昨日は、自動積立のメリットを説明しましたが、今日からは百万長者への道について考えます。
英語のミリオネーアの意味は以下の通りです。
百万長者、大金持ち、大富豪◆その国の通貨(例えばドル)で100万以上の純資産を持つ人。millionaireの定義は、金融機関または調査期間によって異なる。
アメリカの100万ドルは、日本では1億2千万円に相当しますから、株式会社野村総合研究所の分類だと富裕層に該当します。
マーケットの分類 | 保有している純金融資産 |
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超富裕層 | 5億円以上 |
富裕層 | 1億円以上5億円未満 |
準富裕層 | 5,000万円以上1億円未満 |
アッパーマス層 | 3,000万円以上5,000万円未満 |
マス層 | 3,000万円未満 |
富裕層世帯数は、2019年では124万世帯が該当します。
経済評論家の加谷 珪一氏は、「お金に縁のある『教養人』は、徹底して資産額を重視する」と言います。
貯金が1億円あれば、3%で運用したと仮定すると、そこからの年収は300万円になります。300万円では贅沢はできませんが、生活できない金額ではありません。言い換えれば、1億円のストックがあれば、働かなくても毎年300万円をゲットし、生活ができるのです。富裕層の人はよく、「お金に働いてもらう」という表現をします。まさに、このようなことを指しています。
富裕層向けのマーケティングでは、資産額1億円以上を富裕層と定義しており、年収はあまり考慮に入れていません。その理由は、働かずに遊んで暮らせる金額が1億円以上だからです。よく雑誌などで、「目指せ資産1億円」などとタイトルが付けられていますが、これにはちゃんとした意味があったのです。
世の中には年収が1000万円以上もありながら、貯金がほとんどなく、常に自転車操業という人が少なくありません。まさにフロー重視型の典型といえます。お金をいくら稼いでいても、その分だけ使ってしまっては、いつまでも働き続けなければいけない悪循環から逃れられません。
富裕層のお金の考え方について、auじぶん銀行は「富裕層の4つの特徴!お金持ちに学ぶ資産管理の考え方」の記事を掲載しています。
■富裕層の資産管理の特徴4つ
富裕層の資産管理の特徴4つを解説します。
●特徴1:何ごともROI(費用対効果)を重視する
富裕層は、何ごとにもROIを重視します。ROIとは「Return On Investment」の略で、投資収益率や投資利益率とも呼ばれます。要は「費用対効果」です。「費用に見合った効果を得られるかどうか」が判断材料であるため、高額なサービスであっても「価格が高いから」という理由だけで選択肢から外すことはしません。
高額であっても、それに見合った効果が得られるサービスであれば、納得してお金を払います。反対に、費用対効果が低いものに対する反応はシビアです。「必要のないものには1円も払わない」という判断軸を持っている人も少なくありません。効果の高いお金の使い方をしてきたからこそ、富裕層になれたとも言えるでしょう。
●特徴2:複利効果を活用する
富裕層は、複利効果を活用することによって、富が富を生む好循環を作り出しています。「複利」とは、資産運用から得られた運用益を再投資し、新しい元本として利息を計算する方法です。「複利効果」とは、複利によって雪だるま式に資産が多くなっていく効果のことです。
複利効果は、投資期間が長ければ長いほど、投資金額が多ければ多いほど、効果を発揮します。富裕層は一般の人に比べて相対的に多くの資産を保有しているため、複利効果を発揮させやすい立場にあると言えます。富裕層は、「資産をたくさん持っている」というアドバンテージを最大限活用しているのです。
●特徴3:アドバイザー(営業マン)の情報を鵜呑みにしない
富裕層になると、多くの営業マンが寄ってきます。しかし、多くの富裕層は、それらの人が自分の資産目当てで寄ってきていることを理解しています。
従って、営業を受けてもアドバイザーの言葉や情報を鵜呑みにはしません。顧問税理士に確認したり、富裕層仲間に相談したり、すでに付き合いのあるアドバイザーに意見を求めたりします。
一方で、一度信頼したら、その人にとことん任せる富裕層が多いことも事実です。人の見極め方や付き合い方がうまいのが富裕層です。
●特徴4:自分の時間を無駄にすることを嫌う
高所得の富裕層は、時間価値(時給)が高いと言えます。自分の時間価値を知っている富裕層は、時間を無駄にすることを嫌います。誰であっても1日は24時間しかないため、少しでも生産性の高い時間の使い方をしたいと考えるのです。
従って、移動はタクシーや運転手付きの車を使う場合も多いようです。現役の富裕層経営者の場合は、会社の近くに住むケースも多いでしょう。移動時間や通勤時間は行動が制限されることが多く、時間の使い方が非効率的であるからです。
以上は静態的に見た時の特徴ですが、動態的に見た時にどのような人が裕福になるのでしょうか。dmenuマネーの記事を参考にしましょう。
所得が上がったときの行動が資産形成に大きな影響を与える
人間は、目の前のキャッシュフローがあれば派手に使いますが、築き上げた資産を取り崩してまでは消費(浪費?)しない生き物なのです。
このことは、一般人の資産管理に大きなヒントを与えてくれます。それは、「人間は所得が上がると、そのお金で消費をしたくなり、なかなか貯蓄に結びつかない」ということです。
よく「年収が1,000万円になっても、それに応じて生活水準も上がりやすいため、意外とお金はなかなか残らない」と言われます。反対に言えば、所得が上がったときにグッと消費を我慢して、上がる前の生活水準を維持していけば、大きな差別化要因になり、少しずつ富裕層に近づくというわけです。
ここまで、「なぜ富裕層の消費には派手と地味の両極端の意見が混在するのか」について解説してきました。富裕層といってもいくつかの属性や種類があり、それらによって消費マインドは全く違います。「富裕層は〜〜」と一括りに考えないようにしたいものです。
<明日に続く>