
2020年7月15日 | 200円 | 11,540.00円 | -40円 |
価格.comにおける投資信託ランキング
⇒ 予想分配金提示型は、現在1位と4位を占めていますが、今後急速に順位を下げる可能性があります。本格的にインデックスファンドの時代が訪れるような気がします。
1位 アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型
分類:国際株式・北米運用会社:アライアンス・バーンスタイン
基準価額:9,870円 (前日比-372円)信託報酬:1.7270%騰落率(1年):+23.22%販売会社情報5社
2位 eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
分類:国際株式・北米運用会社:三菱UFJ国際投信
基準価額:16,940円 (前日比-444円)信託報酬:0.0968%騰落率(1年):+30.76%販売会社情報7社
3位 SBI・全世界株式インデックス・ファンド 『愛称:雪だるま(全世界株式)』
分類:国際株式・グローバル/除く日本運用会社:SBIアセットマネジメント
基準価額:14,077円 (前日比-396円)信託報酬:0.0682%騰落率(1年):+19.04%販売会社情報6社
4位 グローバルAIファンド(予想分配金提示型)
分類:国際株式・グローバル運用会社:三井住友DSアセットマネジメント
基準価額:9,540円 (前日比-387円)信託報酬:1.9250%騰落率(1年):-2.58%販売会社情報4社
5位 ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)
分類:国際不動産運用会社:大和アセットマネジメント
基準価額:2,534円 (前日比-41円)信託報酬:1.6720%騰落率(1年):+42.20%