6割の日本人個人投資家は何もできず
ある調査によると、新型コロナウイルス騒動の中、日本人の投資家の6割は何もしなかった(できなかった)とのことです。私も何もしなかった人の一人でした。もともと、チャンスがあれば、安く(バンガード社のS&P500のETF)を追加購入したいと思っていたのですが、今のところ買えていません。動きが速すぎて、追いつけませんでした。このグラフはVOOの最近6か月間の株価推移です。
200ドル以下にならず
2月19日に310ドルになった後、3月23日には204ドルまで下落しました。200ドル以下まで下がりそうなので、そこで買おうと思っていたら、V字回復して上昇する一方です。5月には一旦底をつくと予想していた評論家もいましたが、その予想は外れそうです。最近、伊藤元重学習院大学教授が頃の後の株価に関して「将来のことは分からない」とテレビで解説していましたが、その通りです。株価の将来が分かると思っている人は、単なる勘違いと思った方がよさそうです。
270ドルで200万円購入
私は、今回、何も動きが取れなかったのですが、連れ合いは2月下旬にVOOを株価270ドルで、200万円購入しました。それは安いから買ったというよりも、そのころに野村證券がオンラインで外国のETFを買えるようになったので、その練習も兼ねて買ったのでした。(と、言い訳をしておきます。)
価格下落を狙いすぎ
その後、2回目の購入を指値で申し込んでいましたが、うまく買うことができず、結局買えたのはその1回だけでした。しかし、今後、再び株価が下落する可能性もありますから、そのチャンスを待つことにしています。
アメリカの個人投資家の動向
さて、アメリカの個人投資家は、今回の新型コロナ騒動の最中、どのような動きをしたのでしょうか。2020年5月22日のニューヨーク・タイムズの記事をもとに様子を探ってみましょう。以下は拙訳です。
貯蓄、投資、節約:COVID-19の最中、アメリカ人の取った3つの賢いお金の動き
不確実性を感じているにもかかわらず、アメリカ人はお金をうまく整理することによって、良い動きをしました。
新型コロナ危機は誰にとってもたやすいものではありませんでした。自分の仕事を何とか維持した人たちも、お金について緊張感を味わい、退職金や投資ポートフォリオの評価額が全体として下がったことには、少なくともがっかりします。
重要な問題は、仕事の不安定さです。レイオフされなかった人たちも、次に窮地に追い込まれるのかどうか考えているかもしれません。そして経済が大きく閉ざされているので、新しい職を見つけるのは、今、不可能のように思えます。フィデリティの報告によると、アメリカ成人の60%が今後6か月間のお金の心配をしているそうですが、もっともなことです。同時にアメリカ人は、資金管理を改善し、長期資金目標を設定するための行動をし始めました。危機の間に行った賢い動きをご紹介します。
48%の人たちは自由に使える支出を削減している
現在は軽薄なお金の使い方をするときでないことは明白で、幸いなことに、半数近いアメリカ人はそれを理解しています。その結果、不必要な支出を節約しています。全国のかなりの部分がまだ閉鎖されていて、屋外に出ていく機会が制限されていることによって、その動きが容易になっています。
もし支出を節約できれば、貯蓄を増やし、借金を即金で支払い、これから支払うことになるかもしれない他の請求書分の支出に備えるチャンスもあるかもしれません。もちろん、パンデミックを乗り切ることを可能にできるような、低コストのぜ贅沢品まで犠牲にする時期ではありません。もし、ストリーミングサービスで、およそ月10ドルくらいを払っているとしたら、資金がひどい状態になければ、キャンセルしないことです。なぜなら、節度のある投資は今後の数週間にわたる精神衛生上必要だからです。でも、もし、今月の給料からの残額が300ドルだったら、新しいゲーム機や衣装ダンスは我慢しなさい。
44%の人たちは緊急時の貯蓄を増やす努力をしている
米国経済が不安定な状況にあるということを考えれば、短期貯蓄をやり過ぎたと思うくらい健全なレベルにする時期です。大半のアメリカ人が緊急時のための積み立てを増やそうとしていることは心強い。もし銀行に少なくと3か月分の生活費を引き出せるようになっていない場合には、給料が安定している人なら3か月分を目標にすべきです(もし安定していなければ、今は長期用の貯蓄をしない方が良いかもしれません)。
15%の人たちは株式市場に、より多くのお金を投資している
株式市場はCOVID-19の影響で受け、状況が沈静化するまで敬遠する投資家もたくさんいます。しかし実は、現在はマーケットに投資する良いタイミングなのです。というのは、株価は今年初めの底から少しだけ上昇しましたが、割安で良質の投資をする機会はまだたくさんあるのです。
もし株を買おうとしているなら、長期的ポートフォリオを組み立てるべく取る組むことをしっかりすることです。株式市場が今年もう一度暴落するかどうかは分かりませんし、ひどい失業レベルが定着したり悪化するに従い、ゆっくりではあっても確実に価値が損なわれるかどうかも分かりません。一般的に言って、少なくとも7年間は、他の目的のために必要としないお金だけを株式に投資すべきです。そうすれば、もし悪化しても、乗り切る時間があります。
全国が危機モードになった時に、パニックが一度に論理的思考を圧倒することになりやすいのです。しかし、多くのアメリカ人が、ただ諦めるのではなく、資金状況を改善する対応をしているのは良いことです。財政状況をよく見て、今後数週間に、前向きの変化を行える方法があるかどうかを確認することです。そうすれば、これからの嵐をうまく乗り切れる準備をできるだけでなく、とても必要とされる心の落ち着きを得ることが出します。