長期投資における投信の考え方 上

投資に関しては、初心者もベテランも投資信託をうまく活用することが大事だと思います。

私の子供たちは、投資に関しては初心者ですから、

  • <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド
  • 三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
  • SBI・V・S&P500インデックス・ファンド

の3種類を適当に購入することを勧めています。

私と連れ合いは、株式ETFである、SPY(アメリカSPDRのS&P500のETF)、VOO、VGK、VWO、1306(TOPIX連動型上場投資信託(ETF))などを保有しています。

コア・サテライト方式

私は個別株式を持っていませんが、最近はベテランの個人投資家の間で、コア・サテライト方式を採用するのが望ましいという考えもあるようです。コア部分を投資信託やETFで確保した上で、余裕資金(趣味の範囲の資金)をサテライト部分として個別株式に投資すると言う方法です。

どちらの場合にも、投資信託をうまく利用することが重要です。しかし、現在のような厳しい株式市場で、どのように投信に向き合ったらよいのでしょうか。日経CNBCの日経ヴェリタスでこのテーマを扱っていましたので、基本に立ち返る観点からも、確認したいと思います。


荒天相場「勝てる投信」

米利上げに揺るがぬ長期投資の要諦は

司会-アメリカがインフレを防ぐために利上げを繰り返し、そのために株式市場が乱高下するなど、個人投資家にとって厳しい荒天相場が続いています。こうした局面では、どのように資産を守ればよいのか。今回は長期投資の選択肢として有力な投資信託について深堀りしていきます。

92歳を迎えた著名投資家ウォーレン・バフェット氏は、今年の株主への手紙で、「私たちが株式を保有しているのは、長期的な業績への期待からであり、短期の相場変動のためではない。」と説いています。株式は短期的には乱高下しているけれど、20年、30年で見れば、特にアメリカ株といった世界の株式相場も、均していけば上がっていく、という経過をたどってきています。投資信託であれば、個人投資家であっても比較的簡単に、外国株に投資することができます。

また、今のような円安でも、そのメリットを享受できるのが特徴です。

また、市場には、「卵を一つの籠に盛るな」という格言もありまして、それは、一つの資金を一つの株式に集中的に投資してしまうと、その銘柄が破綻した場合に、その資金がすべてなくなってしまうという懸念があるということです。投資信託は複数の株式に投資するので、そうした事態も防げます。こうした投信の長期投資の中でも、毎月一定額を積み立てていく積立投資は、株価が比較的下がっているときには、株式をたくさん買って、株価が上がっているときには少なく買うという効果がありますので、結果的に平均購入価格を押し下げて、株価上昇に備えるという効果が期待できます。

司会-投信は本当に種類が多いのですが、選ぶ際のポイントは運用成績なのでしょうか?

-そうですね。答申には大きく分けて二つあります。株式指数などに連動するパッシブ型、それから、運用会社が独自に銘柄を選ぶアクティブ型です。日経ヴェリタスでは、今回10年という長期の間に高いリターンを上げたアクティブ型投信をランキングしました。

(ブログ管理者の注)選ぶ際のポイントは運用成績だと言っていますが、過去の成績がそのまま未来の成績になるわけではありませんから、このような言い方は誤解を招く可能性があります。また、ウォーレン・バフェットは、アクティブ型ではなくパッシブ(インデックス)型を推奨しているので、アクティブ型を調べるのにはあまり意味がありません。ただし、日本の低コストインデックスファンドが登場したのは2013年以降ですから、10年間のリターン実績はありません。また、日立は2019年から企業型確定拠出年金からアクティブ型をすべて排除しましたが、これは従業員が間違ってアクティブ型を選択してしまわないようにした、社員のことを考えた優しい判断だとされています。

長期で高い運用成績を出しているアクティブ型投資信託

順位 ファンド名 運用会社(略称) 年率リターン(10年、%) 純資産額(億円)
1. アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Bコース(為替ヘッジ無)アライアンス 21.15 6,763
2. netWIN GSテクノロジー株式ファンドBコース(為替ヘッジ無) ゴールドマ ン20.50 7,244
3. スパークス・新・国際優良日本株ファンド(厳選投資) スパークス 17.25 1,435
4. グローバル・ヘルスケア&バイオ・ファンド(健次) 三菱UFJ国際 16.26 1,942
5. セゾン資産形成の達人ファンド セゾン 15.64 2,056
6. ひふみプラス レオス 15.57 4,678

1位銘柄は、経営の効率性を占めるROAに注目して投資先の候補を絞り、そのあとはビジネスの競争優位性などのファンダメンタル図分析を行うという特徴があります。また、値下がり局面で損失を抑えていることが、長期の成功につながっているという特徴があります。

司会―アクティブ型投信は運用会社の方針や特徴が色濃く出る商品というわけになります。

―このような形で過去10年間の成績を見て、高いトラックレコードを持つファンドは重要ですが、過去10年間でアップルの株価を見ると23倍になっていて、年率37%で上昇してきているわけなんで、逆に言うとアメリカのテクノロジー株をうまく組み込んできたファンドが、ここにあるように、高いパフォーマンスを生んできたということが言えます。

ただ、今までのシナリオが今後も続くかというと、必ずしもそうではなくて、今年4月に入って、ウクライナ戦争があったりして、世界のグローバル経済の仕組みが崩れてしまって、しかもオイル・プライスなどでインフレになって、金利も上がってきました。こういう下げ相場で、本当にパフォーマンスがどうかというのは、チェックする必要があります。逆に言うと2月1日以降今までの基準価額の変動はどうだったかということが重要です。

<明日に続く>

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