◎今日のテーマ:ボーグルの4つの秘訣
ジョン・クリフトン・ボーグルは、2019年1月16日、ペンシルベニア州のブリンマーの自宅で死去しました。89歳でした。ボーグルは、バンガード社の創業者で、かつては異端だったインデックス運用型ファンドを投資の主役へと押し上げ、人々の富を生み出しました。
そのボーグルが、4つのシンプルな秘訣を提示しています。
1.経費に注目
「市場のリターンが8%で経費率0.2%のファンドに1ドル投資した場合、40年後には20ドル以上になる。それに対して経費率2.5%のファンドでは、40年後に8.5ドルにしかならない。」
この説明は単純な計算ですから、特に解説は不要だと思いますが、この秘訣で言いたいことは、現在の投資において複利の威力は長期にわたるほど大きいけれど、経費が高いとその威力が損なわれるということです。ここで例示として掲げている0.2%あるいは、それより低いコストなら、現在の妥当な水準だと思います。
2.広く分散
「米国(そしてグローバルな)企業から、配当金の再投資を含めた複利の配当利回りや長期的な利益成長の恩恵をうけること。これこそが究極の勝者のゲームとなる。」
米国は、グローバル展開している企業が多いので、米国の多くの企業に分散投資できるインデックスファンドを利用することが有効だと思います。更に分散するためには、日本、ヨーロッパ、新興国のインデックスファンドを理由することも有効だと思います。
3.慎重に配分
「株式と債券の組み合わせといった資産配分こそ、ポートフォリオの長期的なパフォーマンスに最も大きな影響を与える要素だろう。保守的になり過ぎることにも、積極的になり過ぎることにもリスクがある。」
私は、債券に投資していませんが、間もなく厚生年金を満額受け取る年齢ですので、この厚生年金が安全性の高い債権と考えることもできるので、バランスは十分に取れていると思います。日本の場合には、債券のインデックスファンドだけでなく、厚生年金、確定給付年金なども含めて総合的に考える必要があると思います。
4.振り回されない
「投資家がポートフォリオに与える悪影響の大半は、部屋の中でじっと座っていられないこと」
つまり、頻繁に買ったり売ったりすることを慎みなさい、という意味だと思います。私は、バイ&ホールド(buy and hold: 買って持ち続ける)を主義としています。今まで、大きな額で売ったのは、以前勤めていた会社の従業員持株会の株式を全額2500万円売却して、1306(TOPIX連動型上場投資信託のETF)を購入しただけです。個別株式は、インデックスファンドに変換する方が安全性が高いと思います。私の連れ合いは、以前勤めていた会社の従業員持株会の株式をいつもでも持ち続けたため、その全額が会社倒産によってゼロになってしまいました。