どの投資信託が良いか

世良さん、先進さん、米穀さんの3人が、どの投資信託が良いかについて話し合っています。

「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year」第1位

世良さん:三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)が何といっても一番良いでしょう。「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year」でも第1位です。投資信託は分散することが必要ですが、この銘柄なら世界中の企業に分散投資できます。

新興国は最近低迷

米穀さん:分散すること自体が目的なのではなく、分散することによってリスクを減らすことが目的です。ところが、2000代まで順調に経済発展してきた新興国が、2010年代に入ると不安定になり、リスクが大きくなってきました。このような状況では、新興国を含む世界分散投資は当面避けた方が良いので、アメリカのS&P500に投資するSBI・V・S&P500インデックス・ファンドに投資するのが、低リスク高リターンだと思います。最近20年間の、リスク・リターンを見ても、米国株価指数は世界株価指数よりも低リスク、高リターンです。

ヨーロッパを加えて分散投資

先進さん:最近20年間という期間の取り方が良いのかという問題があります。アメリカが特に好調だったのは、2021年までの10年程度で、それ以前はリーマンショックという大問題を発生させた張本人がアメリカです。最近の10年間はあまりにも、GAFAを中心とするIT企業の株価が上昇しすぎたせいで、2022年は世界の株価が急落しました。やはりもう少し分散させた方が良いような気がします。しかし、新興国の中で上位にいる企業は台湾、中国なので、カントリーリスクが大きく、投資対象国としては不安です。このため、アメリカ以外の投資対象としては、ヨーロッパなどの先進国に安心感を求めればよいと思います。米国一点集中よりはリターンを期待できないかもしれませんが、安心感は得られるはずです。

ヨーロッパは高リスク低リターンだし人口も減少

世良さん:分散する点では賛成しますが、ヨーロッパに広げれば安心だとは単純に行きません。最近20年間を見ると、ヨーロッパは米国に比べて、高リスク低リターンになっています。20年間というのはかなりの長期間ですから、このデータを無視するわけにはいきません。ヨーロッパや日本は、人口も減少していて、投資という観点からは魅力がないと思います。これから人口が増えていくのは新興国ですから、世界市場に投資するのが良いと思います。

当面はアメリカ一本にして、将来は全世界

米穀さん:新興国の中でも大きいのが中国ですが、今まで中国が伸びてきたのは、人口増加に加えて、アメリカをはじめとする先進国が技術援助、投資、市場開放をしたおかげです。中国はそれで儲けた利益を、軍事費につぎ込み、貧しい国々に貸し付けて、それをてこに中国人を送り込み、軍事にも使える拠点を築いています。今後の中国の発展は望めないでしょう。一方で、ウクライナ侵攻は当面中断されそうにありませんから、今はアメリカ中心に投資をして、しばらくしてからインドやインデネシア、アフリカの発展に伴って、世界株式に投資しても十分間に合うと思います。

個人投資家の判断が信頼できる

先進さん:将来のことは分かりませんが、長い歴史があるということは大事です。投資をするのは人間で、人間はデータや数字だけで物事を決定するのではありません。<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドは、低コストインデックスファンドとしての歴史が長く、発売直後の2014年から「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 」の上位に居続けています。今回も第2位の座を確保しました。この賞は、金融機関が選ぶのではなく、個人投資家が選ぶのですから、最も信頼できると思います。最近、低コストインデックスファンドの純資産残高が上昇して、今後はさらに伸びるだろうと予想されていますが、その動きに一役買っているのが、この賞だと思います。安心感、信頼感という観点からも、ニッセイの商品が良いと思います。

バフェットはS&P500

米穀さん:世界最高の投資家といわれているウォーレン・バフェットは、自分の死後、相続財産の90%をS&P500で運用するようにと、遺言に書いているそうです。素人があれこれ考えるよりも、この投資家の言うとおりにした方が、正解に近いのではないかと思います。分散投資は、リスクを低減するために行うのですが、S&P500は文字通り500社に投資して、相当にリスク分散しています。しかもアメリカの企業はほとんどが世界企業ですから、この500社を通じて世界分散していると言えます。さらに、リスク分散のためには、地理的にリスク分散するだけでなく、時間を長く取ることによってリスク分散できるのですから、納得するまでバイ・アンド・ホールドBuy and Hold を続ければよいのです。また、NHKのニュースでも米国市場の動きは毎日放送されますが、世界市場は放送されません。中身の分からないものを買ってよいのでしょうか。

さて以上のような議論があり、それぞれ良いと思っている銘柄が異なっています。あなたがもし意見を求められたら、どのようにアドバイスしますか?

  • 世界さん:三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
  • 先進さん:<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド
  • 米穀さん:SBI・V・S&P500インデックス・ファンド

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