資産所得倍増
岸田首相は、金融所得増税を打ち出した後、岸田ショックで株価が下落したために、すぐに引っ込めました。現在は、資産所得倍増を勧めているようですが、日本人の投信積立は外国株投信が独占している状況にある中で、自由に銘柄を選択できるとなると、アメリカを中心とする外国株に投資し、日本株に投資する人はほとんどいないのではないかと想像されます。一方で、積立型ではなく、現在の一般NISAを拡大するのであれば、その利用者が高齢層であることも考えると、日本株へ投資する割合は増えるだろうと思われます。
現時点で推測される施策内容を見てみましょう。
1.iDeCo
- 現在の投資可能年齢は65歳になるまでですが、それを70歳になるまでに延長されるかもしれません。
- 年間の掛け金拠出額の拡充が検討されているようです。
2.一般NISA
- 投資可能期間は現在、2024~28年とされていますが、恒久化が検討されるかもしれません。
3.つみたてNISA
- 非課税運用期間は現在20年間ですが、期間の拡充があるかも知れません。
- 年間の掛け金拠出額の拡充が検討されているようです。
これらの制度は、何度も見直しが実施されていて、利用する側の国民としては翻弄されてきました。今回の改正では、ある程度しっかりしたものを作ってほしいと思います。
VYMの翻訳
世界最大級の資産運用会社であるバンガード社の日本法人(バンガード・インベストメンツ・ジャパン株式会社)が2021年2月28日をもって廃業しました。その結果、日本語版のETFの商品説明をやめてしまったので、英語版を日本語に翻訳してその内容を確認します。
商品概要
- 高い配当利回りを特徴とする企業の普通株式の投資リターンを測定するFTSE® High Dividend Yield Indexのパフォーマンスへの追随を目指したものです。
- 平均以上の配当利回りが予想される銘柄のパフォーマンスを把握するのに便利な商品です。
- パッシブ運用、フルリプリケーション・アプローチに従います。
ETFの概要
- アセットクラス:国内株式 – 一般
- カテゴリー:ラージバリュー
- IOVティッカーシンボル:VYM.IV
- 経費率:2022年02月25日現在 0.06%
- CUSIP:921946406
- ETFアドバイザー:バンガード エクイティ インデックス グループ
価格と利回り
- 市場価格:2022年7月18日現在 $101.31
- 基準価額:2022年7月18日現在 $101.30
- 30日SEC利回り:2022年6月30日現在 3.04%B
- プレミアム/ディスカウント: $0.01
リスクポテンシャル
「中位」から「積極的」に分類されるバンガードのファンドは、幅広く分散投資されていますが、実質的にすべての資産を普通株式に保有しているため、株価が大きく変動する可能性があります。これらのファンドは、長期投資(10年以上)を考えている投資家に適していると思われます。
パフォーマンス
年間平均リターン 2022年6月30日現在
⇒ 先月まで1年間リターンはプラスでしたが、ついにゼロになりました。ハイテク株に比べて、株価の変動が少ないのですが、大きく調整された格好です。
1年間 | 3年間 | 5年間 | 10年間 | 2006年11月10日設定以来 | |
バンガード 米国高配当株式ETF | 0.00% | 8.61% | 8.80% | 11.18% | 7.94% |
FTSE High Dividend Yield Index (ベンチマーク) | 0.07% | 8.66% | 8.84% | 11.25% | 8.02% |
1万ドルの仮想的な成長 2022年6月30日現在
⇒ 10年前に1万ドル投資したら、32,518ドルになっていたことになります。
ポートフォリオ構成 株式セクターの分散
セクター | 高配当 ETF 2022年6月30日現在 | FTSE 高配当インデックス2022年6月30日現在 (ベンチマーク) |
素材 | 3.90% | 3.90% |
一般消費財・サービス | 8.20% | 8.20% |
生活必需品 | 13.40% | 13.40% |
エネルギー | 9.20% | 9.20% |
金融 | 19.40% | 19.40% |
ヘルスケア | 15.50% | 15.50% |
資本財・サービス | 9.90% | 9.90% |
不動産 | 6.60% | 6.60% |
情報技術 | 5.50% | 5.50% |
公益事業 | 8.40% | 8.40% |
特徴 2022年6月30日現在
- 銘柄数:443
- ファンドの純資産総額:556億ドル
- 上位10銘柄の純資産額:23.4%
- 海外保有分:0.0%
月末時点の保有状況 2022年6月30日現在
順位 銘柄 割合
1.ジョンソン・エンド・ジョンソン 3.50
2.エクソン モービル コーポレーション 2.70
3.プロクター・アンド・ギャンブル社 2.60
4.JPモルガン・チェース 2.40
5.ファイザー株式会社 2.20
6.シェブロン社 2.10
7.ホームデポ 2.10
8.イーライリリー・アンド・カンパニー 2.00
9.アッヴィー社 2.00
10.コカ・コーラ株式会社 1.80
⇒ ハイテク株は無く、安定した株価が期待できる銘柄が並んでいます。