アメリカのリスク軽減ETF

<以下はアメリカの雑誌バロンズの記事を参考にしています。>

新しいETF

アメリカには複雑で新しいファンドがあります。このファンドは損失を軽減するのです。ただし本来なら実現できる上昇を制限されますが・・・。

複雑なETF

これらのETFは、ほとんどのETF購買者が慣れ親しんでいる指標追随型のポートフォリオより複雑です。これらは結果確定ETFと言われ、直接株式を購入するものでは有りません。代わりに、S&P500等の指標の価格変動を扱うオプション契約を使います。

上昇に上限

この変動はあらかじめ決められた限度まで対応します。例えば、Innovator S&P 500 Buffer ETF10月シリーズは、スタートから12か月の間に14.12%(経費差し引き前)以上は上がらないことになっています。

下落を緩和

その間にS&Pが下落した場合には、その下落は9%まで緩和してもらえます。それ以上にマーケットが下落すれば、投資家は実損を受けることになります。

このファンドはETF業界では有名なBruce Bond氏と一緒に設立されました。Bond氏は、現在Invesco Ltd.の一部になったETFの管理会社PowerSharesを共同で設立しました。非常に長い間株式相場が上昇してきている中で、下落の場合の保護機能を売り込むのはたやすくありません。

資産額が増加

それでもS&P500が指標が下がってベアマーケットに陥りそうになった12月以降増加しています。投資家がInnovatorのETFに資金を投入し始めたのです。これらの商品の資産額は増加して16億ドル(1700億円)になりました。Bond氏は、自分の商品が損失可能性から不確実性を取り除いたのであり、これ以外にはこんなことはできないと言います。「今日のETF市場では、誰もが基本的に裸同然だ。防御装置を全く持っていない。」と彼は言います。

仕組み債

これらのファンドは新しいものではなく、銀行が作り、ファイナンシャルアドバイザーが個人投資家に売る仕組債のようなものだ。この債券によって、株式、通貨、商品、などの相場に連動するリターンと、ある程度の損失防止を約束している。

問題点

しかし、これらはコストが高く、やめにくく、複雑だ。すべてのリスクを考慮しているわけではないし、獲得した緩和効果とあきらめたゲインの可能性が同じ価値があるかは分からない。

だまされやすいのは個人投資家

「複雑だということが分かったら、できるだけ早く逃げた方が良い」とBuckingham Family of Financial Servicesの研究主幹Larry Swedroe氏は言う。「なぜなら、参加者の中でだまされやすい人は誰か、と問わなければいけない。」

ほとんどのファンドの1年あたりコストは0.79%です。

以上が記事の翻訳ですが、それよりも日本のアクティブファンドのコストははるかに高いのです。日本のアクティブファンド、銀行の複雑な〇〇保険には引っかからないようにしましょう。