◎今日のグラフ1:純資産総額と基準価額2018年4月24日
昨日までの検討で高い評価を得た、ニッセイ外国株式インデックスファンドの主要項目を確認します。
純資産総額は2018年に伸び悩み
純資産総額はベージュで塗りつぶした部分です。2013年12月の設定以来、2017年末までは順調に純資産総額を伸ばしてきました。ところが2018年1月からつみたてNISAの制度開始に合わせて、他社が低い信託報酬の新商品をこぞって発売したことと、2018年2月~3月に世界的に株価が調整されたことにより、伸び悩んでいるようです。
基準価額は2018年初頭の調整の影響を受ける
緑の線の基準価額は2016年に落ち込みました。チャイナショックと円高の影響と思われます。2017年は上昇したものの、2018年に入って、世界の株式市場が調整したため、落ち込みました。
◎今日のグラフ2:基準価額の騰落率
設定が2013年12月のため、まだ4年半のデータしかありません。この間、世界的に好景気が続いたことと、円安だったため、ある程度の価格上昇を認めることができます。
◎今日のグラフ3:国・地域別組み入れ比率
アメリカの比重が約3分の2
ベンチマークはMSCIコクサイ・インデックスとしています。MSCIはモルガンスタンレー・キャピタル・インターナショナルの略です。MSCIコクサイ・インデックスは、日本を除く主要先進国の株式により構成されています。つまり、アメリカ、ヨーロッパ、カナダ、オーストラリア、香港が主な国です。その中でアメリカは65.4%を占めていますので、アメリカの比重が約3分の2ということになります。従って、銘柄名がニッセイ外国株式インデックスファンドとなっていますが、実際には日本を除く先進国インデックスファンドです。
◎今日のグラフ4:組み入れ上位10銘柄
上位10銘柄はVOOとほぼ同じ
上位10銘柄は、VOO(アメリカ・バンガード社のS&P500のETF)とほぼ同じです。VOOの6位にバークシャー・ハサウェイが入って、ニッセイ外国株式インデックスファンドの10位にバンク・オブ・アメリカが入っているという違いがあります。もちろんニッセイはVOOに比べてアメリカの比重が3分の2しかありませんから、当然に個々の会社の比率は小さくなります。
ニッセイ外国株式 インデックスファンド |
VOO | |
アップル |
2.3 | 3.7 |
マイクロソフト |
1.9 | 3.2 |
アマゾン・ドット・コム |
1.7 | 2.8 |
フェイスブック |
1.1 | 1.8 |
JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー |
1.0 | 1.7 |
バークシャー・ハサウェイ |
― | 1.6 |
ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J) |
0.9 | 1.5 |
エクソンモービル |
0.9 | 1.5 |
アルファベット C(議決権無し) |
0.9 | 1.4 |
アルファベット A(議決権有り) |
0.9 | 1.3 |
バンク・オブ・アメリカ | 0.9 | ― |
SMBC日興証券株式会社等も取り扱い
それ以外の特徴としては、購入時および換金時の手数料は無料です。また、この銘柄のような低コストのインデックスファンドの場合には、ネット証券以外の金融機関が取り扱うことはまれですが、この銘柄は例外です。SMBC日興証券株式会社、 株式会社京都銀行 、ソニー銀行株式会社 などが扱っています。
野村つみたて外国株投信は制約多い
私のつみたてNISAは、野村つみたて外国株投信で運用していますが、この商品は野村証券では「つみたてNISA」以外では扱えません。つまり、課税される通常の積立、随時買付、NISAの対象にはなりません。ただし、SBI証券では、積立とつみたてNISAの対象になり、随時買付はできないようです。
ニッセイ外国株式インデックスファンドは制約が少ない
ニッセイ外国株式インデックスファンドは、2013年の発売当初、信託報酬が年率0.39%(税抜)でした。当時は、その安さで評判になったのですが、現在ではインデックスファンドとしてはかなり高くて、競争力がない水準です。状況はどんどん変化していきます。それぞれの銘柄の取り扱いに関する制約も、随時変化していくかもしれませんが、現時点では、ニッセイ外国株式インデックスファンドの方が制約が少ないようです。