年初来は25%下落
アメリカの株式市場は下落が続いていますが、VOOもその例に漏れません。1月3日には439.25ドルでしたが、6月中旬には330ドル台まで下落しました。25%下落しましたから、アメリカ人投資家にとっては痛手でしょう。しかし、日本人にとってはドル円が上昇しているので、かなり相殺されています。年初には1ドル115円でしたが、最近は139円ですから21%上昇していますので、結局1割弱の減少にとどまっています。
VOOの年初来株価チャート
過去30年間では上昇
VOOは今年に入ってから急落していますが、過去30年間では上昇しています。1993年1月29日には43.94ドルで、最近は330ドルですから7.5倍に増えました。30年弱で7.5倍なので、10年間で2倍に増えたことを3回繰り返したことになります。この間、2001年のITバブル崩壊、2008年のリーマンショック、2020年の新型コロナウイルスショックを乗り越えてきました。
過去200年では100万倍
更に長い期間、200年を見ると、1929年の大恐慌、1970年代の株価低迷時期を乗り越えて、10年単位で見ると株式は順調に上昇しています。半年、1年の短期で見るのではなく、10年、20年単位で成長を楽しみに待ちましょう。
VOOの翻訳
世界最大級の資産運用会社であるバンガード社の日本法人(バンガード・インベストメンツ・ジャパン株式会社)が2021年2月28日をもって廃業しました。その結果、日本語版のETFの商品説明をやめてしまったので、英語版を日本語に翻訳してその内容を確認します。
商品概要
- 米国の大企業500社を代表するS&P500指数に採用されている銘柄に投資します。
- 米国株式全体のリターンを示すとされるS&P500指数のリターンに連動することを目指します。
- 債券に比べ、株価の上下が激しく、運用成果が期待できる。
- 長期的な視点で、お金の成長が重要な場合に適している。
ETFの概要
- アセットクラス:国内株式 – 一般
- カテゴリー:ラージブレンド
- IOVティッカーシンボル:VOO.IV
- 経費率:2022年04月29日現在 0.03% ⇒日本の低コストインデックスファンドの経費率は0.09%ですから、長期保有するならETFの方が有利です。
- CUSIP:922908363
- ETFアドバイザー:バンガード エクイティ インデックス グループ
価格と利回り
- 市場価格:2022年7月15日現在 $354.09
- 基準価額:2022年7月15日現在 $354.03
- 30日SEC利回り:2022年6月30日現在:1.62%B
- プレミアム/ディスカウント:-$0.13
リスクポテンシャル
「中位」から「積極的」に分類されるバンガードのファンドは、幅広く分散投資されていますが、実質的にすべての資産を普通株式に保有しているため、株価が大きく変動する可能性があります。これらのファンドは、長期投資(10年以上)を考えている投資家に適していると思われます。
⇒ バンガード社も10年以上の長期投資を勧めています。
パフォーマンス
1年間の下落率は、マイナスの10%以上となりました。前月に比べて、10%下落しています。
年間平均リターン 2022年6月30日現在
1年間 | 3年間 | 5年間 | 10年間 | 2010年9月7日設定以来 | |
VOO | -10.66% | 10.56% | 11.27% | 12.92% | 13.29% |
S&P 500 Index (ベンチマーク) | -10.62% | 10.60% | 11.31% | 12.96% | 13.33% |
(参考)前月の年間平均リターン
年間平均リターン 2022年5月31日現在
1年間 | 3年間 | 5年間 | 10年間 | 2010年9月7日設定以来 | |
VOO | -0.35% | 16.39% | 13.34% | 14.35% | 14.22% |
S&P 500 Index (ベンチマーク) | -0.30% | 16.44% | 13.38% | 14.40% | 14.26% |
1万ドルの仮想的な成長 2022年6月30日現在
⇒10年前に1万ドル投資していたら、33,694ドルに増えていたことになります。
ポートフォリオ構成 株式セクターの分散
セクター | S&P 500 ETF2022年6月30日現在 | S&P 500インデックス (ベンチマーク)2022年6月30日現在 |
コミュニケーション・サービス | 8.80% | 8.80% |
一般消費財・サービス | 10.90% | 10.90% |
生活必需品 | 6.50% | 6.50% |
エネルギー | 4.80% | 4.80% |
金融 | 11.20% | 11.20% |
ヘルスケア | 14.40% | 14.40% |
資本財・サービス | 7.70% | 7.70% |
情報技術 | 27.10% | 27.10% |
素材 | 2.80% | 2.80% |
不動産 | 2.80% | 2.80% |
公益事業 | 3.00% | 3.00% |
特徴 2022年5月31日現在
- 銘柄数:505
- ファンドの純資産総額:7,663億ドル
- 上位10銘柄の純資産額:27.7%
- 海外保有株式:0.1%
月末時点の保有状況 2022年5月31日現在
⇒昨年末のアップルのシェアは6.7%でしたから、思ったほどは下落していません。フェースブックのメタ・プラッツ・インクが10位まで下がりました。
順位 銘柄 保有割合
1.アップル 6.60%
2.マイクロソフト社 5.80
3.アルファベット 3.70
4.アマゾン・ドット・コム 3.00
5.テスラ 1.80
6.バークシャー・ハサウェイ 1.60
7.ジョンソン・エンド・ジョンソン 1.30
8.ユナイテッドヘルス・グループ 1.30
9.エヌビディアコーポレーション 1.30
10.メタ・プラッツ・インク 1.30