我が家の様々な確定拠出年金

我が家の家族の中で、連れ合い以外は確定拠出年金を利用しています。

  1. 企業型確定拠出年金の運用
  2. iDeCoの拠出
  3. 選択制企業型確定拠出年金

1の企業型確定拠出年金の運用では、元本600万円が20年間の運用で約5倍の3千万円にふえました。

2のiDeCoは、毎月の掛け金が上限額の1.2万円で、まだ初めて1年半しか経っていませんが、すでに2割の利益が付きました。

3の選択制企業型確定拠出年金は、毎月の掛け金が上限額の5.5万円で、元本2百万円に対して、評価益は百万円です

1、2、3とも、運用は100%外国株式インデックスファンド(パッシブ)で運用しています。

私は間もなく受け取りを開始しますが、今後とも100%外国株式インデックスファンド(パッシブ)で運用することにしています。20年間という長期で受け取れば、短期的な変動を気にせずに、外国株式インデックスファンドで運用するのが有利だと考えているからです。

以下では、比較的なじみの少ない選択制企業型確定拠出年金を見てみましょう。


「一部を掛金として拠出」「全額給与として受け取り」を選択できる制度

会社が「選択制企業型DC」を導入したら社員はどうすればいい?

近年、多くの会社が導入している「企業型DC(企業型確定拠出年金)」。会社が捻出した掛金を、従業員自身が非課税で運用し、老後の生活資金を準備していく制度だ。退職金を出す代わりに、福利厚生の一環として用意する会社も増えてきている。

さらに、現在は「選択制企業型DC」を導入する会社も出てきている。給与の一部を掛金にするか、給与のまま受け取るか選択できる「企業型DC」のことだが、選択のポイントについて、ファイナンシャルプランナーの高山一恵さんに聞いた。

「掛金拠出」「全額給与」それぞれのメリット

「選択制企業型DC」とは、従業員が給与の一部を企業型DCの掛金として拠出するか、給与として受け取るか、選択できる企業型DCのこと。会社によっては、給与ではなく賞与や退職金原資などを、拠出の対象とすることもある。

例えば、1カ月の給与が40万円で、そのうちの2万円を「企業型DC」の掛金とすると、残りの38万円が給与として支払われる。

「『企業型DC』の掛金にした分は給与にカウントされないため、給与額から算出される社会保険料が下がるというメリットがあります。また、『企業型DC』は非課税で運用できますし、運用した分を60歳以降に受け取る際に退職所得控除や公的年金等控除が適用されるため、節税につながるのです。ただし、社会保険料が下がるということは、将来的に受け取る老齢厚生年金が減ることを意味します」(高山さん・以下同)

一方、「企業型DC」に拠出せず、全額給与として受け取る場合は、40万円が給与として支払われる。

給与額から算出される社会保険料は上がるかもしれませんが、将来の老齢厚生年金は増える可能性が高いといえます。また、会社員は健康保険に加入していて、病気やケガで会社を休んだ場合に『傷病手当金』が支払われます。給与の3分の2が最長1年半支払われる制度なので、『企業型DC』に拠出している人と比べると多くなるでしょう」

「2万円拠出」した場合のお金の変動

それぞれにメリットとデメリットがあるといえるが、金額的にはどの程度の差が生じるのだろうか。

「あくまで一例ですが、『30歳』『独身』『年収500万円(税込)』『毎月2万円を拠出』という条件で、計算してみましょう」

●1年間の負担の減額分
所得税の節税金額   1万6000円
住民税の節税金額   1万5700円
社会保険料の負担減額 3万4600円
合計         6万6300円

30歳から60歳まで30年間、掛金の拠出を続けた場合、198万9000の負担減となる。

●厚生老齢年金の減額分
2万円×5.481÷1000×360カ月=3万9463円
※30歳から60歳まで給与が一定の場合

2万円を標準報酬月額とした場合の老齢厚生年金の年額が3万9463円となるため、「企業型DC」に毎月2万円拠出すると、その分が減ることになる。年金受給開始の65歳から95歳まで生きるとすると、「企業型DC」に拠出しなかった人と比べて、年金が総額118万3890円少なくなるのだ。

●「企業型DC」での運用額
30年間、毎月2万円を平均利回り3%で運用できた場合、約1165万円になる。月2万円を30年間貯蓄した場合は720万円のため、大きな差が出てくるといえる。ただし、運用は元本より少なくなるリスクもある。

「これらの試算は毎月2万円を『企業型DC』に拠出したケースのものですが、全額給与で受け取る場合は、減額分として出した数字が減らないものと考えましょう。全額給与でもらっても、その一部を自身で運用できるのであれば、『企業型DC』運用額と同様にプラスになる可能性があるといえます」

判断基準の1つは「ライフプラン」

ただ、必ずしも損得だけでは決められない部分もある。高山さんのもとに「選択制企業型DC」についての相談に来るビジネスマンの多くは、損得ではなくライフプランをもとに選択しているそう。

「若い人だと、結婚や出産、子どもの教育費、住宅資金など、ライフプランに合わせて大きな出費が発生する可能性があります。そうなると、60歳まで引き出せない『企業型DC』に拠出するよりも、給与として受け取って自由に使えるお金を増やした方がいいかもしれません。逆に、独身を貫こうと考えていたり、既に子どもが独り立ちしていたりする場合は、将来的に大きな出費が発生する可能性が低いため、『企業型DC』に拠出して老後に備えてもいいでしょう」

また、「企業型DC」を利用しなかったとしても、老後資金のための運用が一切できなくなるというわけではない。

「『企業型DC』は使わずに給与を全額受け取って、自主的に『iDeCo(個人型確定拠出年金)』を活用するという方法もあります。いろいろな選択肢を考えてみましょう」

なお、「iDeCo」を利用する場合は、月額数百円の口座管理手数料が自己負担となる。企業型DCでは、口座管理手数料も会社が負担してくれる。

そして、「選択制企業型DC」を選ぶ際には、1つだけ注意点があるという。

「『選択制企業型DC』は、一度拠出か給与受け取りか選んだら、原則60歳まで変更することができません。ただし、拠出を選んだ場合、掛金の額を変更して、給与としての受け取り額を増やしたり減らしたりすることは可能です。そのため、安易に決めてしまわないように、制度内容をしっかり把握したうえで選択しましょう」

判断は必要だが、ライフプランに合わせて柔軟な選択ができそうな「選択制企業型DC」。一般的な「企業型DC」から変更する会社も出てきているため、もし勤める会社で導入されたら、今回の記事を参考に考えてみるといいだろう。

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