投資家の行動を考える4

◎「ほったらかし」派急増

ほったらかし

ほったらかし投資術という言葉は、山崎 元 (著), 水瀬ケンイチ (著)両氏の著書「ほったらかし投資術 (朝日新書) 新書 」から始まったとされています。山崎氏は、当初「ほったらかし」という言葉を気に入らなかったそうですが、現在は市民権を得ているようです。

バイ・アンド・ホールド

似た言葉に、バイ・アンド・ホールド Buy and Holdという言葉があります。日本語にすれば、「買って保有する」あるいは「買いっぱなし」かも知れません。

具体的な投資行動をあげると以下の通りです。

  • 株式や投資信託をほとんど売買しない。
  • 週末は子育て、平日は仕事に忙しいので、日々の相場に時間をかけていられない。
  • 相場を見て売買するなんてとても無理。
  • ほったらかしによる長期の積み立て投資は売買コストが少なく、複利効果も大きい。
  • 相場を意識せずに投資を続けることが重要

つみたてNISA

「ほったらかし投資」の受け皿の一つが、年間元本40万円まで20年間投資でき、投資の売却益などが非課税になる、積立少額投資非課税制度(NISA)です。

インデックスファンドが8割

金融庁によると、つみたてNISAは初年度の2018年だけで口座数が103万、買い付け額が931億円にのぼりました。いずれも20~40歳代が3分の2を占めています。この世代の投資先は指数に連動するインデックス投信が8割近い結果です。つみたてNISAなど低コストで小口投資できるインフラが整ったいま、「バイ・アンド・フォーゲット」の投資家が育ちつつあるという見方もあります。

「ほったらかし投資」が浸透しなかった理由

なぜ今まで、個別株式とアクティファンドばかりが主流でインデックスファンドの積み立てやETF購入による「ほったらかし投資」が浸透しなかったのでしょうか。その原因は、対面証券会社を始めとする金融機関の行動にあると思います。

「ほったらかし投資」では対面の証券、銀行は儲からない

野村や大和などの対面証券会社は、個別株式やアクティブファンドの売買を推進して、手数料を稼いでいたのです。一定の期間が過ぎると、顧客が現在保有する個別株式やアクティブファンドを売却させて、別の商品を購入するような営業活動を長年にわたって行ってきました。

「損切」、「利食い」は長期投資の敵

「損切」とか「利食い」という言葉があり、頻繁に耳にします。このため、そのような行動が合理的であるかのような錯覚に陥る人が多かったのではないでしょうか。そして、投資で損をした結果、日本ではインデックスファンドやETFによる投資までもがリスクの大きな方法だと思い込んでしまっているかも知れません。

投資はリスキーだと思わせてしまった罪

個別株式は少数銘柄しか保有しない場合、リスクが大きいのは確かです。またアクティブファンドは売買手数料や保有経費が高くつきます。そして、そのような商品を証券会社などが販売し、そこから広告料をもらっている新聞・雑誌・インターネットが記事にします。

ETF、インデックスファンドが投資の主流の時代

一方で、金融機関の儲からないインデックスファンドやETFは、広告宣伝もなく記事にもなりにくいのです。しかし、厚労省によるiDeCo、金融庁によるつみたてNISAが普及し、また、「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 」のおかげで、インデックスファンド、ETFを使った「ほったらかし投資」が広がりつつあります。

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