投資家の行動を考える5

◎投資信託の男女差

男性と女性は投資する商品に関して違いはあるのでしょうか。日経リサーチのアンケート調査によると、投資する商品に「投信」を選んだ女性は25%と男性の20%を上回ります。

男性はギャンブルを好み、女性は占いを好むと言われます。つまり、男性は現在得られるお金に賭け、女性は将来を夢見ているとの説があります。その違いが投信の割合に出たのでしょうか。

◎カゴメ社長との対話

株主は会社に何を求めるか

カゴメは10人の株主を集め、社長と対話できるイベントを恒例として開催しています。そうすると、その株主は「会社のことがますます好きになった」そうです。この株主は、株主としての物語性に期待しているのだろうと思います。つまり、投資によって良いリターンを得たから満足しているのではなく、株主であることによって社長とじかに話ができたことを喜んでいるのです。株主のあり方は人それぞれですから、そのような方法を楽しむこともありうると思います。しかし、それは投資ではなく、思い出作りや趣味の範疇に属するのだと思います。私は、投資は投資、趣味は趣味、で分けていますから、このような行動を好みません。

◎高配当

最近の新聞等の記事の中で、高配当の株式を買うことを薦めているものがあります。しかし、6%という高配当の会社の株価は、最近2年間で半分になっていることを見逃してはいけません。高配当であることの理由は、

  • 業績が好調
  • 無理をして高配当にすることによって株価下落を阻止
  • 配当はあまり変わらないが株価が大幅に下落

していることなどがありえます。高配当の銘柄は人気があるので、株価が高くなるかもしれませんし、本来ならもっと下がるところを50%下落で抑えているのかも知れません。しかしそのような無理な高配当がいつまで続くかは分かりません。

◎株主優待

投資の効率を考えるのなら株主優待は気にしない方が良いと思います。株主優待を実施するには大きなコストがかかるので、そのコスト分だけでも配当に回せば株価に反映されると思います。全く不合理な制度だと思います。特に私のようなETFの保有者にとっては、あまりメリットがありません。ただし全くゼロなのではなく、株主優待の一部は換金されて分配金になると言われています。

株主優待を消化するためのコスト

私の兄弟は百貨店の株を持っていて、株主優待を利用しています。株主優待があると、必要のないものまで買ってしまうようです。

雑誌に踊らされない

投資関係の雑誌は頻繁に株主優待制度の特集を組みます。雑誌は、毎月特色を出して派手に見せる必要があるので、株主優待制度は格好の題材なのでしょう。そして、ごく一部の人達がそれに反応するのだと考えられます。趣味としては楽しいかも知れませんが、投資家としては全くばかばかしいと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です