VGK2017年9月30日までのトータルリターン:バンガードについて

◎今日のグラフ:VGK2017年9月30日までのトータルリターン

今日から、私の保有しているETFの一つ、VGKを説明します。

VGKは、 FTSE欧州先進国オールキャップ・インデックスに連動しています。

経費率は 0.10%、配当スケジュール は四半期毎、純資産総額は、177.44億米ドルですから約2兆円です。トータルリターンは以下のグラフと表の通りです。

2017年9月30日までのトータルリターン:%
四半期   6.46
年初来 24.50
1年間 23.14
3年間   5.05
5年間   8.85
10年間   1.44
設定来   5.05

最近は好調、ただしリーマンショック前が高すぎた

年初来、1年間のトータルリターンが、20%以上の高い水準です。10年間のトータルリターンが1.44%と低くなっています。2017年の10年前は、リーマンショックの1年前で、基準価格がとても高かった時期です。2017年時点ではまだ2007年の基準価格には達していませんが、配当を加えたトータルリターンとしては、上回っています。配当利回りは、2.62%です。日本の1306(TOPIX連動型上場投資信託のETF)やSPY(アメリカSPDRのS&P 500の ETF)は2%に達していませんから、VGKは配当が高めです。

◎今日のテーマ:バンガードについて

徹底した低コスト化

私の資産運用商品で、一番多いのがバンガード社の銘柄です。VGK(バンガード®・FTSE・ヨーロッパETF)、VWO(バンガード®・新興国ETF)、VOO(アメリカバンガード社のS&P 500の ETF)です。その魅力は、コストの安さです。そして、コストの安さを業界で先導したことによって、業界全体のコストも安くなりました。更には、アメリカだけでなく、日本においてもコスト低減が管理浸透してきました。その顕著な例が2018年1月に始まったつみたてNISAのインデックス投信信託報酬の安さです。外国株式インデックスファンドが0.2%程度、日本株式インデックスファンドは0.2%を切るのが当たり前の時代になりました。2000年以前には考えられなかった水準です。1970年代に低コストのインデックスファンドを立ち上げ、現在はETFの信託報酬をどんどん引き下げてきました。従って、ウォーレンバフェットも自分の遺産の運用はバンガード社のVOOを推薦しているほどです。

バンガード社の概要

日本においてもバンガード・インベストメンツ・ジャパン株式会社が、2000年にサービスを開始しました。その親会社は、アメリカのザ・バンガード・グループ・インクです。

ザ・バンガード・グループ・インクについて
設立                        1975年
運用総資産                     4.4兆米ドル
運用ファンド数                   370本(グローバル)
本社                        米国ペンシルバニア州
従業員)数                     15,000人以上

低コスト

バンガード社は、社内のコスト低減の努力は惜しまずに実践されていますが、それとともに、株主が、ファンドの出資者自身なので、他の人に配当を払う必要がないという仕組みになっています。このため、他社にはなかなかまねのできないコスト低減が実現されています。

日本の販売会社

バンガード社の商品は、野村証券、SMBC日興証券、SBI証券、楽天証券などで取り扱っていますが、商品ごとに販売会社が異なっていますので、銘柄と取り扱い証券会社の組み合わせをチェックする必要があります。

ウォーレン・バフェットの評価

ウォーレン・バフェットはバークシャー・ハサウェイ社の株主に手紙を書いていて、毎年2月に公開されます。その内容について、バンガード社のホームページに以下の通り掲載されています。

「今年の手紙の中で、バフェット氏は、低コスト投資の長期的メリット、そして低コスト投資がこれほど広く利用されるようになったことにバンガードの創業者が果たした役割について指摘しています。「もし、米国の投資家にとって最大の功労者の栄誉を讃えて彫像が建立されるのであれば、それはジャック・ボーグルであるべきである」と彼は書いています。

インデックスファンドの立役者

更に、バフェット氏は次のように続けています。初期の頃、ジャックは低コストのインデックスファンドへの投資を投資家に奨励したことで「しばしば運用業界からばかにされていました」。しかし今ではジャックは「数百万人もの投資家が、別のやり方では到底獲得できなかったようなリターンを実現するのを手助けしたことに満足感を覚えています」。

バンガード社に対するウォーレンバフェットの賭け

バンガードの低コスト投資に関しては、バフェット氏は、100万米ドルの賭けの一環として、彼の言葉の通りにお金を賭けました。伝説的な投資家バフェット氏は、S&P 500指数をベンチマークとするバンガードのインデックスファンドは、2008年1月1日からの10年間に、よりコストの高いヘッジファンドのグループをアウトパフォームするという賭けをニューヨークの運用会社としたのです。バフェット氏とその運用会社は各々50万米ドルを賭けています。勝者はお金をチャリティに寄付することになっています。

バフェット氏は、直近の株主への手紙の中で、2016年末現在、彼のインデックスファンドへの賭けは大幅に勝っていると報告しています。」

バンガード社は、ETFを販売している会社の中でも特別な存在です。